このページは中学校1年理科『物理』/takaの授業記録2002です |
実験5 光の屈折2(全反射)
2003 1 27(月)
第2理科室
光の屈折は1年の中でも難しい分野なので復習を中心に授業を進めたい。その中で、
全反射を紹介できれば良いと思う。
(上:光ファイバーの原理を確かめる生徒)
<授業の流れ>
1 半円ガラスを使った生徒実験
「実験方法を説明するので、暗幕を閉めて下さい。」
「今日は、ガラスの下からレーザー光線を当てます。」
「真下から当てた場合は、屈折せずに直進しますね。」
(上:ちょっとずれてて失礼します!)
「次に、1番ラインから光を当てます。」
「ガラスの中には直進しましたが、空気中に出る時屈折しました。」
「これを、1ダッシュとします。」
「屈折する角度は決まっていますが、今日は適当で良いです。」
「ただし、左側に曲げてはいけません。」
「次に、2番ラインから光を当てます。」
「ガラスの中には直進しましたが、空気中に出る時屈折しました。」
「これを、2ダッシュとします。」
「同様に、3番ラインです。」
「おや、今度は様子が違います。」
「屈折光はどこにいったのでしょう。」
「曲り過ぎて空気中には出れなくなったようです。」
「そのかわり、ガラス内部で反射しているようですね。」
「これを全反射と言います。」
「ガラスと空気の場合は、約45度で全反射になります。」
「この光を3ダッシュとします。」
「分からなかった人のために、もう一度やりますよ。」
「1番ラインから2番ライン、そして、3番ラインへ角度を変えていくと、」
「ほら、ここが限界ですね。空気中に光が出れなくなりました。」
「これが全反射する角度です。」
「今度は、4番ラインです。」
「全反射しいますね。」
「これは反射の法則が成り立っているので入射角と反射角を同じにして下さい。」
「それでは、みなさんも自分のプリントの上で実験してください。」
2 水槽を使った演示実験
この演示実験を生徒実験の途中で行うと、理解度が深まる。
→ 実験を見る
2 全反射の演示、および、個別実験
教室を暗黒にしてから、アクリルの棒にレーザー光線を照射します。すると、文句
なしの美しさに生徒達から歓声が上がります。実際の反射は写真のような平面では
く、3次元の中で全反射するので非常に美しいです。そこまで説明しておくと、理
解度の高い生徒は興味深く照射角度を変化させて楽しみます。
3 これまでの復習
次回から凸レンズに入るので、これまでの内容を問題プリントで復習させた。
この分野は授業内容をよく理解していても、練習問題でやらないと成績となり
難いとろこである。受験でも、落とし穴として出題しやすい分野である。
◎ 板書
・ 黒板右に『半円形のガラス』をセロテープで張り付けて説明した
<評価基準>
1 自然事象への関心・意欲・態度
A アクリル棒を使った実験結果を、ていねいに学習プリントにまとめることができる
B 自分の実験結果を、ていねいに学習プリントにまとめることができる
2 科学的な思考
A 全反射の理由を屈折光、反射光の割合から推測することができる
3 実験・観察の技能・表現
A 屈折光、反射光の割合に着目して実験し、正しく記録することができる
A ガラス→空気中の『臨界角』を正確に求めることができる
B 半円ガラスを使った屈折光、および、反射光を正しく記録することができる
4 自然事象についての知識・理解
B 全反射について正しく理解することができる
授業を終えて
アクリル棒を使った演示実験は文句なしに美しいので、授業の冒頭で生徒の興味
関心を捉えることにも使える。
全反射など、この辺りは深追いすると失敗するので実験結果だけを明確に指導す
る方が賢明かも知れない。能力が非常に高い生徒になればなるほど、疑問が増え
る分野である。
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