このページは中学校1年理科『物理』/takaの授業記録2002です

 実験9 凸レンズの見え方(虚像)
              
                   2003 2 10(月)
                   第2理科室、あるいは、教室

  たくさんの生徒が作図に喜びを感じ始めている。
  その一方で、基本的な学習姿勢ができていないクラスは教室で授業を行い、学習に
  対するクラスとしての取り組み方を再確認した。

  
  (上:名南中学校職員室で教材研究するMr. taka。2003年2月10日pm7.30)

     あなた達が見ているのは、私の虚像です。


 <授業の流れ>
 1 実像と虚像のちがい

  「みなさん、先生の目が見えますか?」
  「大きくなっているのがわかりますか?」
  「これは虚像です。」
  「前に時間に学習した実像とは違います。」
  「凸レンズを離していくと『像』が大きくなるでしょ。」
  「さらに、離していくと逆さまになりますよね。」
  「ほら、逆さまになった先生が分かりますか?」
  「先生の後ろの黒板や物を見ても、逆さまになっていることが分かりますね。」
  「それが実像です。」
  「実像は逆さまの倒立像です。」
  「もう一度やりますよ。」
  「初めは近付けておいて、だんだん離していくと、ある点を境にして倒立像になります。」
  「初めが虚像で、後が実像です。
  「そのひっくり返る点が、焦点です。」
  「それでは実際に作図して、その秘密を調べます。」
  「なお、作図ができた人から問題プリントを配るので自習とします。」
  
  (上:凸レンズの中に写っているのは、実像です)
        この写真を撮るためにセルフタイマーを何回押したことか!
        へとへとなのである
        それは夜の職員室である

 2 虚像の作図
  「今日の凸レンズの焦点距離は5cm。」
  「ろうそくの距離は上から順に10cm、5cm、4cm、3cm、2cm。」
  「ろうそくは同じ大きさで1.5cmです。」
  「では、始め!」

    ==しばらくてから、===

    「10cm、5cmは前の時間と同じです。復習ですね。」
    「10cmのとき、10cmのところに同じ大きさの実像ができます。」
    「5cmはのときは、平行になって『像』はできません。」
    「4cm、3cm、2cmが、今日勉強する『虚像』です。」
    「考え方は同じなので、教科書や理科便覧で調べて見なさい。」
  

  <虚像の作図説明>
  「さて、2cmの場合が分かりやすいので、そこに書いて下さい。」
  「レンズを通った2本の光はどうなりましたか。」
  「そうですね、開いてしまうので像はできません。」
  「大きく『×』を書いて下さい。」
  「そして、『実像はできない』と書きましょう。」
  「となると、2本の光が交わるのは反対側になります。」
  「2本の直線を伸ばして下さい。」
  「ここで交わりましたね。」
  「つまり、炎の先端はここになるのです。」
  「このようにしてできた像を『虚像』といいます。」
  「では、自分のプリントにやって見なさい。」
  「できた人は、持ってくること。」

  (上:Aさんの学習プリント)


  (上:Bさんの学習プリント)

 3 虚像のまとめ

凸レンズとロウソクの距離
ロウソクの高さ 像の高さ

10cm (焦点距離の2倍)
1.5cm 1.5cmの実像

5cm (焦点距離)
1.5cm

像はできない

4cm
3cm
2cm
1.5cm

虚像ができる

小さくなる
1.5cm
1.5cm

  ◎ Cさんの学習プリント


  Dさんの学習プリント





  ◎ 脇田先生による実像と虚像の説明
  1 教室の暗幕を閉める
  2 黒板に白い紙をとめる
  3 ろうそくに火をつける
  4 それを代表生徒に持たせる
  5 紙とレンズの間に凸レンズをおく
  6 さまざまに距離を変えながら実像と虚像を説明する

  (上:教室で説明される脇田先生)
  ろうそくの炎を撮影するため暗くなってしまい失礼しました。


  (上:脇田先生の説明をプリントにメモした生徒)

 <評価基準>
 1 自然事象への関心・意欲・態度
  B 定規を使って美しくまとめることができる

 2 科学的な思考
  B 凸レンズが作る虚像は、2本の直線によって求めれることを理解できる

 3 実験・観察の技能・表現
  A 虚像の大きさを、誤差±1mmで求めることができる
  B 虚像の大きさを、誤差±2mmで求めることができる
  B レンズに垂直な光を、焦点を通して書くことができる
  B レンズの中心を通る光を、直進して書くことができる

 4 自然事象についての知識・理解
  B 物体を凸レンズの焦点距離内に置いた場合、虚像ができることを理解できる
  B レンズが作る虚像は、正立像であることを理解できる


  授業を終えて
  生徒の理解度は高いと思う。次の学年末テストで試したい。

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