このページは中学校1年理科『物理』/takaの授業記録2002です

  学年末テスト返却
              
                   2003 2 28(金)
                   第2理科室

<このページの内容>
A テストによる授業調査の結果

1 光・音の授業で印象に残っているものを書きなさい。
2 1年生学習した理科の内容で印象に残っているもの(実験・観察など)を4つ書きなさい。
 ヒント<生物、化学、地学、物理>

予告問題4項目の分析
1 質量19.75gのエタノールをメスシリンダーに入れると、図のようになった。
 エタノールの体積は何Dか。授業で学習したように正確に答えなさい。

2 ガスバーナーに限らず、ねじを閉めるときの注意点を授業で教えました。
 特に、過熱しているものについて注意しなければならないことは何ですか。
 ごく簡単に答えなさい。

3 「塩酸と水酸化ナトリウムの中和」の反応式を書きなさい。

4 「光合成」の反応式を書きなさい。
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                      回答者76人(2クラス)
A テストによる授業調査の結果
1 光・音の授業で印象に残っているもの

凸レンズで紙を燃やす     111111111111111
天白川堤防で音の速さを観察  111111111111
ビーカーで演奏会       11111111111
糸電話で長くても聞こえたこと 111111111
オシロスコープによる波形観察 111111111
レーザーの屈折        111111
(光が屈折するなんて信じられなかった)
ストローの笛         111111
光が地球を7周半すること   11
凸レンズの作図はできるようになったら面白くなった  11
屈折が分からなかったけれど、分かったら簡単だった
鏡に当てたレーザーポインター
ろうそくの実像を作った実験
太陽スペクトル
音叉のうなり
光速のまとめ
光の3原色
ヒトの可聴域

◎ 考 察
1 凸レンズで紙を燃やす実験は驚きの体験だ。小学校でクリヤーしていれば、さらに発展的な実験に興味を示すと思うが、シンプルな実験に釘付けになっていた。放課中に移動してくると、「先生、紙もやして良い?」とたくさんの生徒が男女を問わず集まってきた。

2 天白川堤防で音の速さを観察する実験は、私の予想以上に印象深いものであった。4クラス中、1クラスは運動場で実験をしたが、そのクラスにおいても多数の生徒が投票していた。背中を向けて整列し、ピストルの音で反応すること自体にも興味を示していた。

3 ビーカーに水を入れて正確な音階を作ることは意外な楽しみだった。さらに、「エーデルワイス」や「カエルの歌」などを練習して演奏・発表することは大きな楽しみだった。

4 糸電話のシンプルな実験も、糸の長さを数10メートルにしたり自主的に工夫することで、教科書に書かれていない多くの発見ができる楽しい実験の1つだった。

5 オシロスコープの波形は、それだけで非常に分かりやすいものだったが、クラスの人気者が歌うことで、波形の変化がダイナミックに体験・学習することができた。

6 レーザー光線を使った光の屈折は、それだけで驚いていた。教室を暗くして効果的な学習ができたことも印象に残っている一因である。

7 ストローの笛は、教師がもう少し工夫すれば、さらに印象的な授業になったと思う。

8 三角プリズムを使った美しい「太陽スペクトル(虹)」は、以上1〜7の授業に負けてしまった。

9 凸レンズの作図や光の屈折の作図は、じっくり時間をかけて指導したので、何人かの生徒が記述してくれた。教師として、嬉しい限りである。


2 1年生学習した理科の内容で印象に残っているもの
◎ 物理

紙を燃やす  11111111111111111111111111111111
(虫眼鏡で本当に火がついたのには驚いた)
ビーカーで演奏会          111111111111111
ストローで笛ができること      111111111111
糸電話で会話すると糸が振動する   111111111
天白川堤防で音の速さを観察     1111111
レーザーポインターを使った光の屈折 11111
凸レンズの作図はできるようになったら面白くなった  11
運動場での糸電話
レーザーポインターが恐かった
太陽スペクトル
人の可聴域

◎ 化学

液体窒素           1111111
・ ボール          11111111111111111111
・ 花            1111
・ 指を入れる        111
・ 金魚  
塩酸と水酸化ナトリウムの中和 11111111111111
(混ぜたものを飲んだこと、BTBで色が変わったこと)
有機物を熱する実験      1111111
アンモニアの噴水       11111
硫酸で雑巾を溶かす      1111
みりんの蒸留         111
ミョウバンを溶かす実験    11
ガスバーナーの実験      11
化学で気体の性質を覚えるのが大変だった
マッチを何本もっていられるか
化学の実験
→ 化学分野の考察
1 液体窒素は圧倒的な人気がある。絶対に外すことができない。
2 塩酸と水酸化ナトリウムの中和は、次の点において印象的だった。
 ・ 塩酸を混ぜた液体を舐める
 ・ BTBの色の変化が劇的
 ・ 中和してできたものが、ただの食塩水
 ・ その中和反応式が、定期テストに連続4回出題された
3 有機物(冷蔵庫に入っている食べ物、ピーマン)などを最後まで加熱するのは、日常では経験できない科学的実験だった。
4 アンモニアの噴水は、その意外性と鮮やかな色変化(フェノールフタレイン)において印象的である。
5 雑巾を硫酸で溶かすのは、それだけで迫力がある。

◎ 生物

花の観察、標本作り     111111111111111111111111

(知らない花をたくさんプリントに貼ったこと)

微生物(ゾウリムシ)の観察 11111111111111111111111
(テレビにつないで見るのが恐かった)
花のつくり(分解)  111111
果物の種を食べるのに夢中だった
植物の気孔を見たこと
タンポポの花の分解
植物の葉脈
→ 生物分野の考察
1 中学校に入学して1番初めの授業という要因もあるが、今まで「草」「はっぱ」と呼んでいた雑草に名前があることを知り、さらに、その標本を作成したことは目からウロコが落ちたようだった。
2 微生物の観察は大量発生したゾウリムシ、微生物とは言えないが「昆虫の幼虫」の観察でピークを極めた。汚いと捉えていたものが、どのように意識変化したか調べてみたいところである。
3 花の分解は、美しく科学的な観察だった。

◎ 地学

三吉公園にはいろいろな石がある 1111111111111111111111111111
(この石は何々だといって当てっこして面白かった)
化石
(めったに見ないから)    111111
学校の運動場での鉱物探し
(黒雲母)1111
岩石を割って観察した結晶構造   1111
地震は勉強になった        1111
岩石の観察、標本づくり      111
プレートテクトニクス       11
震度が10段階もあること、M   11
地下には地層があること      11
地層が長い時間をかけてできたこと 
学校からとれた化石を見て感動した
懐中電灯でいろいろな色を出した
地震のビデオのマグマ
恐竜の大きさ
→ 地学分野の考察
1 校外で授業をしたこともあるが、それ以上に楽しかったことは、岩石に種類があり、しかも、それらを分類・標本にしたことである。まとめの授業として実践したことが、成功に結びついたと思う。
2 化石に対して、たくさんの生徒が興味を示すとは思っていなかった。次回、指導するチャンスがあれば、もっと丁寧に扱っても良い。
3 運動場での鉱物探しは、三吉公園での岩石標本作りに負けてしまった。より知識を深くしてから、観察した三吉公園での授業に負けるのは当然。
4 岩石をハンマーで割るという行為を楽しむと共に、その内部結晶の美しさに惹かれた。
5 ビデオを使った授業も、興味関心をひくものなら有効である。



予告問題1
 質量19.75gのエタノールをメスシリンダーに入れると、図のようになった。
 エタノールの体積は何Dか。授業で学習したように正確に答えなさい。

出 題: 連続4回
正解率: 55%(3クラス)
正 解: 25.0D
    ※ Dは印刷してある

予告問題2
ガスバーナーに限らず、ねじを閉めるときの注意点を授業で教えました。
 特に、過熱しているものについて注意しなければならないことは何ですか。
 ごく簡単に答えなさい。
出 題: 連続5回
正解率: 75%(3クラス)
正解例: つよく閉めすぎない

予告問題3
「塩酸と水酸化ナトリウムの中和」の反応式を書きなさい。
出 題: 連続4回
正解率: 75%(2クラス)
正解例: 塩酸+水酸化ナトリウム→ 塩化ナトリウム(食塩)+水
    ※ 塩化ナトリウムでも食塩でも良い


予告問題4
「光合成」の反応式を書きなさい。
出 題: 連続4回
正解率: 84%(2クラス)
正解例: 二酸化炭素+水(+光)→ デンプン+酸素
    ※ 光は印刷してある

 この4つの予告問題は、いずれも問題・正解ともに変更していない。つまり、答えをそのまま書けば正解なのである。「絶対にそのまま出します。」と宣言したのに、その答えを書けないのは何故か。どうして正解率が100%にならないのか。みなさんは、どうしてだと思います。これこそ、現代社会の真の問題点です。

 まず、テストに対する問題意識が希薄。これは「勉強に対する意識の欠如」を意味します。勉強なんてしなくても良い、塾に行っていれば良い、、、これ以上分析すると、またまたどこかの批判になるので今日はやめます。私の対応としては、「教師が出す。」と約束したものは絶対出題し、全員できるまで頑張ることでしょう。答えを覚えた者は永遠に正解であり、覚えないものは永遠に不正解であるこの現実を積み重ねるかしありません。生徒には、「私が2年生に持ち上がるとしたら、もう一度同じ問題を出します。」と伝えておきました。

 また、これら4つの問題のうち『難しいものほど正解率が高い』ことは、簡単なものを舐めるという傾向を顕著に表わしています。油断やケアレスミスという問題ではく、弱者を無視するということです。私は弱者は弱者として扱うことを知って欲しい、と願い教育しています。





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