このページは中学校2年理科『地学』/takaの授業記録2003です

 実験1の2 雲を作ろう
              
                   2003 4 21(月)乱層雲
                   2003 4 22(火)層積雲、積雲、巻雲
                   第1理科室

  これまで生徒実験をさせたことがないので、どうなるか少々不安である。
  
  (上:簡単な雲発生装置です)
    <準備するもの>
    ・ 試験管
    ・ ゴム栓、ゴム管、ガラス管
    ・ 浣腸器(50ml)
    ・ 線香、水
    ・ ガスバーナー(教卓に1つだけ準備する)


 <授業の流れ>
 1 本日の雲を観察する

  → 観察したい方はクリックして下さい

 2 演示実験と生徒実験の手順説明

 「それでは雲発生装置を紹介します。 とはっても、透明な容器の上に自転車の空気入れと、温度計がついているだけの簡単なものです。 このように空気を入れると空気が圧縮され、ここのコックを開くと空気が出ます。」

 「実際の空では、空気が上昇することによって空気が膨張されるのですが、この装置ではコックを開くことによって空気を膨張させます。」

 「さて、ここで問題です。空気を膨張させると、空気の温度は上がりますか下がりますか? ヒントは、小さな部屋に人がたくさん入った時、部屋の温度が上がるのとの同じだと思って考えて下さい。」

 「では、答えて下さい。」

 「そうですね。空気を入れると温度は高くなりますが、空気を抜くと温度は下がります。実際、どれだけ変化があるかと言うと、約0.2度Cぐらいしかありませんが、雲を作るには十分です。」

 「さっそく作ってみましょう。」

 「水を入れますが、ほんの少しでよいので、中を軽く洗って水を切った時の残りの水滴で十分です(写真右)。」

 「そして、線香の煙りを入れてふたをします。」

 「あとは、空気を入れてコックを開けば出来上がりですが、みなさんは浣腸器を使って下さい。空気を膨張さればよいので、ピストンを引けば出来上がりです。」

 <実験上の注意>
  ・ ピストンと引いて離すと、ピストンが素早く戻って破損することがある
  ・ ゴム管は固くなった短いものがよい。新しく柔らかい上質のものは、小
   さな力でぺちゃんこになってしまうからである。

 3 生徒実験『雲を作る』
 
 
  (上:実験装置の図)

  <上手くできるためのポイント>
  ・ 簡単な実験なので『やるぞ!』という雰囲気を十分に作る。
  ・ 装置が出来てしまったときの成功確率は95%以上。
  ・ ピストンを引けば、誰でもできる。
  ・ 「なあんだ、つまらん!」と言わせない雰囲気がポイントである。
  ・ 実験そのものより、自分だけの発見をたくさん書くように、あるいは、雲が発生
   した時の『線香の煙』『水蒸気の粒』『雲』の関係を図示させるようにすると良い。

 4 本時のまとめ


 

  ◎ 生徒の学習プリント





  



 <評価基準>
 1 自然事象への関心・意欲・態度
  A 自分だけのオリジナルな発見・感想・疑問をまとめることができる

 2 科学的な思考
  A 雲ができる原理を『煙り』『水分子』のモデルを使って説明することができる

 3 実験・観察の技能・表現
  B 試験管内に雲を作り、そのようすをプリントにまとめることができる

 4 自然事象についての知識・理解
  B 空気が膨張すると温度が下がり、雲が発生することを理解できる


授業を終えて
 非常に簡単な実験装置で雲を作ることができるが、あまりに簡単なので、実験の前後を工夫することが大切である。つまり、これまでの知識や経験とどう結び付けるとか、、、。

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