このページは中学校2年理科『地学』/takaの授業記録2003です |
観測3 気圧の測定
2003 5 7(水)
第2理科室
<本時の内容・ねらい>
・ コップの実験
・ アネロイド気圧計の構造
・ 1年で学習した気圧の復習
・ 雲のでき方を簡単まとめる
(上:フラスコに半分だけ水を入れ、小さな紙でふたをして逆さまにした)
理科係がモデルになってくれた
<授業の流れ>
1 本日の天気
・ 雲
・ 気温、湿球の温度、湿度
・ 今日から気圧を追加
2 空気の重さと大気圧
1 空気には重さがある
2 空気のよる圧力を大気圧という
3 高い山ほど、大気圧は小さい
4 標準気圧は1013hPa(ヘクト・パスカル)
(上:A君の学習プリント)
「それでは、色鉛筆を2本用意して下さい。黒板では、空気の重さを緑、大気圧を
黄色で書きます。まず、山と空気(大気)を書きましょう。そして、山の頂上と地
面に人を書きます。おっと、皆さんはまだ書かなくてよろしい。先生の説明が終わ
ってから書きなさい。 次に、空気の重さを緑のチョークで書くと、山の頂上にい
る人は少しだけですが、地上にいる人はたくさんの空気が頭の上に乗っていること
が分かります。しかし、大気による圧力は上からだけでなく、あらゆる方向から働
いているので、大気圧の黄色い矢印はあらゆる方向から書いて下さい。これが重さ
と圧力の違いです。なお、山の頂上にいる人の矢印は短く、地上にいる人の矢印を
長く書くことを忘れないで下さい。それでは、プリントに書きなさい。」
(上:Bさんの学習プリント)
3 アネロイド気圧計の原理
・ 金属の風船が入っている
・ 気圧によって風船の大きさが変わる
・ 気圧が高くなると風船は小さくなる
・ 標準気圧は、1013ヘクトパスカルである
(上:Cさんの学習プリント)
「ここで平均的な空気の圧力を紹介しますと、
1平方cm当たり約1kgの空気が乗っているので、小指の爪、1cm四方に1kg
の空気が乗っていると考えることができます。これを手のひら全体で計算すると、先生
の場合、指をそろえて、
10cm×20cm= 200平方cmになるので、200kgの空気が乗っているこ
とになります。だから、先生の手のひらは200kgの空気を支えていることになりま
すが、空気の圧力は下からも同じ大きさで働いているので、実際は、上からも下からも
200kgの力で締め付けられていることになります。」
(上:Cさんの学習プリント)
<指導上の留意点>
もっと理解度が高ければ、空気による浮力まで説明してもよい。夜店で売っているヘリ
ウムが入った風船は空に浮かぶ。その原因は、風船上部と下部に働く空気圧の差によっ
て簡単に説明することができる。つまり、風船の下には大きな大気圧が働くので、圧力
の弱い上へ押し上げられる。そして、上に上がっていった風船はどんどん膨らみ、やが
て爆発する(気温の変化は無視)。人間も風船と同じように、わずかならがら大気圧に
よる浮力を受けて軽くなっている。詳細は、『水圧』の分野で学習する。」
4 コップの水がこぼれない理由を考える
「試験管いっぱいに水を入れ、小さな紙でふたをすれば逆さまにしても水がこぼれない
ことは知っていますね。今日は、その理由を考えてみましょう。」
「さて、一度やってみます。」
「こぼれないようにするテクニックは、水を山盛り一杯に入れて、紙を濡らして張り付
けて、一気に逆さまにすることです。」
「はい、できました。」
「しかし、今の説明にはいくつか嘘が入っているので、こんな実験をしながら考えてみ
ることにします。まず、水を半分しか入れません。これでもできるでしょうか?
そして、ゆっくりと逆さまにします。途中でこぼれることはないでしょうか?」
◎ G君の学習プリント
・ 上空の昇るにつれて大きくなっていく人物と風船がお洒落!!
<評価基準>
1 自然事象への関心・意欲・態度
B 学習プリントを美しく丁寧にまとめることができる
2 科学的な思考
B 紙一枚で試験管に入れた水を逆さまにできるその理由を大気圧の視点から説明できる
3 実験・観察の技能・表現
B 空気の重さと大気圧の違いを、プリントに正しい図でまとめることできる
4 自然事象についての知識・理解
B 大気圧について正しく説明することができる
B 標準気圧が1013ヘクトPaであることを理解できる
授業を終えて
私が説明した後は理解しているが、あと何日何時間もつのか心配。
それから、水圧の学習もしたいと思う。
(上:理科準備室で作戦を練るmr. taka)
← 前 時
湿度の求め方次 時 →
観測4 風向・風力の測定