このページは中学校2年理科『地学』/takaの授業記録2003です

 観測4 風向・風力の測定
              
                   2003 5 9(金)
                   第1理科室、校庭
 <本時のねらい・学習内容>
  ・ すばり、気分転換でしょう
  ・ 校内で風向を調べる(天白川も面白そう)
  ・ 風向(16方位)と風力(13段階)
  ・ 方位磁針もいっしょに持たせる

  (上:割り箸にビニールテープを固定して風向・風力を測定する生徒)


 <授業の流れ>
 1 本日の天気

  寒冷前線が通過し、肌寒い1日だった。ほとんどの夏服に着替え終わっているがカゼを
  ひくのではないかと心配になる。空は層積雲(うねぐも)、午後からは積雲(わたぐも)
  と青空が見えた。

 2 16方位
  社会科の先生に相談したところ、すでに学習済みだったのさらっと流した。

 3 教科書5ページ『校内の風向・風力を調べよう』を読む
  生徒に尋ねたら、ある小学校のいくつかの学級で同じ実習をした経験があるそうだ。
  私の当初の狙い通り、気分転換で十分だと思っている。

 4 風向・風力の書き方
  「これから班ごとに校内の風向と風力を測定してもらいますが、その書き方を説明し
  ます。先ほど教科書で読んだ通りですが、測定地点に丸を書きます。そして、その丸
  の中心に向かって1本の直線を書きます。その方向が風の吹いてくる方向を表わして
  います。また、風力はその棒につける線の数で表わします。詳しくは教科書7ページ
  書いてあるので開けて下さい。ここにある風力段階表を見てみましょう。何段階まで
  に分かれていますか?」
  
  (上:風力の記号の書き方も、天気図を学習するときのために指導した)

  
  「そうですね、風力は0から12までの13段階に分けますが、これは結構いい加減
  です。何しろ、風は強くなったり弱くなったり気紛れなのでハッキリとした数字がわ
  かりません。この13段階は、もともと帆掛け船で海を渡る人たちが決めたもので、
  風がなくて船が動けない風力を1、嵐のような強風で船の帆を全部おろしても危険な
  風力を12と決めたのです。だから、教科書にある表現を読んでもいい加減なもので
  あることが分かります。これは地震の震度でも同じでしたね。あの地震の震度は0か
  らいくつまでありましたか?」
  「えっ? 段階は10段階でしたが、現在は震度7弱の次、震度7強が最高です。だ
  から震度は7までです。このように風力も風向も、これだ!というはっきりしたもの
  は決め難いので、班で話し合っておよその風向と風力を決めて下さい。また、風力は
  0、1、2、3の4段階ぐらいが適当でしょう。」

 5 風向・風力測定装置の製作
  <材料>
  ・ 生徒が持参した割り箸1本(忘れた人は鉛筆で代用する)
  ・ 教師が準備したビニールテープ、虫ピン、セロハンテープ、鋏
  <製作時間>
  ・ 数分間
  <完成した装置>
  ・ 下の写真参照

 6 班ごとの観測
  学校平面図を持って散歩じゃなくて、観測します。

(上:風力3にしておきましょう)
(右:風力2か1か迷いますが、10秒ぐらい様子を見て平均を取ります。)

  ◎ Bさんの学習プリント

  (上:まだ3箇所しか測定していない時のものです)
     彼女は自宅から方位磁針を持参したので、私の『印』をもらっています
  
  
 <評価基準>
 1 自然事象への関心・意欲・態度
  A 自宅から方位磁針を持参することができる
  B 自宅から割り箸を持参することができる

 2 科学的な思考
  A 複雑な風が吹く原因を、校舎等の配置から説明することができる
  B 校内にはさまざまな向きと大きさの風が吹いていることを推測・確認することができる

 3 実験・観察の技能・表現
  A 校内の風向・風力を6箇所以上、測定することができる
  B 校内の風向・風力を3〜5箇所、測定することができる
  C 校内の風向・風力を0〜2箇所、測定することができる

 4 自然事象についての知識・理解
  B 北から吹いてくる風を北風ということを理解することができる
  B 16方位について正しく理解することができる


  授業を終えて
  立体的な観測(地上・屋上)や、天白川の堤防で測定したり、遠くに見える工場群の煙り
  を観察することもしたかった。でも、これは小学校レベルかも知れない。

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