このページは、Mr.Taka による中学校理科の授業記録:物理学 2年(2003年度)です

 直列回路と並列回路
              
                   2003 6 11(水)
                   各教室

  これらの言葉は小学校で学習している。また、豆電球の明るさについても、
  実験を交えて学習した経験のある生徒も多数(7割)いた。

 <本時のねらい>
 ・ 直列回路と並列回路について正しく理解する
 ・ その豆電球の明るさについては、深入りしない
 ・ 次時の実験で、いろいろな回路を組めるように予習する


 <授業の流れ>
 1 直列回路と並列回路
  


  <指導上の留意点>
  ・ 回路とは、回る路、電流の流れるひとつながりの道
  ・ 回路には、直列と並列の2種類がある
  ・ 電流とは、電子の流れ
  ・ 電子とは、マイナスの電気を帯びた小さな粒
  ・ それ以上は深入りしていけません

  
  <指導上の留意点>
  ・ 絵、および、記号を説明するときは、筆記用具を持たせないこと。
  ・ その後、直列回路を書かせる
  ・ 並列回路は、各自で考えて書かせる。
  ・ 並列回路で、枝別れする点に注意させる

 「さあ、記号による書き方については、教科書以外にもたくさんあるので、考えてしょう。アイデア
  が浮かんだ人は黒板に発表して下さい。」

  <指導上の留意点>
  ・ 並列回路については、上の右下の書き方が分かりやすい生徒も多数いる

 2 豆電球が明るいのは?
  さて、豆電球の明るさを比較した場合、明るいのは直列回路ですか、それとも並列回路ですか。
  皆さんも考えて下さい。
  
  → 答えは、並列回路です。
    (正解した生徒が少ないので(3、4人)合格『印』をあげました)

  この問題の問題点について、このページの最後に考察します。
  
  
  (上:豆電球の明るさを、表現しましょう)


  (上:彼女のクラスは、事前に問題プリントを配付してあった)

  ◎ D君の学習プリント
  
  (上:クリックすると拡大します
  
 <評価基準>
 1 自然事象への関心・意欲・態度
  B 本時の学習内容を正確かつ丁寧にまとめることができる
  C 教科書(第1分野上)を持参することができる

 2 科学的な思考
  A 同じ回路を、さまざまな配線によって表わすことができる
  A 直接回路と並列回路の豆電球の明るさを、正しく予測することができる

 3 実験・観察の技能・表現
  B 直列回路と並列回路を、記号を使って正しく書き表わすことができる

 4 自然事象についての知識・理解
  B 豆電球2個の直列回路と並列回路について正しく説明することができる


  授業を終えて
  豆電球の明るさについて9割の生徒が間違えた。

  これほどまでに小学校の経験が生かされていないのは変なので、授業を終えてから
  しばらく考えた結果、小学校では豆電球ではく、乾電池のつなぎ方を変えて明るさ
  を比較させていたのではないか推論するに至った。

  本当のことは、各小学校の各担任によってことなるので何とも分からないが、もし
  そうだとすると、『直列回路と並列回路』と『直列つなぎと並列つなぎ』を区別し
  て指導した方が良かった。

  つまり、日本語の問題かも知れないが、初めに小学校の復習として次の実験を行う。
  <小学校の復習>
  ・ 豆電球1個
  ・ 乾電池2個

  ・ これらを使って、『直列つなぎと並列つなぎ』とする
  次に、中学校の実験として、『直列回路と並列回路』を調べる
  <中学校の実験>
  ・ 豆電球2個
  ・ 乾電池1個

  ===

  前時から懸案の「教科書忘れ問題」であるが、本時も忘れた生徒がいたので全クラス
  教室で授業を行った。4クラス中、2クラスが理科室から教室に戻される憂き目にあ
  ったが、しっかりした授業態度を確認するためには、やむを得ない。

  ===

  授業の最後には、次のような回路を板書して、実験に対する意欲を掻き立てた。
  
  (上:実験が早く進んだ班は、豆電球3つで実験することを紹介)

← 前 時
実験1 静電気

次 時 →
実験2 回路を組もう
↑ TOP


→home本ページに関するお問い合わせは、taka1997@ons.ne.jpまで
Copyright(c) 2003-2005 Fukuchi Takahiro, All rights reserved.