このページは、Mr.Taka による中学校理科の授業記録:物理学 2年(2003年度)です

電流と電圧の関係
              
                   2003  7 11(金)
                   各教室

 今日も実験授業を計画したけれど、前時、予想以上に好結果が出たので、教室で結果をまとめることにした。不満な顔をしている生徒もいるけれど、オームの法則、および、抵抗について一気にまとめておいた方が、これからの先、連続した実験中心の授業に耐え得ると判断した。

<本時のねらい>
 教室でじっくり、オームの法則を学習する。練習問題も行う。

<授業の流れ>
1 本時のねらい
(2分)
2 オーム法則の説明(35分)
 1 電流と電圧の比例関係
 2 抵抗について
 3 電流・電圧・抵抗の関係
4 練習問題
(10分)
5 本時のまとめ
(3分)


◎ A君の学習プリント


オームの法則の説明例
1 今日のテーマ

 「今日は、電流と電圧の関係を調べます。どんな関係か予習をしてきた人はいますか?」
 「えっ、友達の関係ですか・・・ちょっとだけ正解です。もっと正しく言うと?」
 「そうですね。比例です。電流が増えると、電圧も増える。逆に、電流が減ると、電圧も減る。という仲良しの友達関係です。」

 ※ 比例の復習をしたい場合は、A君の学習プリント(下)を参考に説明して下さい。


2 科学者オームを紹介

 「みなさんは、オームという科学者を知っていますか?・・・(略)・・・ところで、抵抗の単位をオーム、と言といいます。もし、佐藤さんが電流と電圧の比例関係を発見していたら、佐藤さんの名前を単位にして、つまり、1オーム、2オーム、3オームじゃなくて、1佐藤、2佐藤、3佐藤になっていたと思います。」

3 電流と電圧の比例関係
 「では、電流と電圧の関係をグラブにして表わしてみましょう。これは、数学で学習した通りなので、さらさらっとします。/ みささんに、質問です。比例関係の時、原点を通りますか?・・・はい、正解です。通りますね。それから、グラフの形は1本の直線ですか?それとも、折れ線グラフですか?それとも曲線になりますか?・・・そうですね。原点を通る1本の直線ですね。」「確認できたので、みなさんに教科書にしたがって2本のグラフを書いてもらいましょう。・・・(略)・・・では、書いて下さい。」

 「電熱線A、B、2本の関係が書けたようですね。さて、ここからが問題ですが、どうして傾きが違うのでしょう?・・・そうです。電熱線が違うからです。では、電熱線の何が違うのですか?・・・そうですね、ここで、さっき紹介した抵抗、という言葉を使います。じゃあ、いきなり問題です。電熱線A、Bのうち、抵抗が大きいのはどちらですか?・・・えっ、分からないって? では、ヒントです。抵抗というのは、何かに抵抗するわけですから、電圧を大きくしても電流を流さないぞ!ということですね。つまり、乾電池の数を増やしていっても、電流が流れにくい方を選べば良いから・・・そうですね。抵抗が大きいのは電熱線Aです。」

4 抵抗について
 「ここで、抵抗についてまとめておきましょう。前回の実験でも抵抗という言葉を使ったので問題ないと思いますが、・・・(略)。」



5 電流・電圧・抵抗の関係
 「いよいよ、オームの法則を公式にします。抵抗は、何÷何ですか。単位も答えて下さい。それでは、みなさん、自分のプリントに丁寧に書いて下さい。答えは、教科書に書いてありますので、まず、見ないで書いて下さい。書けた人は、黒板にも発表して下さい。」

 「はい、よくできました。」
 「では、次に、電流・電圧・抵抗の関係を伝統的な三角形で表わしてみましょう。距離・速さ・時間の関係も同じようにして書いて覚えましたね。」

◎ Bさんの感想

<評価基準>
1 自然事象への関心・意欲・態度
 B 学習プリントを丁寧かつ正確にまとめられる

2 科学的な思考
 A 電流と電圧と抵抗の関係を、距離と時間と速さ、質量と体積と密度の関係と関連づけれる
 B 前時の学習をイメージしながら、電流と電圧の関係を考えることができる

3 実験・観察の技能・表現
 B 電流と電圧の関係をグラフ化できる

4 自然事象についての知識・理解
 B 電流と電圧が比例関係にあることを指摘できる
 B 電流と電圧から、抵抗を求められる


授業を終えて
 教室でゆっくりやるのも、いいもんだ。

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