このページは、Mr.Taka による中学校理科の授業記録:物理学 2年(2003年度)です |
実験6 オームの法則
2003 7 14(月)
各教室さて、今日は積極的にオームの法則を実験で検証する。
2種類の抵抗を用意し、それぞれにつなぐ乾電池の数を1つずつ増やしていく。電源装置を使えば正確な電圧をかけることができるけれど、わざわざ乾電池を使うことで中途半端な値を測定しなければなくなる。これらの数値を使ってグラフをかくとき、電圧と電流が切っても切れない関係にあることに気づくことだろう。
→ 2000年度の実践実験4 電圧と電流の関係がよくまとまっているので御覧下さい。
(上:本時の実験装置)<準 備>
抵抗A、抵抗B、乾電池、乾電池ボックス、リード線、電流計、電圧計、それに、抵抗を測ってみたい物質(生徒)
<ねらい>
2種類の抵抗を使って、電流と電圧が比例していることを実験で確かめる。また、理科室にある抵抗が終わった班は、身近にある物質で同じ実験を行い、その物質の抵抗値を求める。
<授業の流れ>
1 本時のねらいを知る(2分)
2 実験方法の確認(3分)
3 グラフの書き方の確認(5分)
4 生徒実験(35分)
1 回路を組む
2 抵抗A、Bを測定する
3 身近にある物質の抵抗を測定する
5 本時のまとめ(5分)
◎ A君の学習プリント
鉛筆入れ(金属製の筆箱)とシャープの芯の抵抗を求めている。シャー芯については、炭素棒のように電流を良く流すので、実験にあたっては、個別に電流の値を注意した。大きな電流をかけると、赤熱して光を出し、それはそれで面白い実験になるが、今回の目的とは外れるだけでなく、危険である。
◎ Bさんの学習プリント
Bさんは、抵抗A、Bの2つについて、正しく測定することができた。次の目標は、縦軸と横軸の単位を書くこと、および、AとBの抵抗の大きさを比較することだろう。なお、私の合格印が4つ押されているが、その内訳は次の通り。
<今回の実験における合格印>
1個め: 抵抗A、電流計、電圧計、乾電池の回路が正しく組まれている
2個め: Aのグラフが正しく書けている
3個め: 抵抗Bの回路組
4個め: Bのグラフ
※ それ以降は持参した物質の回路を組み、グラフを書くごとにもらえる
◎ C君の学習プリント
C君は、2つの抵抗について測定した後、豆電球2つの直列つなぎ回路、豆電球2つの並列つなぎ回路を測定している。これは、前時の豆電球を使った実験の続きになっている。
◎ D君の学習プリント
D君の班も、C君と同じように豆電球の直列つなぎと並列つなぎについて実験している。
◎ 抵抗を求める計算式を確認するための板書案
まず、抵抗を求める公式、抵抗=電圧/電流 を確認する。次に、抵抗Aと抵抗Bを求める。それぞれ15Ω、10Ωなので簡単に確認できるだろう。そして、生徒が持参した物質の抵抗を求めることになるが、下の板書案では、シャー芯について計算し、1Ωの値を得ている。また、消しゴムの抵抗を求めようとした班についても、その値が無限大になることを説明している。
<評価基準>
1 自然事象への関心・意欲・態度
A 自宅から、抵抗を測定する物質を2種類以上持参することができる
B 自宅から、抵抗を測定する物質を1種類持参することができる
2 科学的な思考
B グラフの傾きから抵抗を求めることができる
3 実験・観察の技能・表現
A 自宅から持参した物質について、電流と電圧の関係をグラフ化できる
B 2種類の抵抗について電流と電圧の関係をグラフ化できる
4 自然事象についての知識・理解
B 電流と電圧から、抵抗を求めることができる
授業を終えて
理解度が高く、実験も順調です。
電流と電圧の関係 |
実験7 抵 抗 |