このページは、Mr.Taka 中学校理科の授業記録 3年(2004年度)です

地球の温暖化、砂漠化、オゾンホール、酸性雨
                   2004 11 19(金)
                   各教室

 人間によって破壊されつつある自然はたくさんあるが、今日は次の4点を取り上げました。なお、授業の基本的な方針は、興味関心を抱かせることより、できるだけたくさんの正確で科学的な情報を事実を提示すること。生徒は、科学的な事実によって、地球をとりまく深刻な自然環境の問題を感じ取ることになるだろう。
1 地球の温暖化
2 砂漠化
3 オゾンホール
4 酸性雨
5 森林破壊
6 海面上昇

 尚、(教科書のように)上記の問題を自然環境のつり合いから学習させるのは、問題の根本原因を見失いかねない。はっきりと、人間によって自然や地球環境が破壊されつつあることを明確にすることが大切だと思う。


<授業の流れ>
1 地球の温暖化

 1 地球の温暖化の原因について考えさせる
  → 温室効果

 2 温暖化の原因の1つとして二酸化炭素濃度の増加を指摘させる
 3 二酸化炭素濃度が高くなる原因について考えさせる

 4 地球の二酸化炭素濃度の変化をグラフ化させる

 5 濃度の単位(ppm)について確認する
 6 教室の二酸化炭素濃度を調べる
  → 前時、同じようにして二酸化炭素濃度を測定しているので、のりが悪いクラスは省略する

2 砂漠化
 1 沙漠の定義を知らせる
 2 沙漠には、いくつかの種類があることを知らせる
沙 漠
定義: 正確な定義はない。一般に、乾燥していて植生が悪く劣化した土地を「沙漠」と呼ぶことが多い。年間降水量(200-300mm)だけでは分類できない。水の蒸発量、(緯度や標高による)強風や気温など複雑な条件が重なりあって、植物が生育できない環境をつくり出しているのが現状である。
1 土沙漠 砂よりも粒が細かい土でできている沙漠
2 砂沙漠 砂でできている、いわゆる砂漠
3 礫沙漠 砂よりも粒が大きい礫でできている沙漠
4 岩沙漠 岩山で草木がほとんど生えていない土地

 3 理科便覧、教科書の写真を利用して、世界各地の沙漠が拡大していること知らせる
 4 アマゾンの熱帯雨林が消滅していく様子などを利用して、一度砂漠化した大地を元通りにすることはほとんど不可能であることを知らせる。


3 オゾン層の破壊
 1 オゾンと酸素の関係をまとめる

酸 素 +(紫外線)→ オゾン
オゾン +(紫外線)→ 酸 素

 酸素とオゾンは可逆的につり合っています。地球上空で、太陽の紫外線をエネルギー源として、バランスよく平衡状態を保っています。しかし、フロンガスなど一部の人工的な気体によってフロンが酸素に分解されることが分かってきました。

 2 フロンガスでオゾン層が破壊される
 3 生物に有害な紫外線が地上に届く


4 酸性雨
 1 酸性雨の原因について知らせる
 2 酸性雨によってもたらされる被害について考えさせる

  ◎ A君の学習プリント

  ◎ B君の学習プリント

  ◎ 板書例


<評価基準>
1 自然事象への関心・意欲・態度
 B 身近な自然環境の悪化を調べようとすることができる

2 科学的な思考
 B 科学的なデータから自然環境を調べることができる

3 実験・観察の技能・表現
 B 図やグラフを使って自然環境の変化を表わすことができる

4 自然事象についての知識・理解
 B 地球の温暖化、オゾンホールなどの環境問題を正しく説明することができる


授業を終えて
 今日学習した問題は、短時間で解決することができない問題ばかり。しかし、これら全てが人間が産み出した問題なので、自分達の生活を変えなければ解決しないことを肝に命じなければならない。

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