このページは、Mr.Taka による中学校理科の授業記録 3年(2004年度)です

2学期中間テスト返却 
                   2004 10 15(金)
                   各教室(昼放課なども利用して)

テスト範囲
1 これまでに学習した内容全て
2 問題プリント
 ・ 1分野の
 ・ 2分野のの一部分
3 教科書2分野下『天文分野』で学習したところ

平均点: 50.4点

教科担任からのコメント
 天文分野は比較的良くできていました。みなさんを誉めてあげます。ただし、前回のテストや1、2年の復習問題ができていません。これからは本格的な受験勉強、つまり、問題集を使った点を取るための訓練をして下さい。理科の学習の楽しさは分かったと思いますので、最後の仕上げとして、点を取る練習とその楽しさも味わって下さい。


◎ 天文分野で印象に残った授業 
太 陽(74人)

・ 初めて知ったことばかりで吃驚  16
 → 地球環境からは想像できないことばかりで驚きました
 → 太陽は星ではないと思っていたけれど、実は恒星だったことに驚いた

・ 表面温度6000度Cにびびった  12
・ 直径が地球の109倍あること  8
・ (ビデオ)プロミネンスが吹き上がる様子  8
・ 黒点の温度が低いこと  6
・ 日食や月食の仕組みが分かった  6
 → 月食では、地球が月を隠すなんて知らなかった

・ 太陽が何故燃えているか理解できた  5
 → 太陽は土(固体)ではなく気体だった
 → 太陽は地球みたいなものが燃えていると思っていたので、気体だったことに驚いた

・ コロナについて 4
・ 綺麗にスケッチしたこと  4
・ 黒点の形が変わること 2
・ 太陽まで旅行できないこと  2

惑 星(39人)
・ 木星が大きく綺麗だった  9
 → 木星の1年は、地球の1年よりずっと長い

・ (ビデオ)太陽から冥王星までの距離を調べる実験  7
・ 水金地火木土天海冥の順で並んでいる  6
・ スケッチすればするほど詳しいことが分かるので楽しかった  5
・ 火 星  2
・ 小惑星  2
・ 土星に環があった  2
・ 惑星や衛星の特徴を表にまとめたこと
・ (ビデオ)惑星が公転する速さを比較したこと
・ 想像していたものと全然違う姿だったので吃驚した  
・ 惑星は全部同じ大きさだと思っていたけれど、違った
・ 水星は、太陽に近いのですごく熱いところだと思っていたけど、反対側は冷たかった
・ 天文学は好きなので、だいたい印象に残っていますが、やはり印象に残っているのは、いろいろな惑星についてです。地球では考えられない現象や南極がドライアイスになっていることなどです。
・ 僕は惑星を勉強したところが一番印象に残っています。何故なら、僕は天体望遠鏡は持っていないけれど、資料とかで惑星を見た時、すごい綺麗だと思ったし、面白そうだからです。理科室でビデオを見た時も、すごく興奮しました。

地 球(19人)
・ 地球が自転している、と教えられたときは驚いた(地動説)  10
 → 教卓の上にN君が立って説明した自転
 → 地球と太陽のついている機械をまわした授業  
 → 地球は動いているけれど、人は動いているか分からないこと
 → 太陽は地球のまわりを回っているんじゃなくて、太陽は地球が自転しているから回っているように見えるっていうのが印象に残った

・ 南中高度の計算  2
 → 南中高度の計算で、春と秋は同じ高さで、東から出て西に沈むということ

・ 春夏秋冬のできる理由  2
・ 地軸の傾き23.4度  2
・ 地球の東西南北
・ (ビデオ)銀河系における太陽(地球)の位置
・ 地球がすごくちっぽけなもので残念だったけれど、地球は他の星と違って人間や動物が住めるから小さくても凄いと思った。

金星の見え方(12人)
・ 地球との位置関係で、金星の見え方が変わること 4
・ とにかく興味深かった  3
・ 夕方に西の空、朝方に東の空にしか見えないこと  3
・ 金星は地球の内側を公転しているから、月と同じように満ち欠けをするということを知った  2

ブラックホール(9人)
・ ブラックホールの作り方  4
 → 地球を直径9mmにするとブラックホールになるというけれど、小さ過ぎて無理だと思った

・ ブラックホールが本当にあるとは知らなかった   3
・ 光も吸い込んでしまうこと
・ 地球も吸い込まれてしまうこと

その他(23人)
・ 天体(星)を分類する授業  5
 → 恒星、惑星、衛星の違い
 → 恒星のまわりには惑星があって、それらが集まって銀河になって、それが集まって銀河団になること

・ 銀河系から見ると、太陽系はちっぽけなこと  5
 → 銀河系の外から見ると、天の川も小さな存在であること
 → 銀河の大きさや銀河と銀河の距離とかを勉強して、宇宙の中で太陽がどれだけ小さいか分かったこと

・ 星には名前があること  3
・ 流れ星が、ゴミだったことに驚いた(すごく綺麗だと思っていたのに)  2
・ 月にできるクレーター
・ 授業で研究レポートを出すこと
・ 宇宙は複雑過ぎて、それがまた面白い
・ 宇宙を1周すると、時間が戻るかも知れない
・ N君が前に立って、自由研究を発表したこと
・ 自由研究をやってみて、いろいろなことが分かった
・ 初めてやった自由研究だったけれど、誰も聞いていなかった
・ 星の一生の授業で、人の例としてN君がみんなの前で自分の人生設計を話してくれたのが印象深く興味を持てました
・ シリウスまで光の速さでいっても8年6カ月かかること。また、そんなに離れているのどうして光っているのか疑問に思う

ビデオ(28人/105人)
 理科室でビデオを見たこと。ビデオを見る前に天文のところを教室で勉強しておいて、それから見たからすごく分りやすかった。自分で発見したことを紙にまとめながらやったりしたので、自分だけの発見も書くことができた。ビデオを見て、初めて知ったこともあって、面白かったです。

<評価基準>
1 自然事象への関心・意欲・態度
2 科学的な思考
3 実験・観察の技能・表現
4 自然事象についての知識・理解
 B 正解率50%〜79%


中間テストを終えて
 平均点が40点前後になるのではないかと冷や冷やしていたが、結果は50点だったので安心した。ようやく受験勉強にも目覚めてきたようである。最近習った天文分野については、捻りを加えた引っかけ問題をたくさん出したのにもかかわず、正解率が高かった。逆に、1、2年生の復習問題は簡単なものでも忘れている生徒が多かった。

天文分野を振り返って
 1番印象に残っているのは、私が予想した通り太陽だった。もっとも身近な恒星『太陽』について、生徒達はたくさん知っているようで、実は何も知らない。表面温度6000度C、黒点、プロミネンス(紅炎)、コロナ、何故燃えているか・・・などなど。それら全てが興味深い内容となって生徒の心を捉えていた。

 2番目に印象に残っているのは、惑星。スケッチ中心の簡単な授業だったのにもかかわらず、個性的な美しい惑星の姿に魅せられたようだ。多くの生徒達は、すべての星は同じようにキラキラ光っているだけ、あるいは、地球と同じように土と空気でできていると思っていたで、その固定概念が覆させれる快感を味わったに違いない。同じような学習として、銀河団・銀河・星団・恒星・諾惑星・衛星といった天体の分類に高い興味を示している生徒が多いこととも共通している。→ 本年度は1時間の学習だったので、次年度は2時間に増やしても良いだろう。

 地球の春夏秋冬ができる理由、天体の南中高度、金星の満ち欠け、以上3点を十分に理解できた生徒については、知的な欲求を十分に満足させることが出来き、大変満足しているようだ。

 ビデオによる学習が非常に効果的であることは、25%(28人/105人)の生徒が何らかの形でビデオの学習につていコメントしていことから証明された。特に、広大な飛行場を使って太陽系の広さを体験するビデオ映像、活動する太陽プロミネンスや粒状斑は衝撃的だった。

 太陽の本当の姿やブラックホールなど、宇宙には地球では考えられない現象がたくさんある。それら1つひとつが生徒にとって驚きの連続であり、すべてが興味関心を惹く事象であることは間違いない。教師は時間が許す限り、最新の天文情報を生徒に伝えることが、とても重要だと思う。それから、授業では取り上げられなかった内容を『自由研究レポート』として自宅で調べさせたが、大多数の生徒にとっては蚊屋の外だった。他の教科と連係して、同様なレポート学習をしなければ無理というものでしょう。

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