このページは、Mr.Taka 中学校理科の授業記録 3年(2004年度)です |
実験4 斜面を滑り落ちる台車(テスト)
2004 6 11(金)
第1理科室
前時の予告通り、斜面を滑り落ちる台車の実験テストを行った。理科室に早く来た生徒から、少しでも状態の良い斜面、新しい記録タイマーを選ぶように指示した。
◎ 授業の流れ
1 テスト用プリントの配付(始業前)2 実験上の注意、テストの評価基準の確認(7分)
<実験上の注意>
・ 全員に同じ長さの記録テープを配付(2メートル)
・ 失敗しても記録テープはもらえないので、何回もテストする
・ 記録テープが短くなってしまった場合は、台車を斜面の途中から落せば等速直線運動まで記録できる
・ 先生はうろうろしているけれど、基本的にノーヒント
・ ただし、困った時は質問して下さい(ほどんど答えませんが、、、)
・ 前のプリント、教科書、理科便覧を参考にしても良い
<テストの評価基準>
通知表と同じように、次の4項目に分けて得点化される
1 自然事象への関心・意欲・態度(15点満点)
・ クラス・番号・氏名・日付が書いてある
・ 記録テープが真直ぐに貼ってある
・ 糊と鋏を使って丁寧に貼ってある
2 科学的な思考(無限点)
・ 斜面の角度、記録テープの処理など各班・各自だけのオリジナルな工夫
・ 常識だと思っても、記録しなければ得点にならない
3 実験・観察の技能・表現(20点ぐらい)
・ 6打点毎に切断してある
・ 斜面を滑り落ちるところが、綺麗な階段状になっている
・ 等速な部分が2本(0.2秒)以上ある
・ 記録テープが原点を通過している
4 自然事象についての知識・理解(15点)
・ 等速直線運動をしているときの速さを求めた
・ その他の瞬間の速さを求めた
・ 理科便覧や教科書を参考にして、関連する事項を詳しくまとめた3 生徒実験(43分)
4 プリントの回収(終業後)
以下に生徒のプリンを4枚提示します。
<評価基準>
1 自然事象への関心・意欲・態度(15点)
・ クラス・番号・氏名・日付が書いてある
・ 記録テープが真直ぐに貼ってある
・ 糊と鋏を使って丁寧に貼ってある
2 科学的な思考(65点)
・ 斜面の角度を工夫した
・ 記録テープの結果から、誤差を差し引いた斜め直線を引いた
・ スタートで失敗したところに、自分でテープを追加した
・ 記録テープの点がずれていた時、無視したり追加できる
・ 机や台を掃除して綺麗にし、摩擦による誤差を少なくした
・ 友達と協力して係り分担をした
・ 台車と斜面の角度を同じにした
・ 抵抗や摩擦がなければ、いつまでも等速直線運動を続ける
・ 本番前に何回も予備実験を行って、誤差が出ないように修正した
・ 台車以外の物体で同様な実験を行った場合を予想した
・ 記録テープの長さ(距離)は、斜面の角度とは無関係
・ 前回の実験結果と比較した
・ 平面における摩擦の大きさを、記録テープの結果から推測した
3 実験・観察の技能・表現(20点)
・ 6打点毎に切断してある
・ 斜面を滑り落ちるところが、綺麗な階段状になっている
・ 等速な部分が2本(0.2秒)以上ある
・ 記録テープが原点を通過している
4 自然事象についての知識・理解(15点)
・ 等速直線運動の速さを求めた
・ 他の地点の瞬間の速さを5箇所以上求めた
・ 教科書や理科便覧をまとめた
授業を終えて
明確に得点化したのは初めてだったので生徒にとって良い刺激になったと思う。とくに、科学的思考で得点になるキーワードを紹介した時は驚きの声もあがった。「実験前に掃除をした、これを書くだけで5点です。」
「そうですよ。掃除した得点です。つまり、掃除をすることによって摩擦がなくなったり誤差が少なくなるので、とても重要なポイントの1つです。」
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物体に働く2力