このページは『3年(2011年度)Mr.Taka 中学校理科の授業記録』です

3 備長炭びんちょうたん、11円電池電池

          2011年9月下旬、第2理科室

 前の時間は、フルーツやジュースなど、各班思い思いおもいの水溶液で化学電池をつくりました。身近な材料を使った実験でしたが、電極はマグネシウムと銅なので、ちょっと実験室的です。そこで今日は、もっと馴染み深い食塩水、10円玉と1円玉、アルミホイルと炭を使った電池をつくります。

 なお、この授業は授業参観で行うことにしました。生徒の活動する様子がよくわかると思ったからです。参観後のアンケートを拝見すると、私の授業のわかりやすさに対する評価は約4点/5点でしたが、生徒の活動の評価は約5点/5点でした。目標達成で満足しています。

今日の目標
(1) 10円玉と1円玉と食塩水、および、アルミホイルと炭と食塩水で化学電池をつくる。
(2) 2つの異なる電極を使えば、電流が発生することを確かめる。


授業の様子

実験1 備長炭電池
<材料> 食塩水、炭(備長炭)、キッチンペーパー、アルミホイル、針金


上:できるだけ少量の水(10ml)程度に食塩を溶かす生徒。なお、食塩、10円玉、1円玉は、自宅から持参したものを使う。


上:完成した備長炭電池でモーターを回す。備長炭に食塩水で湿らせた紙、その上にアルミホイルを巻く。そして、備長炭とアルミホイルにモーターをつなぐ。これで完成! こんなに簡単にできる。なお、写真中央にぼんやりと写っている瓶から判断すると、この班は食塩ではなく食卓塩を使ったようだ。食卓塩には乾燥剤が入っているが、とくに問題ない。


上:備長炭電池をぎゅっと握る女子。この班はうまくできなかったが、強く握らせると電流が流れた。十分に接触していなかったようだ。テーブルに食塩水が滴り落ちるぐらいで良い。

taka先生の予備実験


上:備長炭に飽和水溶液で湿らせたキッチンペーパーを巻いて、さらに、数枚重ねたアルミホイルを巻く。


上:左端に針金を巻いて完成。この写真は、約6時間放電させたもので、アルミホイルがぼろぼろになっている点に注目。キッチンペーパーにもアルミが付着している。アルミはもっと早く溶けるのかと思ったら、ダメだった。1時間や2時間でははっきりわからない。

実験2:11円電池
<材料> 食塩水、10円玉、1円玉、キッチンペーパー
 原理は、備長電池と同じ。アルミホイルの代わりに1円玉(アルミニウム100%の物質)を使う。10円玉は銅を90%含む。


上:11円電池は、10円玉・食塩水をつけた紙・1円玉、これで完成。しかし、1つだけでは電圧が弱いので、22円、33円とつなげる。写真は44円電池であるが、電子オルゴールなら十分に鳴る。


上:モーターを回すために、さらに、11円電池をつなげる。上の写真では、乾電池を間に入れて、電流が流れているかチェックしている様子。


上:男女の班が合体し、高価な電池をつくり始めた。


上:近くの班が合体し、しだいに膨らんでいく様子。


生徒の感想
 備長炭電池は簡単だったけれど、11円電池はダメだった。電子オルゴールは鳴るけれど、モーターはまわらない。先生は、並列つなぎにするとまわる可能性が高くなる、いったけれど、まだまだダメだった。またやりたい。

授業を終えて
 11円電池は、電圧を高くするためにクラスみんなが1つになりました。ちょっと感動的シーンでした。

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