このページは『3年(2011年度)Mr.Taka 中学校理科の授業記録』です

4 イオンの周期表(原子番号1番から20番まで)

          2011年10月上旬、普通教室

1 今日の目標
(1) 原子番号1番から20番までの元素周期表の復習
(2) 同番号のイオンを覚えること


2 授業の流れ
(1) 原子番号1番から20番までの元素周期表の復習

 「2年生の復習をしましょう。A先生に確認したところ、2年生のときに原子番号20番までの原子を暗記したということですが、どれだけ覚えているでしょか。さっそく質問です。宇宙で1番小さい原子、宇宙で1番軽い原子は何ですか? はい、A君。・・・A君が答える・・・ その通りです。水素です。原子の記号は? ・・・ その通り、Hです。大文字で書いてください。おっと、まだ書かないでくださいね。書く場所が決まっていますから。原子番号2番を知っている人は? ノーヒントで書いてください。場所も決まっているので、はい、Bさん。・・・Bさんが答える・・・ その通りです。ヘリウムです。原子の記号は『へ』。大文字でH、小文字でeです。ヘリウムはとても軽い気体なので、風船の中に入れたり、飛行船の中に入れたりします。夜店で売っているヘリウムガスを吸い込んでから声を出すと、気圧が低くなるのでかん高い声になります。で、3番目を知っている人? はい、C君。・・・C君が答える・・・ その通り。リチウムです。これは宇宙で1番軽い金属で、リチウム電池に使われます。では、ここで自分のプリントに書いてもらいます。なぜ、1番がここで2番がここで3番がここになるかは、授業の後半で紹介しますので、まず、20番まで原子の記号を名前を書いてください。では、始め!」


上:授業での板書。ちょっと丁寧に書いてみました

(2) 各自で答え合わせをさせる
 この時の注意点は以下の通り。
・大文字と小文字の書き方
・小文字のエルの書き方

(3) イオンになったときの電気量と名前を紹介する
 この時のポイントは次の通り。
・ヘリウム、ネオン、アルゴン(希ガス)は、イオンにならないこと。
・炭素、ケイ素(+と−の中間)は、イオンにならないこと。
・左側は+、右側は−になること。
・+は『イオン』、−は素をとって『化物イオン』をつけること。

上:他のクラスでの板書

(4) イオンを印象的に覚える
 「さて、ここからは例え話をします。例え話なので、ノートの書く必要はありません。もしかしたら、話を聞くのも嫌な人もいるかも知れませんが、ちょっと我慢してください。イオンはとても難しいところなので、勉強だと思って聞き流してください。では、始めます。」

 「周期表は横ではなく、縦に見ることが重要です。縦は、とてもよく似た性質の原子が並んでいます。1番右端のヘリウムとネオンとアルゴンは、引きこもりです。元気がなくて、友達が遊びに来ても家から出てこないタイプです。ニート、といっても良いでしょう。この列の元素は、イオンにならないのです。詳しくは、希ガス、あるいは、不活性元素といいます。希ガスとは、地球上にはあまりない希なガス、気体、という意味です。ネオンやアルゴンは電球の中に入れても光を出すだけで、全く反応しない珍しい気体です。」


上:他のクラスでの板書

 「左から3列は女の子です。女の子にもいろいろなタイプがあって、1人の男の子だけと付合うタイプ、2人の男の子を好きになってしまうタイプなどがあります。そのタイプによって、+1、+2、+3になります。次に、希ガスを除いた右から3列は男のです。男の子にも同じようにいろいろなタイプがあって、1人の女の子と真面目に付き合うタイプ、二股をかけてしまうタイプ、3人と付き合ってしまうタイプがあります。このクラスで、1人と真面目に付き合うタイプの男子はいますか? ・・・(中略)・・・というように、同じ男子でもいろいろなタイプがあります。と、なると、男子と女子の中間は・・・、そうですね。おかまです。えっ、ニューハーフ、うまいことを言いますね。その通りです。中間にある炭素とケイ素は、女でも男でもオッケーです。しかも、4人ずつと付き合うことができるのですから、かなりのつわものです。」

(5) イオン、電気量を合わせて化合物をつくる
 「次に、女の子と男の子でカップルをつくってみましょう。それぞれ色々なタイプがありますから、上手に組み合わせないとできません。真面目な子は真面目な子と、2人欲しいタイプは2人欲しいタイプと組み合わせると上手くいきます。
上:とあるクラスでの板書

 「A君、女の子と男の子を1人ずつ選んでください。女の子は? ・・・マグネシウム。男の子は? ・・・フッ素。珍しい組み合わせですね。自然界でできるかどうかは別にして、つくってみましょう。まず、マグちゃんは男の子が2人必要なタイプ、フッ素君は女の子を1人だけと付き合うタイプだから、どちらかを2人用意しなければいけません。A君、どちらが2人必要ですか? そうですね。フッ素君が2人必要なので、この場合、MgF2と書きます。そして、この化合物の名前は、化学式の後ろから読みます。つまり、フッ素と化合したマグネシウムなので、フッ化マグネシウムです。」

(6) 本時のまとめ、感想


上:Cさんの学習プリント


上:D君の学習プリント


授業を終えて
 今日の例え話は、教師としてなかなか難しいところもあるけれど、生徒の理解度は一気に高くなること経験上知っているので、生徒やクラスの最新情報を細心に集めた上で指導したい。ただし、一歩間違うと大惨事になるので、注意してください。

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