このページは『Mr.Taka 中学校理科の授業記録>3年(2011年度)』です |
20 いろいろな塩をつくろう
2011年11月上旬、理科室3年化学分野の最後は、いろいろな酸とアルカリを使った中和実験を時間が許す限り行います。酸4種類とアルカリ4種類を使って、合計16種類の塩をつくります。
本時の目標
(1) 理論的に、中和反応でできる塩を求めることができる
(2) 実験で、いろいろな塩をつくり、それを確かめることができる授業の流れ
1 酸4種類とアルカリ4種類を復習する(10分)
2 中学で覚える2つの塩『食塩』と『硫酸バリウムを復習する』(5分)
3 石灰水に二酸化炭素を吹き込む反応を中和の視点から見直す(5分)
4 理論的に、いろいろな塩をつくる(10分)
5 実験で、いろいろな塩をつくる(20分)
6 考察し、後片付けをする(5分)
授業の様子
1 酸4種類とアルカリ4種類を復習する(10分)
上:学習プリント同じ枠に、酸とアルカリそれぞれ4種類を書き込む生徒2 中学で覚える2つの塩『食塩』と『硫酸バリウムを復習する』(5分)
中学で覚える塩、高校入試に出題される塩は、塩化ナトリウム(食塩、食べられる塩)と硫酸バリウムの2つです。いずれも1時間ずつ使って、実験したものです。
・HClとNaOHの中和/3年理科/takaの授業記録2011
・H2SO4とBa(OH)2の中和/3年理科/takaの授業記録20113 石灰水に二酸化炭素を吹き込む反応を中和の視点から見直す(5分)
石灰水に二酸化炭素を吹き込むと白く濁ります。この現象は小学生でも知っていますが、白く濁らせる原因が『炭酸カルシウム』という塩であること、それは炭酸と水酸化カルシウムの中和であることを明記している書物はほとんどありません。検定教科書会社は、次の改定で明記することをお勧めします。入試に出題しても良い問題の1つでしょう。
H2CO3+ Ca(OH)2 → CaCO3+ 2H2O
炭酸+ 水酸化カルシウム→ 炭酸カルシウム+ 水4 理論的に、いろいろな塩をつくる(10分)
上:黒板に、いろいろな塩を記入する生徒
上:いろいろな塩5 実験で、いろいろな塩をつくる(20分)
上:いろいろな酸とアルカリを準備する生徒
上:12種類の塩をつくった班。画像をクリックすると拡大します。
上:中和させた水溶液をスライドガラスに載せ、塩の再結晶をつくり、観察する生徒
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上左:塩を再結晶させる様子
上右:顕微鏡で観察する様子6 考察し、後片付けをする(5分)
上:Aさんの学習プリント
授業を終えて
時間がたっぷりあれば、さらに楽しい時間になります。無色透明な水溶液をスライドガラスに載せて加熱すると、顕微鏡で観察しなくても塩の違いがわかります。また、炭酸水溶液は、ビーカーに水を入れ、ストローで息を吹き込むだけで完成します。石灰水に息を吹き込むと、白く濁るのは、炭酸水溶液と混ぜたものと同じ反応です。
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