このページは『3年(2011年度)Mr.Taka 中学校理科の授業記録』です

1 私たちの宇宙
                   2011年11月上旬、普通教室

 今日から天文の学習です。初日は、宇宙の始まりから現在までを紹介します。教科書とは関係ない、脱線だらけの楽しい時間になれば良いと思います。雑学ばかりですが、それが宇宙の学習へ対する意欲になれば良いと思います。

本時の目的
(1) 宇宙や天文学に対して興味関心を高める

授業の流れ
1 第二分野下の教科書点検を受ける(3分)
2 本時の目標を知る(2分)
3 宇宙の始まりから現在までの歴史を知る(35分)
4 感想や疑問などを自分の言葉で書く(10分)

 「今日から冬休みまでの時間を使って、宇宙の学習をします。初日の今日は、1時間雑談です。テストや入試には出ませんが、宇宙の誕生から現在までの話や、雑学クイズに良く出てくるような内容を紹介します。質問も受けつけますので、どんどんしてみてください。では、始めましょう。プリントの左側を見てください。ここにある図は、宇宙が進化してきた様子をあらわしたものです。1番下は宇宙のはじまり、1番上は現在の宇宙です。宇宙の始まりは、とても小さな1つの点だったと考えられていて、それがどんどん大きくなって、今も膨張し続けている様子を表しています。では、プリントの右側に言葉で書いていきましょう。1番下の丸1のところに書いてください。・・・(○○○年前、私たちの宇宙が生まれた。それを○○○○○という。と板書して)・・・では、第1問。私たちの宇宙の年齢を知っている人? ・・・(後略)」

 というように授業を始めます。そして、以下の年表を参考にして、生徒の実態にあったものを紹介していきます。今年の授業では、UFOや宇宙人の話もでました。ブラックホールの話題も楽しいと思います。その他、1つか2つ雑学問題を紹介したら、その後はフリーな質問コーナーにしても盛り上がるでしょう。いずれにしても、教科書をはなれた授業内容で宇宙に関する興味関心を引き出すことが本時の目的です。

主な宇宙の歴史
現在から
10000000000憶年後
・私たちの宇宙が消滅する可能性がある
現在から50憶年後
(187憶年才)
・太陽が爆発し、地球も巻き込まれて消滅する
現 在
(137億才)
・現在の宇宙は、光速で広がっている
 ※光速は、30万Km/秒(地球7周半/秒、1080000000km/時)
 ※遠い宇宙は、光速よりも速く広がっている
136.99999985憶年後
(15年前)
・現在の中学生、A君が生まれた
136.9998億年後
(2万年前)
・日本列島ができた
 ※詳細は、1年地学のプレートテクトニクスで学習する
136.96億年後
(400万年前)
・アウストラロピテクス(人類)が生まれた
 ※社会科でざっくりと学習する
91億年後
(46憶年前)
・太陽と地球ができた
 ※後日、詳しく学習する
20憶年後 ・私たちの銀河(銀河系)ができた
 ※銀河は、数1000億個の星の集まり
 ※後日、アンドロメダ銀河や天の川(銀河系)を学習する
 ※初めて星ができてから2倍の時間で、桁外れの集団ができたことに着目させる
10憶年後 ・初めて星が輝いた
 ※それまでの宇宙には、星が1つもなかった
 ※水素原子ができてから、星が輝くまでのの時間の桁の違いに着目させる
 ※星が輝くのは、水素原子どうしの核融合にともなうエネルギー
38万後 ・水素原子(宇宙で1番小さい原子)ができた
 ※水素の原子核ができてから、原子ができるまでの時間の桁の違いに着目させる
 ※曇っていた宇宙が透明になったので、『宇宙の晴れ上がり』ともいう
 ※これは宇宙背景放射(2.7K)として観測、証明されている
1分後 ・水素の原子核(陽子)ができた
1秒後 ・宇宙の温度が100億度K
 ※温度の単位『K(ケルビン)』を紹介する
 ※宇宙で1番低い温度=絶対零度=0ケルビン
 ※0K=-273℃
137憶年前
0才
・私たちの宇宙が生まれた
・それをビッグバン(大爆発)という
・それ以前は『無』だった
 ※3桁までわかっていること。元気な生徒を指名して、何歳か答えさせる。15才(14才)ではなく、15才何ヶ月かまでかわること。それが、物理学的理論と宇宙の観測結果から導かれていることを紹介する。


上:Aさんの学習プリント


授業を終えて
 ある程度全クラス統一して教えようとしたので、質問コーナーの時間が減ってしまったことが失敗かな? 統一して抑えたかったことは、絶対零度、ケルビンという温度の単位、光速、ぐらいだけれど、、、余裕があれば、もう1時間、本当にフリーな質問で遊んでみたいけれど、受験に集中している生徒が多いので、あまり脱線するとクレームがつきそうです。それから、先生も答えられない質問がたくさんある場合は、自由研究レポートとして提出させ、それを掲示するもの一案です。興味ある方は、2004年度の実践『自由研究レポート(3年)2004年』をご覧ください。

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