このページは、Mr.Taka 中学校理科の授業記録 年(2017年度)です

第46時
実験20 吸熱反応

2017 9 27(水)、28(木)
普通教室

はじめに
 骨のある3つの化学反応式、そして、珍しい吸熱反応の実験を行います。希望する班には、アンモニアが発生する発熱反応も行わせます。


上:指の背で触れ、冷えていることを確かめる様子


本時の目標
・2年化学分野であつかう、もっとも難しい化学反応式を理解する
・水酸化バリウムと塩化アンモニウムの吸熱実験を行う

準 備

生 徒 教 師
  • 教科書
  • 理科便覧
  • ファイル
  • 本日の学習プリント(1 /人)
  • 水酸化バリウム (約1g / 班)
  • 塩化アンモニウム (約2g / 班)
  • 薬包紙(2/ 班)
  • 試験管(1/ 班)
  • 試験管立て(1/ 班)
  • 温度計(1/ 班)
  • 二股試験管
  • 水酸化ナトリウム
  • 塩化アンモニウム

授業の流れ
(1)本時の授業内容の紹介 (1分)

(2)教科書にある3つの化学変化の化学反応式 (分〜分)
 教科書に掲載されている比較的難しい3つの化学変化について、まとめます。今回モデルは書きませんが、実験器具の図を書くことでイメージを定着を図ります。以下に2つの学級における板書を示します。


上:本時の化学反応式3つ(A組)


上:本時の化学反応式3つ(B組)

化学反応式のポイント
(1)→は、できるだけ長く(3cm以上)
(2)係数の位置に空欄をつくる
(3)物質は『女男』からできている、と考える
 ※詳細は3年生で教えます!


上:周期表における水素、ナトリウム、バリウムの位置

(4)物質の名前は、後ろから読む(男→女)
(5)2つの物質の原子の組み替えは、外側と外側、内側と内側
(6)(5)は、カップル(男女)の組み替え、といえる

(3)水酸化バリウムと塩化アンモニウムの化合実験の手順(5分〜8分)
 実際に2つの薬品を使い、初めから最後まで完全に演示します。

 

(4)生徒実験 (12分〜20分)
 2つの実験を行います。初めに、水酸化バリウムと塩化アンモニウムによる吸熱反応、次に、です。

水酸化バリウムと塩化アンモニウムによる吸熱反応


上:水酸化バリウム(奥)と塩化アンモニウム(手前)


上:水酸化バリウム、塩化アンモニウム、水の順に入れる
温度計を入れ、30秒毎に温度を測定する


上:セットする様子


上:30秒毎に温度を測る


上:指の背で触れ、冷えていることを確かめる


上:同上


上:実験風景

 

水酸化ナトリウムと塩化アンモニウムの発熱反応


上:二股試験管で行う

実験する上での注意点
(1)水酸化ナトリウムは少なくする
(2)塩化アンモニウムを多めにする
(3)(1)と(2)で反応後のリスクが減る
(4)水を加えて反応させる前に、先生を呼ぶ
(5)周囲の生徒に注意を促す
(6)水を入れる
(7)水溶液が吹き出す危険性があるので、流しの上で行う
(8)アンモニアは鼻の粘膜を破壊するので、鼻で呼吸しない
(9)それでもアンモニア臭を感じることになる
(10)口でゆっくり呼吸する
(11)どのような事態になっても、絶対に大声を出さない
(12)反応が終わったら、流水で洗う

 これが発熱反応であることは、先生の演示実験によって示しておきます。上記注意点、および、さまざまな危険性と同時に示します。アンモニア臭についても、演示実験によって体験することができます。 この実験は全班ではなく、希望する班だけにすれば良いでしょう。


(5)本時の感想、考察 (5分)


上:本時の学習プリント


上:本時の板書(A組)


授業を終えて
 骨のある化学反応式 & 簡単で変化のある2つの実験、という1時間だったので楽しんでいただけてのではないかと思います。 アンモニアについては、事前指導が不適切な場合、キャーキャー騒ぐことになります。十分に事前学習させてください。

 また、二股試験管を使う実験は、これが初めで最後になるではないかと思います。将来、化学分野に進む子どもにとっては貴重な経験になると思います。

実践ビジュアル教科書『中学理科の化学

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