このページは、学級通信2年D組『枇杷林檎びわりんご』です。 |
枇杷林檎 117号 2000年11月7日(火)
相手に不足なし 福地孝宏
14、15才なら、安い勝負するんじゃない。
合唱以外で決めろ。
毎日の練習で決めろ。
姿勢で決めろ。
気持ちで決めろ。
一緒に歌う人で決めろ。
聞いてもらう人で決めろ。当日やれ。
・ 自分で起きろ
・ 遅刻するな
・ メシを喰え
・ トイレに行け
・ 身なりを整えろ(化粧するな、シャツを入れろ、靴をふむな)
・ 菓子を持ってくるな
・ 子供運賃で地下鉄に乗るな歌だけに集中しろ。
・ 髪を触るな
・ スカートを気にするな
・ ボタンを気にするな
・ シャツを気にするな
・ 自分の位置につけ
・ 正面を向け
・ 胸をはれ
・ 客席を見ろ(ステージライトで何も見えないかも知れないけど)
・ 指揮者を見ろ
・ 歌う姿勢をとれ
・ ピアノを聞け
(ピアノ・ピアノ・ピア)(ピアノ・ピアノ・ピア)(ピアノ・ピアノ・ピア)
(じゃんじゃんじゃんじゃん、じゃらららら)(1、2、3)
銀の翼を光らせて 秋の夜空を駆けてゆく天馬
(ピアノ)雲の峰つきぬけて 真北にむかう
(てぃらりらてぃらりらてぃらりら)ごらん ごらん
駿馬の 駿馬の
駆けてゆくー駆けてゆく
(指揮者)白銀の道をーーーーをーー
(指揮者)風させのけぞる (ピアノ)静まり
(指揮者)かえるーー
(指揮者)銀の翼を光らせて 秋の夜空を駆けてゆく天馬(ピアノ&指揮者)
(指揮者)地の声を携えて 天の声を尋ねに
地の声を携えて 天の声を尋ねに
地の声を 天の声を
地の声を 天の声を尋ねに
あーあーー、 あーーーあーーーー(指揮者)アンドロメダを西南に アンドロメダを西南に スワンの星座を東南の
アンドロメダを西南に アンドロメダを西南に スワンの星座を(じゃあん)東南のーー(指揮者)アンドロメダを西南に アンドロメダを西南に(指揮者)スワンのスワンのスワンのスワンのスワンの星座を(じゃん)東南のおーーーーーーアンドロメダを西南に(じゃん)(じゃあん、じゃあん、じゃん)アンドロメダを西南西南スワンのアンドロ東南西南アンドロメダを西南に(じゃじゃじゃああん〜〜)遥か彼方を(どじゃあ〜〜ん)後にしてーーえー
(指揮者)銀のたてがみ光らせて 秋の夜空を駆けてゆく天馬(指揮者)天馬(指揮者)天馬あああー(指揮者)===
最後に、胸をはって「観客の歓声かんせい」を聞こう。
歌いきった余韻よいんを楽しもう。観客も見てみよう。
自分達がどれだけやったか分かる。ある者は、感動のあまり拍手ができず呆然ぼうぜんと舞台を見つめつづけている。ある者は、涙のために力なく拍手するだけ。また、ある者は指揮者の合図を待てず力一杯の拍手をし、ある者は雄叫おたけびをあげる。興奮の渦を受け止めるのは君だ。半端な気持ちじゃいけない。感動を差し上げたお礼を、しっかり受け止めなければ失礼だ。指揮とピアノと合唱団が1つになり、白銀の翼の天馬、、、今も、それが港湾会館の会場を跳びまわっていることがわかるか。「奇跡」。それは、2000年11月9日の奇跡だ。もう、2度と起こらない。2年D組が、秋、しんと冷えた夜空を生み出し、このステージから駆け上がった。翼をもった馬、天馬。すごいスピードで、あれよあれよと天上にのぼりつめた。
その馬は「地の声」を持っている。その翼で夜空を駆け巡り「天の声」を尋ねる。歌え!「天の声」を。歌え!「地の声」を。それらはしだいに近づき、1つになる。あー、あー、あー、あー、いいか、「あ」じゃない。「天と地の」融合ゆうごうだ。最後の最後まで、舞台をおりても、自分の席につくまでも、着席してからも、最高の合唱をしたクラスとしての自覚を持て。地に落ちるな。立派な演奏ができるものは、立派な態度で聴くことができる。勝負は相手とするんじゃない。自分のクラスと、自分にするんだ。どうだい、相手に不足はないだろう?
← 前 次 →
[→
Home]
(c) 2000 fukuchi takahiro