このページは、学級通信2年D組『枇杷林檎びわりんご』です。

枇杷林檎  39号  2000年6月26日(月)

 雨                    沢田祐ノ介
 今日は雨が降っていた。登校中にかさをさしながら、(雨ってなんだかいやだな。)と思いながら登校した。朝の会に吉岡先生がこんな話をした。「雨ってなんだかしっとりしていて居心地がいい。」そんなようなことを言った。ぼくもボ〜っとしているとそんなような気がしてきた。

 6月23日                ししのゆう
 雨がふった。すずしくていい。なんだか、気分もいい。 

 #あ”ーっ                じめじめ湿度
    #じめじめ  気持ち悪っ!
 先生、これの、どこがいーの?

 外国映画                 平安京
 今日音楽のとき、ベートーヴェンの映画をみた。男の人も女の人もみんな同じ顔で、誰がベートーヴェンかわからなくなった。外国人も日本人の映画をみたら同じことを思うのだろうか。

 6/23あめ&晴れ            ぐるんぱのようちえん
 さいきん、席のまわりの子、SkunとかTkunうるさすぎ。音楽の時間すごくうるさかった。いいかげんにしてほしい。私だって、しんけんになるときがある。その時に限って、Skun&Tkunは
うるさい かんべんです

 ねる時間                 かすみ草
 テスト週間中の私のねる平均時間は2時!!ねむいよ→。この世からテストが消えればいいのに。

 金の烏龍茶                太郎左エ門
 今日、加藤君が金の烏龍茶をもってきていた。ぼくはそのとき「なぜ、金色のお茶じゃないのに金の烏龍茶っていうのだろう。茶色ならまだわかるけど」と思い、U君にきいてみた。すると、「下から出るときに金色になるから。疲れてるときに飲むと、まっ金々。」と言っていた。ぼくはそれを聞いてなっとくした。


 38号を読んで              吉岡二三代
 ──勉強することの意味──
 子どもの頃に観ていたテレビの人形劇でこの歌がよく流れていました。(子どもの声で)「勉強なさい 勉強なさい 大人は子どもに命令するよ。
         勉強なさい 偉くなるために お金持ちになるために
         アーアーアーアー」
 (大人の声で)「いいえ 良い大人になるためよ(中略)
        人間らしい人間になるために 勉強なさい」
 なぜ勉強するのかと聞かれたら、私は『生きていく力を身につけるため』と答えます。

 ──太郎左エ門君ありがとう──
 国語が大嫌いだったなんて、この作文を読むまで全くわかりませんでした。国語大好き生徒がもっともっと増えるように、こらからも精進します。

 ──苦あれば楽あり──
 てるさんありがとう。1ケ月ほども前のことなのに私の考えをきちんと受けとめていてくれてうれしいです。『つらいことがあってもがんばる』。なんと力強い言葉でしょう。なんと立派な姿勢でしょう。ギリギリまで我慢して、我慢できなくなった時はいつでもどうぞ。いつも待っています。

 枯れた紫陽花               福地孝宏
 昨日、三重県紀伊長島町の有久寺うくじ温泉にいった。

 「こんにちは。誰かいますか?」どれだけ呼んでも返事はない。木造平家の玄関を開けてもダメ。人気ひとけがない。「つぶれちゃった?」しかし、長い時間かけてきた私はこのまま帰るわけにはいかない。浴室→のカンバンに誘われるまま小雨の道をすすむ。ガラガラガラ。電灯のない真っ黒な浴室に入る。湯気もわーん。「よっしゃ。入れる!」(料金はあとから払えばいい。誰もこなければ、賽銭さいせんを出しておこう。)

 「ええ湯じゃ。」湯舟は小さいが貸し切りである。そして、180cm四方のアルミサッシからあじさいが見える。手入れされていないその花は、ぼこっこっこと、否、わさっとその重みで垂れ下がる。「リッチな気分。」枯れた花もそのままで温泉風情ふぜいを盛り上げる。私は、床の上で大の字になって寝た。

 顔を右すると、紫陽花が見える。いちばん美しいのは『茶色』の花で、透明な茶に『つゆ』をため、小雨に輝く。その無彩色の花は、枯れた枝の先に凛りんと立つ。今を咲き誇る『派手なあじさい』をしり目に、天と戯れているようだった。

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