このページは、学級通信2年D組『枇杷林檎びわりんご』です。

 はじめに    
                 名古屋市立 千鳥丘中学校
                 2年D組担任 吉岡二三代

 この4月に赴任してまいりました。年度初めの会議で福地先生と2年D組を担任することを知ってから、1年間の足跡として機会あるごとに作文を書かせたいと思っていたところ、なんと福地先生も同じことを考えておられたのです。その場で、即決定!そして、約束事を2人で話し合いました。題名は自由で、決して格好良く書こうと思わないこと、心の浮かんだことをそのまま言葉にすることなどを生徒に伝えました。最初はそれを公開しようなどとは全く思わなかったのです。

 ところが、子供たちのみずみずしい感性で書かれた偽りのない文章を読んでいると毎回胸がいっぱいになり、この感動を担任だけで独占するのは申し訳なく思い、子どもたちや保護者ともこれを共有したいという気持ちが高まっていき、ついに学級通信を発行しようということになったのです。

 初めは2〜3行しか書けなかった生徒も近頃では2百時程度なら、すぐに埋められるようになってきました。また、「毎日でも作文書きたい」とか「きょう作文書かんの?書きたいことあるのに」と言ってくる子も出てきました。今では作文を仲立ちとして教師とのコミュ二ケーションも増えてきました。

 さあ、皆さんもどうぞ味わってください。子どもたちの感性のかがやきを。

                 2000年5月11日


   はじめに2
                 名古屋市立千鳥丘中学校
                 2年D組もう1人の担任
                        福地孝宏

 イラストも連絡事項もない文字だけの学級通信。

 ごまかしは有りません。
 1年間、ストレート1本で投げ続けます。

                 2000年5月11日

→ 枇杷林檎 創刊号


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以上は、2000年5月11日、HPを使って学級通信『琵琶林檎』を広く一般に公開するにあたり、2年D組の2人の学級担任が執筆したものです。

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以下は一時非公開にした後、2008年1月3日に再掲載するにあたり、書いたものです。

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重要な確認事項、および、補足
1 ここに掲載されている文章の著作権は、全て各執筆者にあります。

2 ここに掲載されている文章は、全て執筆者の掲載許可を得ています。
 (許可が得られないものは削除してあります)

3 主な筆者者
(1)名古屋市立千鳥丘中学校2年D組の生徒36人 (2000年度)
    (男子18人、女子18人。年度途中の転学2人、転入1人を含む)
(2)その保護者
(3)その学級担任(吉岡二三代、福地孝宏)
(4)同校教職員
(5)HP読者(e-mailによる投稿)
 ※ 執筆者名のほとんどはペンネームです。

4 全231ページは印刷した上で保護者に配付し、HPに掲載されること知らせてあります。

5 画像も掲載確認をとってあります。

6 この琵琶林檎は、諸般の事情により一時非公開になっておりましたが、
 2008年1月3日(当時の子供達が21才になる年)、再掲載しました。


上:旧2年D組の生徒、保護者による吉岡二三代先生送別会。2001年5月12日(吉岡先生送別会から)

7 本書の名称『枇杷林檎』について
 2人の担任が好きな果物であるビワとリンゴを合わせたものです。

ビ ワ
枇 杷
 バラ科の常緑高木で11月、かおりの良い白い花を開き、果実は6月頃黄色くなり食用となる。

リンゴ
林 檎
 バラ科の落葉果実で、味とかおりがよく品種も多い。

8 成立した期間
  2000年5月9日(火)〜2001年3月23日(金)の約1年間 

9 作成方法(概略)
(1)毎日、学級の生徒全員が作文する。
(2)その日のうちに、吉岡先生が作文を読み、返事を書いて返却する。
(3)その日のうちに、福地先生が作文を選定し、掲載確認をとり、印刷配付する。

10 作品の主な内容
 学校生活、家庭、地域、友達、季節、人生など。

11 選者から一言
 中学2年生の目を通して素朴な表現で書き綴られています。これは、単なる作文の寄せ集めではなく、成長していく生きた子ども達の証です。大人の目から見ると拙い文章ですが、12才から13才になる中学生の懸命に生きる姿を読み取って下さい。もちろん、これらの文章は一般公開を前提にしているので、子ども達は核心に触れる内容は書きませんでしたが、感性豊かな読者なら、子どもの揺れ動く心の様を十分に読み取ることができるでしょう。また、随所に見られる学級担任や保護者、同校の教師やHPの読者からの、子ども達に対する熱い激励メッセージも見逃せません。

 それでは、おおらかな気持ちで学級通信『琵琶林檎』をお読み下さい。内容にビックリすることもあると思いますが、本人はケロッとしちます。子どもの成長を妨げないように、また、大人の悪知恵、老婆心を吹き込まないようにして下さい。今の時代に適さない内容もあるかも知れませんが、その時代はそれが常識で通っていたのです。今の時代の価値観や基準を過去に押し付けないよう、くれぐれもお願いします。

 2年D組の笑顔を皆様にお届けします。
 どうぞご覧下さい!

2008年1月3日
福地孝宏


「枇杷林檎」再掲載に寄せて

 あれから6年の歳月が流れたのですね。私の中では、今でもあの頃のことを反芻しながら日々を送っている感がありますから、ついこの間のようにも思えます。みんなが初めて、2年D組の教室に顔をそろえた日は、窓辺からは明るい日差しが降り注いで
いて、サクラの花は満開でした。その光景を鮮明に覚えています。また、福地先生との出会いは、今までの私の教師生活の中で何よりもすばらしいものでした。すべてにおいて信頼できて尊敬できる先生です。先生からは、教師としての姿勢や大切なこと
を教わりました。今でも感謝しております。あの一年は毎日が楽しくてワクワクしていました。今、読んでいても、その当時のころが生き生きとよみがえってきます。
「枇杷林檎」の再掲載ありがとうございます。

2008年1月4日
もう一人の担任 吉岡二三代



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