このページは、中1物理1999/takaの授業記録 です

圧力とは何か
                   2000 2 29(火)
 右の写真のように、キャップを外したボールペンを両手で押す実験をしました。さて、次の問1、2に記号A、B答えなさい。

問1 どちらが痛いか?

問2 力の大きさが大きいのは?

 答えはあとで・・・

◎ 本時のねらい
 圧力とは、次の式で表わされる力の効きめであることを理解させる
 圧力= 力の大きさ/面積


◎ 授業の流れ
1 生徒全員が上の実験をする

 クラス全体に「どちらが痛い?」と発問すると「」と答えるが、中には変わり者がいて「B」と答える。そんな時は、すかさず「じゃあ、先生が勝負するから、前に出ていらっしゃい。」と誘う。嫌だと言っても、前に出て来るよう命じる。彼は目立ちたがり屋だから大丈夫です。

 出てきた生徒と勝負します。

「先生は押さないから、押しなさい。」

結果は

いてててて」で生徒の負けである。

2 力の大きさが大きいのは?
 冒頭の問題の問1の答えは次のように分かれるでしょう。

A>B 35%
A<B 35%
A=B 30%

 正解を紹介する前に、次のように考えさせます。

考え方の説明例1
 「おやまあ、随分みなさんの答えがばらばらになりましたね。では、答えを紹介する前に、少しだけ考え方を紹介します。もし、ボールペンの両端にキャプをして同じ実験をすると、痛さはどうなるでしょう。痛いのは、・・・当然、・・・ABとも同じですね。つまり、力の大きさは・・・ABとも同じ、ということになりました。Aの方が痛いのですが、力の大きさは同じです。では、
なぜ、Bの方が痛いのか? これについては、一息ついてから考えますので、まず、力の大きさはA=Bであることをまとめておきましょう。

考え方の説明例2
 「まだ分からない人は手を挙げて下さい。」 「なるほどA君とB君が分からないようですね。では、2人は前に出てきて下さい。」「では、これから2人で実験を行います。頭突きの実験です。2人で頭突き勝負してもらいましょう。」
  実験1: A君→B君
  実験2: B君→A君
 「どうやら、どちらからしかけても同じようにダメージを受けるようです。これは、ニュートンの運動の法則で学習しましたよ。何でしたか?・・・そうですね、
第3の法則、作用反作用の法則です。力は必ず1対になって働くので、やったほうも同じだけダメージ(力の大きさ)を受けるのですね。頭突きの痛さが違うのは、気分と当たる場所の問題です。まあ、ボールペンの先のように頭が尖っている人がいるなら別ですが、、、(実演すると喜ぶ)

 さらに、黒板を手で強く叩きながら、「黒板を叩くつもりが、逆に、手が黒板に叩かれていた」と話を実演しても面白でしょう。先生は、あいててて、と大きなジェスチャーをして下さい。

3 何故Bの方が痛いのか?
 主な生徒の考えは、次の2つです。

1 Bは尖っているから
2 Bは力が1点に集中するから

(上:Aさんの学習プリント)

ここから、面積というキーワードを導き出すことは簡単です。

4 圧力についてまとめる

力の大きさを面積で割ったものを圧力(力の効果)という

 

5 練習問題を解く
 問題をやる前に、黒板消しを教卓の上に落とした。着地部分を変えると音の大きさが変わる。単純だけど、生徒は「ふむふむ」と納得している。また、定規で頭を叩く場合、どのようにすると痛いか実演するのも楽しい。
・ 定規の平面で叩く
・ 定規を縦にする
・ 角を使う

練習問題1: 右図のように、床の上に36kg重の直方体(2×3×4cm)をおきました。このとき、底面が床のはたらく圧力を求めなさい。

解説例
1 立方体の中心から矢印を描きなさい 
2 重さは?
 → 36kg重と書いてあります
3 接している部分の面積は?

 → 何cmと何cmを掛ける?
 → 2と3ですね
 → だから6D

4 あとは計算だけですね
5 この後、各自で計算させますが、全員正解になるでしょう。丁寧すぎるような感じもしますが、最初はこれぐらいで丁度良いのです。

練習問題1の続き: 直方体の置き方を変えた時の圧力を求めなさい。解答は下です。


(上:生徒達は、簡単にクリヤーしました)

練習問題2: さらに別紙問題プリントを配布。答も配布。

6 本時のまとめ

(上:Aさんの学習プリント)


授業を終えて
 今日のところは理解して頂けたと思うのですが、後は、自宅で練習問題をやってもらうより方法ないよねー。だけど、 、、、 なんだよねー。確認は2年生最初の定期テストで行います。

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