このページは中学校3年理科『生物』/takaの授業記録2001です

実験1 土の中の生物の呼吸
                    2001 9 21(木)

 とても簡単な実験をしましょう。まず、目に見えない生物が棲んでいそうな、落ち葉が腐ってできた土を準備します。このような理想的な土がない場合は、校庭の樹木の下の土でも良いです。そして、写真1のように半分の土を焼きます。もう半分の土はそのままにしておいて下さい。次に、2枚のビニール袋に焼いた土と生土を入れ、さらに、ブドウ糖を入れて24時間放置します。さて、2つの土にはどのような変化が起きているでしょうか?


写真1 バーナーで土を熱する

本時のねらい
 土の中の生物が有機物を分解して二酸化炭素を発生さる実験を通して、分解者の生活を理解する。


授業の流れ
 今日の実験準備は簡単なので、まず、分解者について説明をしました。実験結果については、明日以降に確かめます。

1 生物ピラミッドと分解者
 2時間前に学習した生物ピラミッド(食物連鎖)では、生産者と消費者だけの関係を取り上げました。今日は、食物連鎖の完成に不可欠となる分解者を加えます。図2は、Aさんがまとめた生産者、消費者、分解者の関係です。分解者とは、有機物を無機物にする生物です。


図2 生物ピラミッドに分解者を追加

ポイント
・ 分解者は生物ピラミッドの外に書く
・ 分解者は『有機物を分解して無機物にする生物』ですが、例えばミミズの場合、その『排泄物』は完全な無機物ではない

2 実験のねらいと方法

 土の中には小さな生物が生活し、有機物を分解して二酸化炭素や水などの無機物にしていること確かめます。

 実験方法は、このページの先頭で説明した通りなので、ここには準備する材料と実験の手順(図3)を示します。なお、24時間放置した後の実験方法は、次の時間に説明します。

学校で準備するもの
・ブドウ糖水(濃度は適当、入れなくても結果は出る)
・ビニール袋2枚
・ガラス管
・輪ゴム
・セロテープ
・三 脚
・金 網
・ガスバーナー


図3 本時の実験手順の説明図

3 実際手順の演示説明
1 アルミホイルで皿を作る
2 土を入れて焼く(写真1)
 ・ 水分が蒸発すると白くなる
 ・ 火が強すぎるとホイルが焼ける
 ・ 火傷に注意

3 土を冷ます
4 ビニール袋に入れる
5 少量のブドウ糖水を入れる
6 ガラス管を差し込む
7 輪ゴムできつく縛る
8 息を吹き込む
9 セロテープでガラス管を閉じる(写真4)
10 生土で同じ装置を作る
11 教室に持ち帰って保管する
12 次に理科の時間に確かめる

写真4 焼いた土とブドウ糖を入れた袋

  
4 生徒実験
 
(上:バーナーを持って直接焼いている班もある。相当危険です)


(上:生土と焼いた土を持って教室に戻るBさん)
   → 土の量は同じじゃないとだめなんだけど、、、


授業を終えて
 残暑が残る理科室でバーナーをつけるのは暑いんだけど、生徒達は楽しそうに実験していた。明日、よい結果が出ますように。

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(C) 2001 Fukuchi Takahiro