このページは中学校3年理科『生物』/takaの授業記録2001です

実験1.2 土の中の生物の呼吸
                    2001 9 21(金)
 前日に作った2種類の袋に発生した気体を調べます。ただし、この実験はとても単純なので、石灰水について化学的な復習や菌類の復習も行います。


授業の流れ
1 石灰水について

 石灰水について、Aさんは図1のようにまとめました。


図1 Aさんがまとめた石灰水

ポイント
・ 水酸化カルシウム水溶液(水に水酸化カルシウムを溶かしたもの)を石灰水という
・ 石灰水に『二酸化炭素』を通すと白濁する
・ この時の化学反応式は次の通り
 Ca(OH)2 + CO2 → CaCO3 + H2O
・ 炭酸カルシウム(CaCO3、白い沈澱)が白く濁らせる原因

2 実 験

手 順
1 水酸化カルシウム飽和水溶液をろ過する手順を演示確認する
2 ビニール袋に息(数10秒間がまんしたもの)を吹き込み、二酸化炭素で石灰水が白濁することを演示確認する(図2)
3 生徒実験


図2 ビニール袋にためた自分の息を、石灰水に通して白濁するか確かめる実験

 
実験上の注意点
1 事前に、生土は白濁し、焼いた土は白濁しないことを確認させする
2 石灰水に通す気体の量をほぼ同じにさせる
3 ほとんど班で白濁する量に差が出るが、明らかでない班は減点とする。また、焼いた土生土を同じ条件にして実験できない班も減点。
4 生土が反応しなかっ班にも参加賞を与える。なお、反応しない原因は、土に中に微生物がいなかったことしか考えられない

3 実験結果
 図3、4のように、24時間、生土を放置したものは二酸化炭素が発生したが、焼いた土では二酸化炭素が発生しなかった。


図3 生土と焼いた土を比較した実験結果(Aさん)


図4 生土と焼いた土を比較した実験結果(Bさん)

4 結果からわかること
 土の中にも生物が棲んでいて、呼吸していること。呼吸(細胞内呼吸)と光合成の関係は図4のようの表すことができます。


図4 細胞内呼吸(酸化、燃焼)と光合成の関係

5 菌類について
 この実践では、菌類を植物界の1つに位置づけています(図5)。しかし、これは曖昧にしている部分が多いので、別に用意した生物の分類のページを参考にして頂くことをお勧めします。


図5 菌類についてまとめたAさんの学習プリント


◎ Bさんの学習プリント
 図3に示したBさんの学習プリントは、2時間のまとめです。


  図3 Bさんの学習プリント


授業を終えて
 ボーナス得点がもらえるので生徒達は楽しんでいた。また、一部の班では土から異臭を放っていたが、この場合、石灰水が真っ白になることは言うまでもない。

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(C) 2001 Fukuchi Takahiro