このページは中学校1年理科『化学』/takaの授業記録2002です |
実験3 炭酸水素ナトリウム
2002 6 24(月)
第2理科室
料理に使う『ベーキングパウダー』を試験管内で加熱する実験をした。
(2000年度の実践も参考にしてください→ 実験8炭酸水素ナトリウムの分解)
(上:Aさんの学習プリント)
<授業の流れ>
1 理科便覧154ページを開く
2 今日の実験について説明を受ける
・ 期末テストには出題されない
・ 試験管が割れることがある危険な実験である
割れ方1: 試験管内で発生した水が加熱部分にしたたる
割れ方2: 石灰水が逆流する
割れ方3: ゴム管が閉鎖している
3 プリントに実験装置図を書く
4 準備する
5 実験する
・ 石灰水は教師が準備しておく
・ 白く濁ったら、挙手させる
・ 教師が確認してガラス管をぬく
・ 同時に、理科便覧で次の実験を説明する(班単位)
・ 塩化コバルト紙を配付する
<塩化コバルト紙の注意点>
・ 湿って赤くなっているので、目の前で青に戻す
・ 燃えないようにガスバーナーであぶる
・ フェノールフタレインでアルカリ性であることを確かめる
(上:炭酸ナトリウム水溶液にフェノールフタレインを1滴入れたもの)
6 本時のまとめをする
炭酸水素ナトリウム→ 炭酸ナトリウム+ 二酸化炭素+ 水
===
<評価基準>
1 自然事象への関心・意欲・態度
A 自宅からベーキングパウダーを持参することができる
2 科学的な思考
3 実験・観察の技能・表現
B 事故なく実験を終えることができる
B 炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、塩化コバルト紙を正しく
プリントに添付できる
4 自然事象についての知識・理解
B 炭酸水素ナトリウムが炭酸ナトリウムと二酸化炭素と水に分解する
ことが理解できる
授業を終えて
はっきり言ってこれは2年生の内容であるが、これまでの授業の流れから
非常にスムーズに授業が展開されて行った。一見すると唐突な感じもするが、
実際に現場では、熱によって分解された3つの物質が石灰水、塩化コバルト
紙、水溶性やフェノールフタレインで検証できるのでとても満足できる。こ
れまでの熱による化学変化を科学的にまとめるものとして相応しいと感じた。
実は、他のクラスでは、本時のかわりに『二酸化炭素の性質』を学習させ
た。しかし、「先生、簡単過ぎる」とブーイングを受けてしまい反省。本時
の内容を決断したのである。
授業カリキュラムは机上ではなく、現場で組み立てなければならないとあ
らためて痛感した。なお、次に続く『気体』の学習も教科書や名古屋市の指
導過程とことなる。
<メモ>
1年選択理科の授業で、『砂糖』および『デンプン』を試験管内で加熱
する実験を行った。私の予想は次の通りだった。
A 空気中
砂糖+ 酸素→ 二酸化炭素+ 水 +(炭)
B 試験管内
砂糖 → 炭+ 水
空気中は、まさにその通りであるが、試験管内では、黄色い有毒ガスが
発生した。詳細は分からないが、不完全燃焼により可燃性の木炭ガスが発
生したと思われる。また、試験管内の酸素量は限定されているのにもかか
わらず、20mlの石灰水を白濁させるのに十分な二酸化炭素を発生した。
・ 新品の試験管を使用
・ 砂糖3グラム
・ 実験装置(写真下)
(2000年度の実践も参考にしてください→ 実験8炭酸水素ナトリウムの分解)