このページは、Mr.Taka による中学校理科の授業記録:物理学 2年(2003年度)です

 モーターを作ろう2
                      2003 9 29(月)
                      第1理科室

  モーター作り2日目。
  「放課からモーター作りを始めても良い」と指示したろころ、理科が5限になっている
  クラスの生徒は、10人ぐらい昼放課から作りを始めていた。

 
  (上:磁石を4方向に設置した高性能モーター。磁石の極を考えなければ回らない。)

  <参考>
  授業記録
モーターのしくみ(2000年度、中2物理)


 <授業の流れ>
 1 とにかくモーター作り

  1.5Vの電圧で10秒以上回転するモーターを作ること、それが課題である。最終的に
  失敗しても、どれだけ工夫することができたかが大切である。次に、生徒6人の制作例を
  紹介する。

  A君は磁石を立体的に配置することで、磁力をあげることに成功した。モーターの性能は
  飛躍的に向上した。この後、彼は上の写真のように磁石を追加したが、その極性について
  考察することができれば大したものである。また、コイルの形は四角形。
 
  (上:A君のモーター)

  B君は紙コップを利用した。実は、このタイプのモーターは小学校の授業でやったらしい。
  となると、この実験のねらいは、モーターの回転方向までに発展しなければならない。


  (上:B君の紙コップを利用したモーター)

  
  <紙コップモーターのポイント>
  ・ コイルの直径を大きくするために、エナメル線を単1乾電池に巻いて作る
  ・ コイルの両端を、クリップでぶらさげるようにする
  ・ 左右の磁石の極は、NとSにする

  (上:紙コップモーターの拡大写真)

  同じ班のCさんとDさんは、写真下のような立体的なコイルを作ったが、よく見ると電流は
  流れていなかった。

  (上:Cさん、Dさんの立体的なコイルのモーター)

  Cさんの学習プリント(写真下)には、5種類のコイルが添付されている。これらは全て順調
  に回転した『合格モーター』のコイルである。尚、私の印の下にある『参考』という文字は、
  このクラスだけ3時間モーター作りを行ったことを意味している。

 (上:ハート形など、さまざまな形のコイル)


  Dさんの学習プリント(写真下)にも、5つのコイルが添付してある
 

  E君はコイルの巻数を増やし、モーターの性能を向上させた。また、四角いコイルや小さ
  なコイルなどを制作し、基本型コイルと比較した。その結果として、どんな形のコイルで
  も回転することを発見した。
  
  (上:E君の学習プリント)

  F君(写真下)は苦労はしたけれど、自宅から『モーターセット』を持参した甲斐があり、最終
  的に成功。3時間頑張りました。おめでとう。
  



 <評価基準>
 1 自然事象への関心・意欲・態度
  B 最終的に失敗しても、2時間根気強くモーター作りに取り組むことができる

 2 科学的な思考
  A 最終的に失敗しても、オリジナルな工夫をしたモーターを制作することができる

 3 実験・観察の技能・表現
  A 2種類以上のモーターを制作し、回転させることができる
  B 基本形コイルのモーターを回転させることできる

 4 自然事象についての知識・理解
  B モーターの回転する方向を、左手の法則から説明することができる


  授業を終えて
  エナメル線の直径が微妙に太かった。本校にあったエナメル線は0.5mmだったが、0.4mm
  の方がバランスよくできる。また、私がちょっと触れば回転してしまうモーターがほとんど
  だが、それでは面白くないので、説明を聞いていない生徒のために何回も同じことを繰り返
  すしかない。

  最終的に成功した生徒はクラスの6割。2000年度の実践に比べて成功率が低いのか原因
  は・・・     これを書くと、また、とある教育委員会に睨まれる。
  2003年9月現在、該当地域の公立学校から見れないようにロックされていますが、、、

  <参考>
  授業記録モーターのしくみ(2000年度、中2物理)

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