このページは、Mr.Taka 中学校理科の授業記録 年(2017年度)です

第77時

実習6 電圧の理論 

2019 1 19(金)
普通教室

はじめに
 これまで実験をやり続けてきたので、今日はゆっくり電圧に関するまとめをします。タイトルは『電圧の理論』となっていますが、授業は計算問題が中心です。簡単な回路を書き、そこに適切な数字を入れた問題を作ります。子どもの顔を見ながら、学級にふさわしい回路や数字にします。


図1:本時の学習プリント(クリックすると拡大します)


本時の目標
・直列回路と電圧回路にかかる電圧について理解する
・いろいろな回路図を書き、電圧の計算問題と解く
・水圧と電圧と比較し、電圧について理解する
・できない友だちがいたら、教える
・できなかったら、自分から教えてもらう

準 備

生 徒 教 師
  • 教科書
  • 理科便覧
  • ファイル
  • 本日の学習プリント(1 /人)

授業の流れ
(1)本時の授業内容の紹介 (1分)

(2)豆電球2個の直列つなぎ・並列つなぎの回路 (5分〜10分)
 回路図の基本は、豆電球2個の直接つなぎ・並列つなぎです。『・・回路』ではなく『・・つなぎ』とした理由は、3時間前の授業『豆電球1個の回路』で勘違いしていた生徒が半数いたからです。最終的には『・・回路』とします。

 電源の電圧は、いろいろな数で割りやすい12Vで統一します。

(3)豆電球3個を使った、いろいろな回路 (15分〜20分)
 学習プリントの左半分を使います。

 算数の不得意な生徒を指名し、その生徒をみんなで励ましあいながら授業を展開します。初めは豆電球3個の直接つなぎです。豆電球1個にかかる電圧は、1/3です。計算式は、12V÷3=4Vです。簡単ですね!

 第2問は、豆電球3個の並列つなぎです。豆電球1個にかかる電圧は、すべて同じです。計算式はありません。すべて12Vです。簡単ですね!

 上記2問がわからない生徒がいる場合は、豆電球4個の直列つなぎと並列つなぎの回路を書き、それらの答えを答えさせます。前者は12V÷4=3V、後者は12Vです。これで全員わかるはずですが、わからないなら豆電球5個となりますが、・・・学級の友だちがついてきてくれるなら、やりましょう。

 それ以降の問題については、割愛します。後日、紹介するかもしれません。

(4)電圧を乾電池の図で説明する(5分〜10分)
 学習プリントの右半分を使います。

 所用時間は5分〜10分です。長く説明してもわからなくなるだけなので、さらっと流してください。先生の説明は1回までとし、その後は有志にお願いしましょう。

(5)本時の感想、考察 (5分)


授業を終えて
 今回の授業記録は手抜きですね(すみません)。

 教室で行う、計算問題中心の授業なので・・・

 実際の授業は、九九ができない生徒を指名して展開します。今日は、できないその子の個性が全面にでる授業になります。学校現場の先生はみなさんご存知だと思いますが、公立中学校2年生において、九九ができない子どもは10人に1人以上です。その子は、もちろん割り算もできません。

 今日の授業は、そのような子どもに焦点を当てます。それが私の仕事だと思うからです。1時間の授業で十分な手助けをすることはできませんが、学級のみんなが友だちの現状を知り、その現状を前向きに理解し、みんなで教え合おう・助け合おうとする姿勢をつくることを目的の1つとしています。

 九九ができない生徒は、目立たないように先生に当てられないように恥をかかないように、自分の存在を消しています。が、私はあえて指名し、光を当てます。ここは多様な子どもが集まる教室です。生きた子どもと先生が集まる場所です。できない友だちを教えることで、集団のレベルは格段に上がります。自分が理解することより、他人に理解させることのが方が難しいことは、私が説明するまでもないでしょう。

 今回ような『計算問題中心の授業』は、できる生徒のためのものではなく、できない生徒ために時間を使いたいと思います。さもなければ、コンピューターのよる訓練の方が効果的です。あなたに十分な指導力と子どもからの信頼があるなら、できない生徒のために時間を使うようお願いします。

実践ビジュアル教科書『中学理科の物理学

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