このページは『Mr. takaによる若手教師のためのワンポイント・レッスン』です。

第1章 学校とは何か

2 中学校の授業で教えること

1 知的な興奮、喜び
 世界で誰も知らないことを発見した喜びは、どんなに素晴らしいことでしょう! 知らないことを知ること。それは人類にとって最高の喜びの1つです。これは教科書を使って、今まで知らなかったことを理解できた時にも得られます。あなたが授業で教えることは、知的な興奮、それを積極的に求める喜び、努力して獲得した時の達成感です。学習の楽しさです。これは教育の機会が奪われた貧困な国、戦争中の国で生活している子どもと話せば、瞬時に理解できます。「勉強したくない」と口走る生徒は、間違った教育をされた不幸な人間です。学習を放棄した者は、危険です。自己中心的な肉体的欲望を満たすために行動する動物になります。学校は、みんなで知的興奮を得るための場所です。

2 多様な考え方
 知識を得るだけなら、マンツーマンの家庭教師をつけて学習することがベストです。教師の説明を受け、考え、まとめ、自分の言葉に置き換え、わからないことを質問する。それを何度もくり返せば、とても効率的に正確な知識を得ることができるでしょう。しかし、最適な最短ルートで進むことは、自己中心的な考えの人間をつくる危険性があります。これに対して、学校で学習することの意味は、多様な考え方、覚え方、間違え方があることを学ぶことです。回り道をすることで、多様な考えを受け入れたり、その素晴らしさを学んだりすることができます。仲間から直接得られた多様な視点を学習することは、みんなと協力し、平和な社会をつくるろうとする人間へ成長させるでしょう。

3 ライバルとの競争
 とは逆に、適切な競争についても学びます。人間は、大人も子どもも弱肉強食の社会に生きています。毎日の生活をするために競争は必要ですが、間違った教育を受けた競政治家は戦争を起こします。それは、自己中心的な考えであり、社会から追放すべきです。学校では、適切な方法でライバルと競争しあい、ともに成長し、その結果を讃えあう姿勢を学びます。競争することを喜びまでに高めることは可能です。相手に負けても、相手を讃え、自分についてより良く認識し、新しい道を切り拓くことができます。

4 学ぶための基礎、『忍耐』
 学ぶための基礎1つは、忍耐です。我慢なくして、新しいことを学ぶことはできません。簡単に答えが出ることは、幼稚です。中学生になったら、中学生として相応しい忍耐が要求されます。忍耐があってこそ、その後に、より大きな喜びがあるからです。大人は、より多くの忍耐をすることで、より大きな満足を得ることができるようになります。ただし、自分の席に50分座っていることができないほど躾ができていない学校で勤務している人は、別ページ『』『』などを参考にしてくだい。ただし、基本は授業です。授業の中で、躾けたり忍耐力をつけさせたりしてくださ

5 授業を展開する鍵=未来を拓く鍵
 『知的な遊び心』『多様な考え』『適切な競争』『忍耐』の4つは、授業を展開する鍵です。先生は、遊び心いっぱいで授業を展開し、生徒の考えを導きだし、拾い上げ、比較したり競争させたりします。この過程に共通するのは『我慢すること』『努力すること』です。これを使うことは、同時に、それを生徒に教えることです。この4つの鍵を生徒に示し、与えてください。それは未来を拓く鍵です。なお、この続きとして別ページ『ゆとりと遊び心がある授業』をどうぞ!

6 9教科の授業で学習する内容
 9教科の学習内容は学習指導要領にありますが、あなたが所属する教育委員会(私の場合は名古屋市)のガイドラインも十分に確認して下さい。具体的には、各教育委員会から出されている資料にもとづいて授業を進めるのがよいでしょう。むしろ新人の先生は、ガイドラインの通りに指導できるように頑張って下さい。それができるようにならなければ、あなたのオリジナリティーはあり得ません。5、6年頑張れば、ほぼ100%教えられるようになるでしょう。ただし、100から100を教えるのではなく、10000から100を教えられるようにしましょう。
→ 資料:学習指導要領(2011年
→ 資料:学習指導要領(
2002年
→ 関連ページ『教科書という本のすべてを学習しよう』

2010年12月26日

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