古事記に書かれた日本神話と神

1 目 的
(1)日本神話をちょこっと調べる。
(2)日本の神について調べる。

2 基本姿勢
(1)深入りしない。
(2)日本神話に関する文献は『古事記』『日本書紀』『祝詞』、各地の『風土記』など多数あるが、内容が豊富で単純な古事記に焦点をあてる。
(3)古事記以外の文献や資料から、その内容を比較検討しない。
(4)記述内容が常識から逸脱しても創作物としての自由は寛く認める。しかし、古事記内部の整合性は徹底的に検証する。理由:まじめに読もうとする読者を混乱に陥れることは許さない。
(5)神話、神に関すること以外は立ち入らないようにする。
(6)自然科学の立場からも分析する。

3 古事記を噛み砕く方法
(1)読み下し文を読む。
(2)内容に基づいて、独自の章立てをする。
(3)各章の内容は、通し番号をつけた箇条書を原則とする。
(4)古事記に書かれている内容で、目的外のことは※灰色の文字で示す。
(5)内容から推測されることのうち、見逃せない点を※ピンクの文字で示す。

参考文献
(1)『古事記』 幸田成友校訂 岩波書店 昭和18年
(2)フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』から『日本神話』 2007年9月中下旬掲載分
(3)『古事記への旅』 荻原浅男 日本放送出版協会 昭和54年
(4)『日本多神教の風土』 久保田展弘 PHP研究所 1997年
(5)その他、乱読した書物20册程度

免 責
 本ページは、素人の個人(福地孝宏)がまとめたものなので、明らかに古事記の内容と間違ったものもが含まれる可能性があります。本HPを利用して生じた問題について、著者は一切の責任を負いません。


4 目 次
 1 古事記について このページにリンクしています。
 2 上 巻 それぞれ別ページにリンクしています。
 3 中巻と下巻
 4 古事記の空間世界 このページにリンクしています。
 5 古事記に登場する主な神
 6 かんたんな結論
 7 私の雑感


1 古事記について

・『古事記』は古い書物を示す一般名であり、書名の由来は不明。
・日本最古の歴史書と言われている。
・序、上巻、中巻、下巻の4つに分けられるが、それぞれの主な内容は次の通り。

古事記の主な内容

主な内容
・稗田阿礼が誦習した言葉を、太安万侶が聞き・選び・記録したもの。
・712年、当時の天皇に献上。
上 巻 日本神話
 
読みごたえあり!
中 巻 歴史伝説 (初代天皇 〜 15代天皇)
 ・初代から14代までは史実性なし
 ・15代は史実性あり
下 巻 天皇家の歴史 (16代 〜 33代天皇)
 ・史実性あり

・これらうち『神話』に分類されるのは上巻のみ。
・古事記のもとになった『帝紀』と『旧辞』は未発見。


2 上 巻(かみつまき)

    ─ 日本神話の世界 ─

目 次

1 天地の生成
2 天における神の誕生
3 地における神の誕生
4 すべての神隠れ
5 いくつかの神の誕生

6 神(6)〜(15)の命令によるイザナギとイザナミの大地作り
7 イザナギとイザナミの性交による日本の島づくり
8 2神による性交による神生み
9 イザナミ(女)の単独行為による神作り
10 イザナギ(男)の単独行為による神作り

11 イザナギによる神(子ども)の殺害
12 刀の力によって生まれた8つの神
13 カグツチの死体から生まれた8つの神
14 黄泉国で生きているイザナミ
15 死んだ人間の女の出現

16 植物の出現
17 黄泉国に生えている桃
18 イザナギとイザナミの離縁
19 イザナギの禊から生れた神
20 イザナギによる3神の任命

21 アマテラスとスサノオのうけい
22 高天原におけるスサノオの乱暴とアマテラスの引きこもり
23 八百万神の作戦会議と実行
24 スサノオの高天原からの追放
25 スサノオによるヤマタノオロチ退治

26 地上に住む八十神、大国主、因幡の兎の登場
27 兄弟による大国主の殺害、生き返り、逃走
28 大国主による黄泉国の女神奪略
29 大国主の国作り
30 大国主の浮気

31 神産巣日神の命令
32 妻と国作りができなくなった大国主
33 アマテラスによる地上支配構想(失敗1)
34 アマテラスによる地上支配構想(失敗2)
35 アマテラスによる地上支配構想(失敗3)

36 アメノカワヒコの葬儀
37 アマテラスによる地上支配構想(成功)
38 ニニギの天降り
39 サルタヒコの小話
40 アメノウズメの小話

41 天皇が短命になった理由
42 ニニギの疑惑を解いたコノハナノサクヤビメの出産
43 山幸彦と海幸彦
44 山幸彦とヨトタマビメの別離
45 ウガヤフキアエズの子孫




3 中巻(なかつまき)と下巻(しもつまき)

1 中 巻
(1) 歴史伝説
(2) 初代天皇(伝説)から15代天皇まで

2 下 巻
(1) 天皇家の歴史
(2) 16代から33代天皇まで


4 古事記の空間世界

(1)上巻の初めに、神より先に『天』と『地』という2つの空間ができた、記されている。
(2)古事記の筆者が想定している空間は、次の通りである。

空間(世界)の区分

一般名

場所名

住んでいるもの

備 考

たかあまはら
高天原

あまつかみ
天津神
・神(1)〜(12)が生まれた場所。
・天浮橋がある。
※天と高天原の区別は、あいまいである。
地 上

あしはらのなかつくに
葦原中国

くにつかみ
国津神
天 皇
(人間)
-
天から水中まで

よるのをすくに
夜之食国

神(108)
・神(108)は、イザナギの子である。
水 上
水 中

うなはら
海 原

(海の生物)
・人間の姿をしているが、出産する時は本来の姿に戻る。
地 下

よもつくに
黄泉国

(死んだ神)
(死者)
・とても美しい女神イザナミは、死ぬと同時に黄泉国に行った。
※神は死んで黄泉の食べ物をたべると、黄泉国の住人になる。
・さらに、夫イザナギと別離して黄泉国の支配者になった。
※イザナミの詳しい住所は、国根之堅洲国


5 古事記に登場する主な神

1 神の特徴と分類
 古事記は、次から次へと新しい神を登場させている。ここでは、多様な神をいくつかの特徴から分類する。できるだけ分りやすくするため、神は生まれた順に、通し番号(1)、(2)、・・・、(x)をつける。

(1)神の生成、誕生に関する特徴
 自然科学の立場から検討する。ただし、空間については記述があるが、時間は一切記述していないので、分析できない。

A 無機的に生成した神
 巻頭において、3柱の神(神(1),(2),(3))が生成した。これを自然科学の立場から考えると、これらは『高天原』という空間において、無機的(いつくかの原子が結合して)生成したと考えることができる。物理的な性質によって、自然に生成したした物質の1種であり、自然に消滅したとも考えることもできる。+と−の電気が引き合ったり、+と+が反発するような現象である。

B 有機的に生成した神
 次に古事記の本文は、『浮脂のように国が漂っている』空間において、2柱の神(神(4),(5))が『葦牙のように萠えあがるものに因りて』生成してしている。これを自然科学の立場から考えると、有機物(炭素を含む化合物)から生成した生物の1種と考えることができる。

A、Bの共通点
 AとBの共通点は、それぞれの神が、互いに無関係に生成したことである。下の表は、これらの神を古事記に登場する順に並べたものである。なお、神(6)〜(17)は、生成した場所など誕生に関する記述が一切ないので、科学的に分析することはできない。ただ、神の名称から推測することは可能であるが、本ページでは推測しない。

互いに関係を持たずに生まれた神(1)〜(17)
 ※分かているのは、生まれた順序だけで、それぞれの時間は不明である。

神の通し番号 名 称 生成、誕生後
(1) 天之御中主神 (あめのみなかぬしのかみ) なし 隠れた
(2) 高御産巣日神 (たかみむすひのかみ)
(3) 神産巣日神 (かみむすひのかみ)
(4) 宇摩志阿斯訶備比古遅神 (うましあしかびひこぢのかみ)
(5) 天之常立神 (あめのとこたちのかみ)
(6) 国之常立神 (くにのとこたちのかみ)
(7) 豊雲野神 (とよくもののかみ)
(8),(9) 宇比地邇神 (うひぢにのかみ)と須比智邇神 (すひぢこのかみ) あり

不 明
(10),(11) 角杙神 (つのぐひのかみ)と活杙神 (いくぐひのかみ)
(12),(13) 意富斗能地神 (おほとのじのかみ)と大斗乃弁神 (おほとのべのかみ)
(14),(15) 於母陀流神 (おもだるのかみ)と阿夜訶志古泥神 (あやかしこねのかみ)
(16),(17) 伊邪那岐神 (いざなきのかみ)と伊邪那美神 (いざなみのかみ) 性交した

C 男神と女神の性交によって産まれた神
 イザナギ(男神)とイザナミ(女神)は、人間の男と女と同じ生殖器官を持っていた。そして、男神が女神を誘い、性交することによって正常な子ども(神)を産んだ。なお、本文は、女神が男神を誘ったときに産まれた未熟児は海に捨てた、と記している。

D 神が、有機物から生成した神
 女陰を火傷して性交できなくなったイザナミは、嘔吐物、大便、尿から6柱の神を生成した。これを自然科学的にみると、嘔吐物、大便、尿はイザナミの身体の一部ではない。嘔吐物と大便は消化管という体外にある有機物であり、尿は不要物として体内から体外へと排出されようとしている有機物である。したがって、これらは、いずれも神の身体の一部とはいえない。

 また、イザナギが死んだ後、イザナミは涙から1柱の神を生成した。涙は、血液成分の一部分であるので、身体を構成する部分であると言うこともできるが、かなり微妙な物質であることは間違いない。

E 刀によって生まれた神
 イザナギが子ども(神(34)、カグツチ)を殺したとき、その血液を材料にして8つの神(神(57)〜(64))が生まれた。ただし、本文は、イザナギが持っていた『刀』が原因であることを明記している。

F 神の死体から自然発生した神
 死んだカグツチの死体から、自然発生的に8つの神が生まれている。

 また、死んで黄泉国の住人となったイザナミの身体からも、自然発生的に8つの神が生まれている。これによって、黄泉国においても新しい神が誕生することが示されているが、この神が地上や天へ移動できるかどうかは記されていない。

G 神の手助けをした生物
 イザナギが黄泉国に生える桃(植物)をちぎって投げると、黄泉国の兵士や悪霊達は逃げた。この功績により、桃は神(82)になった

H 神の役にたった物体
 イザナギが、イザナミと離縁するために使った巨大な石は、その功績を讃えて神になった。

I みそぎによって、穢けがれが清められた物体
 黄泉国で穢れたイザナギは、まず、身につけていた物体を清めることで神を生んだ(神(84)〜(95))。これは、神の禊という行為を重視している。

 また、この禊の行為の中で、『黄泉国の汚垢』を材料にして神(96)と(97)が生まれている。そして、禍(まが)を直すときに神(98)〜(100)が生まれている。

J みそぎによって、清められた身体
 さらに、神自身の身体を清める行為によって、を生んでいる。


生成、生誕による神の分類

生成、誕生する方法
A 無機的に生成する 神(1),(2),(3)
B 地の有機的から、自然に生成する 神(4),(5)
C 男神と女神の性交によって産まれる 神(18)〜(34)
D 神が、有機的から生成する 神(50)〜(55)、神(56)
E 刀という物質の力による 神(57)〜(64)
F 神の死体から自然発生する 神(65)〜(72) 葦原中国
神(74)〜(81) 黄泉国
G 神の手助けをした生物が神になる 神(82、桃)、兎
H 神の役にたった物体が神になる 神(83、岩)
I 禊によって、清められた物体から生まれる 神(84)〜(95)
J 禊によって、清められた身体から生まれる 神(101)〜(109)

(2) 子作りに関する特徴
 (1)と重複するように感じるが、(1)のAとB、および、Cの一部の神が子作りをしないという重大な特徴を持っていることを際立たせるために、新しく項目を起こした。これらは、神によって「神の子」をつくる行為(生殖とも言える)である。

子作りに関する特徴

子作りの方法 神の例
A 子作りをしない 神(1) ,(3)〜(7)
B 神の一部から有機的に作る イザナギ、イザナミなど多数
C 人間のように性交して作る イザナギ、イザナミなど多数
D 外部の有機物から作る
E 外部の無機物から作る
F 禊、という行為から作る

2 神の階層性
 日本の神は、複数存在する。まるで人間社会をそのまま映し出しているかのようだ。それと同時に、神には階層性(ヒエラルキー。身分)がある。

上下関係による分類

名 称 位 置 住んでいるもの

備 考
別天津神

天 上
5柱のみ ・天地開闢の後、隠れたまま。
天神地祇
(てんじんちぎ)
天津神(あまつかみ)
天神(てんじん)
いろいろな神々 ・高天原に住んでいる神々。
・男女神の性交によって産まれる。
・男神の単独行為によって生まれる。
国津神(くにつかみ)
地祇(ちぎ)
地 上 人間 ・地上に現われた神
・天津神に支配される神

1 大国主
その他の神
1 加藤清正(戦国武将の神格化)の加藤神社
2 徳川家康(同上)の東照宮
3 平将軍や菅原道真の天満宮(祟り神)
4 金比羅(ことひら)信仰

3 神が最後に存在する場所
 さまざまな空間に生成、誕生した神は、その後、どこに行くのだろうか。古事記に記載されている順に調べると、次のようになる。

神が最後に存在する場所

最終場所 神の例
隠れた。 神(1) 〜(7)
隠れてから、名を変え、身分を落として再登場した。 神(2)

不 明
神(8)〜(15)
今も生きている。 神(16、イザナギ)
火傷が原因で死んだ後、黄泉国で生活している。 神(17、イザナミ)
・文脈から、黄泉国で母である神(16)と生活している。 神(34、カグツチ)


6 かんたんな結論

1 天と地、という空間が生成した理由は不明。
2 時間の矢は存在するが、その長さは不明。
3 1番初めの神は、天という空間で生まれた。
4 その後の神は物質から生まれた、と明記されている。
5 神は、複数存在する。
6 神には、序列がある。
7 神は、人間と同じように性交して子どもを作ることができる。
8 神は、他の神と殺し合い、勝ったものは地位が上がる。
9 神は、死ぬと黄泉国へ行く。
10 死んだ神は、黄泉国の食べ物をたべながら生活している。
11 黄泉国の住人となった神は、『天』や『地』に行くことができない。
12 生きている神は、『黄泉国』へ行き来することができる。
13 兎などの動物も、神になることができる。

14 神に対する人間が記述されていない。

15 歴代の神は、支配することに余念がない。
16 歴代の神の子に、優秀な神は少ない。


7 私の雑感、ノート

1 インターネットで日本神話を検索すると、いくつかの古典的な文献が提示された。そして、古事記と日本書紀にまとまった内容があることが分かった。時間が十分にあるなら日本書紀を分析する方が良いが、2週間ほどである程度の結論を出そうと考えていたので、話が単純な古事記だけに集中することにした。他の文献や遺跡などと比較・検討することも控えた。古事記だけを信じ、古事記の世界だけを完全に調べて理解しようとした。もちろん、古事記がとても小さな1つの世界であること、しかも、恣意的にねじ曲げられた世界であることも十分に理解している。

2 古事記について調べると、さまざまな方面から内容を批判するものが多かった。それらは数々の戦争に深く関わってきた天皇に対する批判でもあり、当時の天皇が自分の権力を高めようとする私欲に対する批判だった。私自身も、人殺しや戦争は心から憎んでいるので、これらの批判的な意見は、科学的な分析をする前に、自分の心に深く浸透してしまった。しかし、私は自然科学に関わる者の1人として、科学者の態度を再確認した。つなわち、科学的な研究は、自分の願いと違う結論を導き出しても、それを受け入れなければならない。

3 図書館で古事記に関する文献を乱読すると、古事記だけを単独で研究しているものは少なく、多くは日本書紀などその他の書物と比較していた。しかも、本格的な研究が100年以上にわたっているのに、未解決の問題が山積していることに驚いた。つまり、古事記は単独で分析するだけでも新しい発見が得られるだけでなく、当時の混乱した社会を垣間見られると判断できた。むしろ、古事記だけに絞り、その内部をさまざまな角度から解析した方が面白い研究結果が得られると思うのに、そのような研究をしている書物は少なかった。

4 次に、日本書紀と比較する文献が多かったので、それらを走り読みした感想を述べる。

(1) 古事記は天皇家の権威を高めることを目的として書かれたものなので、日本各地に伝えられていた神話が歪められたことは否定できない。しかし、各地の神話は文章によって残されたものではなく、語り継がれたものだったので、古事記の執筆者によって1つの体裁を整えたことは、十分な価値がある。

(2) 古事記と同じ時代に完成した日本書紀と比較すると、古事記の内容は、多様性に満ちた日本書記の中から、天皇家に都合の良いものを選び、書き直したように感じる。

(3) 日本書紀は古事記よりも先に完成していたが、政治的理由により、一般に公表する時期を遅らせたように感じる(私と同じ感想を述べた文献は見られなかったが、詳しく知ればいくつもあるだろう)。

(4)日本書紀は科学的な書物、古事記は個人的な書物であるように感じる。

(5) 古事記は本文がだけで構成されているので、不整合な部分があっても指摘しやすい。ここで得たことを柱として、その他の神話と比較・考察することは有効であろう。しかし、古事記だけが異なった記述をしている部分もたくさんあるので、十分な注意が必要だ。

5 古事記内部で崩壊している部分は、政治的理由により歪められたものであろう。このページで、※ピンク色で示された部分は、特に注意を要する部分なので、古事記以外の文献と照合する必要がある。

6 私の当初の目的は、日本神話をちょこっと調べることだったが、結果としては、当時の政治的、個人的な欲望によって歪められた各地の神話の悲しさを感じた。歪めようとする者は、神話を利用しようとする天皇家だったが、その内部は血を血で洗うと非人間的なものであり、その残虐性は野生動物以下だった。奇しくも、その事実を古事記が伝えている。

 その一方、執筆者は、神話をできるだけ原文のまま記述しようと努力したのではないかと思う。それは、私が同じ表現者としての願いから感じることである。そして、執筆者は、わざと不整合な部分を残し、後世の人に歪められた部分を指摘させることで、醜い心を越えた豊かな人の心を伝えようとしたのではないと感じている。

7 自然科学の立場から古事記の神をみると、その発生が実際の自然現象に近い。137憶年前のビッグバン(宇宙の誕生)、46億年前の地球の誕生、38憶年前の海と陸の誕生、30億年前の生命誕生、400万年前の人類誕生と比較できる。つまり、日本の神は自然から生まれた、と言える。その繁殖方法も、無性生殖と有性生殖に分類され、まるで生物学の勉強をしているかのようだ。

8 「弱肉強食」という自然法則から見ると、古事記の編纂を命じた天皇家は弱い。本当の強者なら、古事記という書物がもっと単純で美しく、内部に一切の曇りをもたない構造になっただろう。

2007年9月30日
福地孝宏


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