このページは中学校2年理科『化学』/takaの授業記録2003です |
実験11 塩化銅の電気分解
2004 3 11(木)
第1理科室
前時の水の電気分解に続いて、今日は塩化銅の電解。かつて、この実験はイオンを学習するために行われていたが、今では単純な分解を指導するにとどまっている。教師の指導責任がなくなり気楽な実験になってが、生徒の力だけでどこまで内容を深めることができるか、また、教師としてどこまで追求させれるかが腕の見せ所である。 (写真右)塩化銅水溶液にシャープペンシルの芯を2本入れ、それらに20ボルトの電圧をかける。プラス極には銅が付着し、マイナス極からは塩素ガスが発生する。 |
<授業の流れ>
1 導入と化学反応式
<説明の例>
「(理科室に早く来た人のテーブルにはすでにありますが)今日は塩化銅という物質を分解
します。綺麗な色ですね。水色ですね。でも、食べてはいけません。食べるとお腹が痛くな
ったり吐いたりする程度ですが食べてはいけません。手についても構いませんが、よく洗わ
ないと知らないうちに口から入ってしまい、あれ! A君が吐いている、なんてことになり
ますので、こぼさないように注意して下さい。さて、塩化銅の分解の仕方ですが、水と同じ
方法です。どうするのですか?」
「そうですね。電気を使って分解します。化学反応式にまとめましょう。」
「はい、よくできました。この化学反応式は係数がいらないので、とても簡単です。ただし、
モデルを書く時の注意をすると、塩素はCl2なので塩素原子を2つくっつけること。2つ
ばらばらに書くと塩素原子2個になってしまい、塩素としての性質を持ちません。必ず、塩
素原子2個がくっついた塩素分子として書いて下さい。」
2 実験手順の説明
<説明の例> 「塩化銅水溶液は薄い方が良い結果になります。そうですねえ、初めは水50mlに塩化銅1グラムを溶かしょう。その後、濃度を変えて下さい。溶かしてできた水溶液に電流を流せばお終いですが、電極はシャープの芯を使います。炭素棒の方が良いのですが、普段使っているものの方が面白いです。ただし、鉄や接着剤など不純物を含んでいるので、不思議な反応をしてしまう可能性がありますが、それも自分の発見として記録して下さい。さらに、シャー芯以外でも電流を流すものなら何でも実験できるので自分で工夫しなさい。ただし、これまた教科書に載っていない不思議な反応をする場合があるので、しっかり観察して結果をまとめましょう。とにかく、今日はとても簡単な化学反応なので、各自でいろいろ工夫して下さい。合格印はありません。感想とアイデアと発見で勝負です。なお、電圧の大きさも自由ですが、ショートさせて火花を散らすことだけは止めて下さい。」 |
A班: 塩化銅水溶液のアップ(写真下) |
. | B班: 電極を鉄くぎに変えた(写真下) |
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F班: 析出して沈澱した銅を取り出すため、何回も水を洗い流した(写真下)
2001年度の実践では、以下の『脱色の実験』も行った <方 法> 1 ろ紙に赤インクをつける 2 反応後の水溶液に、赤インクをつけたろ紙を入れる (上: 彼女達は中学3年生です) (上:Yさんの学習プリント) |
◎ 生徒の感想・発見
授業を終えて
この実験を行わず、教室での机上実験にしたクラスもある。その場合は、下のような電気分解
についても説明した。
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単体と化合物