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第72時
実験1 ストローの静電気
2018 1 10(水)、12(木)
理科室はじめに
新春、2年生の1月は電流の学習です。初日となる本時は、いつものように自由な子どもたちの発想を楽しみたいと思います。これから始まる電流に胸が膨らみますように!関連ページ
実験15 いろいろな力1年(2002年)
実験4 いろいろな力1年(1999年)
図1:本時の学習プリント(クリックすると拡大します)
本時の目標
・電気、電流について自由に話し合い、興味関心を深くする
・静電気について理解する
・ストローとネオン管で静電気の性質を確かめる準 備
生 徒 教 師
- 教科書
- 理科便覧
- ファイル
- 本日の学習プリント(1 /人)
- ストロー (3/2人)
- 虫ピン (1/2人)
- ネオン管 (1/2人)
授業の流れ
(1)本時の授業内容の紹介 (1分)(2)電気、電流とは何か! (15分〜20分)
「電気とは何か。電流とは何か」いつものように大上段な質問から始めます。で、A組から出てきた意見(下図2)の初っ端は『ピカチュウ』。学級みんなの雰囲気を明るくするだけでなく、ピカチュウが発する電圧までみんなが共通認識している素晴らしい意見でした。
図2:A組から出された電気・電流の正体ピカチュウ
ピカチュウは任天堂が作り出したポットモンスターの1つで、かわいい架空の動物です。ピカっと光るチュー(ネズミ)のようです。その姿はネットで検索すれば、100年後の西暦3018年においてもその姿が見られるのではないかと思います。ピカチュウ以降の意見は、図2を見てください。学級を構成する子どもによって、全く違う意見・展開になります。先生はすべて受け入れるようにして、多様な捉え方を楽しんでください。そして、これからの電流の学習に使えるものをまとめます。図2(A組)でのまとめは以下の1)〜4)です。
1)電気にはプラスとマイナスがある
2)電気の正体は、マイナスの電気を帯びた小さな粒『電子』
3)電子はマイナスからプラスへ動くが、
4)電流はプラスからマイナスへ流れる、と考える。(3)静電気 (10分〜15分)
静電気は、2種類の物質を擦り合わせると発生します。 物質の種類は何でもよく、組み合わせによってどちらがマイナスになるか決まっています。電気の帯やすさの順にならべたものは帯電列といいます。授業では本日の実験に関する3つの物質『毛(毛髪、ウール)』『』『塩化ビニール(ストロー、下敷き)』の3つを紹介しました。
表1:本日の実験に関する物質の帯電列 プラスになりやすい ←
(電子を放出しやすい物質)→ マイナスになりやすい
(電子を受け取りやすい物質)毛(毛髪、ウール) 皮膚 塩化ビニール(ストロー、下敷き) こすり合わせた物質が電気を帯びることは、電子の移動から説明できます。すべての物質は原子(原子核と電子)からできていますが、電子は飛び出したり入ったりすることがあります。電子が入りやすい物質は『マイナス』、電子を出しやすい物質は『プラス』になります。また、皮膚は相手によってプラスにもマイナスにもなります。
図3:ストローでの遊び方、静電気のまとめ、帯電列の板書(4)実習:ストローで遊ぼう (15分〜25分)
ハンドパワーでストローとひっつけたり離したり、ストローで水道水を曲げたり、ストローでネオン管を光らせたり、ストローで箔検電器を動かしたりする実験を楽しんでください。実験の様子は15年以上前の実践『実験15 いろいろな力1年(2002年)』『実験4 いろいろな力1年(1999年)』 をご覧ください。(5)本時の感想、考察 (5分)
図4:本時の授業後(クリックすると拡大します)
授業を終えて
電気に関する自由な発表、ストローによる静電気の実験、いずれも大変盛り上がりました。note:生徒と先生の会話
「手にひっつく!」
「ハンドパワーです。ひっつく力は簡単なので誰でもできますが、こする物質を変えると、手から離れる力もできます。できるかなあ〜」関連ページ
実験15 いろいろな力1年(2002年)
実験4 いろいろな力1年(1999年)実践ビジュアル教科書『中学理科の物理学』
第71時 ←
実習19 天気図2→ 第73時
実験2 誘導コイル