このページは、Mr.Taka 中学校理科の授業記録> 3年(2018年度)です |
第70時
実験14-2 いろいろな塩を作ろう(実験)2018 11 19(月)、20(火)
第2理科室はじめに
本時は『いろいろな塩(理論)』の実験です。内容については、7年前の実践『いろいろな塩をつくろう3年(2011年)』もよくまとまっているのでご覧ください。
図1:酸4種類、アルカリ5種類のから、好きなものを選択してもらう生徒
本時の目標
・酸4種類、アルカリ5種類のから好きなものを選んで中和させる
・中和させた水溶液を蒸発させ、塩を取り出す
・顕微鏡で塩を観察する準 備
生 徒 教 師
- 教科書
- 理科便覧
- ファイル
- 前々回のプリント
- 塩酸 500mL
- 硫酸 500mL
- ストロー(水に息を吹んで炭酸)
- 酢酸 500mL
- 水酸化ナトリウム 500mL
- 水酸化カリウム 500mL
- 水酸化カルシウム 500mL
- 水酸化バリウム 500mL
- アンモニア水 500mL
- BTB 適量
- ビーカー(3/人)
- スポイト(2/人)
- 顕微鏡(1/人)
- スライドガラス (1/人)
- ガスバーナー(1/班)
- 光源装置(1/班)
授業の流れ
(1)本時の授業内容の紹介 (1分)
前々回のプリントを用意させます。(2)酸とアルカリ、生成する塩の確認 (5分〜7分)
学習済みの内容ですが、ごく簡単に復習・見直します。板書は下図2、3のように簡略・時間短縮をはかります。
図2:左端列にある炭酸、酢酸について追加(A組)
図3:炭酸水溶液をつくる化学反応式の板書など(B組)(3)実験手順の説明 (1分〜3分)
中和実験は3回目であり、今日の実験手順についてもあらかた説明してあるので、ごく簡単に済ませます。主な内容は薬品の受取方法、および、実験器具の配置です。
図4:完成した板書、準備された酸3種類、アルカリ5種類など
(クリックすると拡大します)
図4の解説
(1)板書の『塩』について
・化学式はすべて書かれていますが、物質名は省略
・覚えなければいけない塩は、塩化ナトリウムと硫酸バリウム
・上記前者は電解質、後者は非電解質(白い沈殿)
(2)板書の右部分にある『化学反応式』について
・二酸化炭素が水に溶け、炭酸水になる(酸性)
・アンモニアが水に溶け、アンモニア水になる(アルカリ性)
・二酸化炭素とアンモニアは、いずれも水に溶ける気体
(3)板書の右下部分にある『結晶』について
・塩酸と水酸化ナトリウムの中和実験で見たBTB、食塩
・中学1年で見た硫酸銅、ミョウバン
図5:図4とは別クラスの板書(4)机上の『酸性水溶液』について
・左から『酢酸』『硫酸』『塩酸』
・炭酸水溶液は、各自で作られる
(新品のストローを配布し、自分の息を吹きこませる)
(5)机上の『アルカリ性水溶液』について
・左から『水酸化ナトリウム』『水酸化カリウム』
『水酸化カルシウム』『水酸化バリウム』『アンモニア水』
(6)机上のその他の薬品、器具について
・酸とアルカリの間に、BTBがある
・白いバットの中には、スポイトがある
・その右横には、各種ビーカーがある
図6:好きなアルカリ『水酸化カリウム』をもらう生徒
透明なものの方が人気です!
(4)生徒実験 (25分〜40分)
がっつり楽しませてください。
図7:好きな酸とアルカリを選んで中和させる子どもたち
(古紙を敷くと、色の変化がわかりやすくなります)
(班で相談して、すべて違う塩を作るようにさせると盛り上がります)
図8:ガスバーナーで加熱して水分を飛ばす様子
高い安全性を求め、素手で操作させます。素手にすることで、急加熱によるスライドガラスの破裂・飛散の危険性が激減します。火傷しそうな場合は、スライドガラスを手放せば良いだけのことです。
図9:同上
図10:弱火で、交互に加熱している班
順に、各自1秒ほど加熱していきます。待ち時間は合計10秒ほどになり、全員、いい感じで水を蒸発させていくことができます。頭いいなあ、というか、協力してみんなウィンウィンになる手法を実践することが凄い。
図11:顕微鏡で結晶の観察を始めた生徒たち
手早い生徒は、ここまでの所要時間5分〜7分です。
図12:まだ中和をしている人は、がんばってください
図13:生徒たちを見守るM先生
今日の実験は生徒たちの活動量がとても多いので大変助かります。写真左端の写っているのは、自分の席から離れ、黒板にかじりつくようにして板書を写している生徒の手です。がんばってください!
図14:結晶、みえたかな(5)本時の感想、考察(5分)
いつものように、最後は自由な感想、発見、疑問、考察の時間です。
図15:片付けを終えた理科室(クリックすると別クラスの別角度)
次の時間も同じ実験を予定しているので、酸とアルカリは使いまわします。あ、もちろん、一度配布したものは廃棄します。
授業を終えて
楽しい実験だったと思います。結晶を観察せるためには、BTBを入れないようにすると良い結果になります。関連ページ
いろいろな塩をつくろう3年(2011年)実践ビジュアル教科書『中学理科の化学』
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(C) 2018 Fukuchi Takahiro