このページは、Mr.Taka 中学校理科の授業記録 3年(2018年度)です

第81時
観測6 星は1日に360度+1度動く
(天動説と地動説)

     2018 12 7(金)、12(水、予定)
     普通教室

はじめに
 本時は、前時『観測5 日本から見たの動き』で学習した日周運動に年周運動を付け加えます。年周運動の1日は、角度にすると1度(360度÷365日=1度/日)です。したがって、星が1日に回転する角度は次のようになります。

   星が1日に回転する角度
= 地球の自転+ 地球の公転
= 360度
+   1度
= 361度

 なお、1日に動く角度がなぜ、359度(360度-1度)ではなくて361度(360度+1度)なのか、という問題は説明しません。後日『四季の星座の見え方』で説明します。その前に、『地上から見た1日の星の日周運動と年周運動』と『宇宙から見た1日の地球の自転と公転』を、しっかりと関連づけることが重要です。これを理解するために『天動説』と『地動説』という名称も紹介します。

 いずれにしても、本時は比較的単純な内容とし、テストによく出題される時間と角度について一覧表にしてまとめ、算数アレルギーの子どもの改善に努めたいと思います。


図1:左は地動説、右は天動説(クリックすると拡大します)


本時の目標
・星は、1日に360度+1度動くこと(天動説)を理解する
・その原因を地球の自転と公転(地動説)から説明する
・日周運動の時間と角度の関係をまとめる
・年周運動の時間と角度の関係をまとめる

準 備

生 徒 教 師
  • 教科書
  • 理科便覧
  • ファイル
  • 本日の学習プリント(1 /人)

授業の流れ
(1)本時の授業内容の紹介 (1分)

(2)天動説(12分〜15分)
 天動説について学習します。子どもたちには2色のペンを用意させてください。地球の自転(星の日周運動)と地球の公転(星の年周運動)で色分けします。


図2:天動説によると、(地球から見た)星は1日361度回転する


図3:同上

(3)地動説 (5分〜10分)
 (2)天動説と関連付けながら、地動説をまとめる


図4:天の北斜め上からみた地動説


図5:同上

 図5では、本日の地球の位置を確認しています。同じような作業は、チャンスがあれば必ず行うようにします。天文分野の授業は約20時間ありますが、その1/3(7時間)ほど行えば、地球が太陽の周りを公転してること、および、冬至との位置関係をイメージできるようになります。理科の先生は、心がけてください。なお、天文分野を教える季節が春なら春分、夏なら夏至、秋なら秋分を基準にして、本日の地球の位置を確認するようにします。


図6:地球の公転に関するまとめ

 図6のまとめは、地動説の学習後に行います。

(4)日周運動と時間、年周運動と角度(時間) (10分〜15分)
 学習内容については、別年度の実践『天体の南中高度、1日の動き3年(2011年)』『1日の星の動き(年周運動)3年(2004年)』をご覧ください。


図6:日周運動と時間、年周運動と角度(時間)


図7:同上(クリックすると拡大します)


図8:同上(クリックすると拡大します)

 図8の時間を見てください。下から2段めは『8.5ヶ月』になっています。図7は『7.5ヶ月』です。これらは生徒が作成した問題です。単純な一覧表なので、ちょっとしたアクセントして面白い問題だと思います。

(5)本時の感想、考察 (5分)


授業を終えて
 簡単な内容だったと思います。冒頭にも述べましたが、1日に動く角度359度(360度-1度)ではなく361度(360度+1度)であることは、『四季の星座の見え方』で学習します。

関連ページ
天体の南中高度、1日の動き3年(2011年)
観測9 1日の星の動き(年周運動)3年(2004年)

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観測5 日本から見た
星の動き(日周運動)

→ 第82時
観測7 太陽は1日に
360度+少々動く
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