このページは、Mr.Taka による中学校理科の授業記録 物理学 です。 |
1 単位が違うと、同じ物理量が違うように見える
測定する単位(基準量)が違うと、同じものでも違う物理量のように見えます。例えば、時間という物理量について考えると、1日と24時間と86400秒は同じです。しかし、単位(基準量)の倍数(1、24、86400)は、単位(日、時間、秒)によって変わります。2 物理量は、数×単位で表される
物理量は、数×単位(基準量)で表されます。86400秒という物理量は、数「86400」と単位「秒」の積です。正しくは「864000×秒」ですが、×を省略して、その代わりに半角スペースを入れます。したがって、「86400 秒」になります。さらに、数は3桁毎に半角スペースを入れる規則があるので、より正しい表現は「86 400 秒」になりますが、私のHPは見やすさを優先して半角スペースを無視することがあります。別角度から同じことを説明すると、86400秒は単位(秒という基準量=1秒)の86400倍です。ある物理量は、単位(基準量)の倍数として表現されます。
3 2つの物理量を比較するための換算
1日と85000秒は、どちらが大きな時間でしょう。答えを求めるためには、2つの単位をそろえる必要があります。この作業を、単位の換算(変換)といいます。この問題の場合、1日は86400秒ですから、1日は85000秒より大きな時間になります。
4 中学生でよくある単位換算
中学生でよくあるものは時間です。その他、2013年現在、次の換算を教える必要があります。時間の単位換算の例
1 週 7 日 168 時間 10 080 分 604 800 秒
→ 授業記録『これまでの復習問題13年(2004年)』熱量(calカロリーとJジュール)の単位変換
1 calの求め方
熱量(cal)=水の質量(g)×温度(°C)2 Jの求め方
熱量(J) =電力量(W秒ワットびょう)
熱量(J) =電力(Wワット)×時間(秒)
熱量(J) =電圧(Vボルト)×電流(Aアンペア)×時間(秒)3 calとJの関係
熱量(cal)×4.2=熱量(J)=電力量(W秒)
※「熱量を4.2倍すれば、電力量が求められる」「熱量から電力量を求めるには、熱量を4.2倍すればよい」
熱量(cal)=0.24×熱量(J)=0.24×電力量(W秒)
※「電力量から熱量を求めるには、電力量を0.24倍すればよい」
→ 授業記録『発熱(calとW)について2年(2003年)』5 確認:単位換算と接頭語の違い
単位換算は、単位を変えることです。例えば、カロリーをジュールにすることです。これに対して、kcalをcalにすることは単位変換ではありません。桁は3つ変わりますが、単位「カロリー」は変わらないからです。したがって、厳密には、私の授業記録『基本操作1 電流計2年(2003年)』などで使われている単位変換という言葉の使い方は間違いです。6 国際単位系(SI)
次に、『国際単位系』をお読みください。