南米の旅 1996

タラブコの日曜市

1 私の日記             
 17日 (スクレからのトラック)
 18日 (タラブコの日曜市)

2 タラブコの写真集

3 率直なアドバイスと行き方

   
INDEX][旅程表][日記の目次][写真集の目次


 私の日記

17日(スクレからのトラック)

スクレの街で計画
 6:00スクレに着いた。非常に快適なバスで名古屋ー東京間の夜行バスよりずっと良い。
「たった1600円でこんなバスに乗れるなんて幸せ。」
一晩中、サザンクロスと一緒だった。
 スクレの街に着くと、バス駅構内のインフォメーションでタラブコについて尋ねた。
「明日、タラブコで日曜市がありますか。」
「はい、あります。バスは、、、」
感じのよい人で、正確な情報が得られた。
 8:00。ホテル で一眠りしてから市内散策。
いろいろ迷ったが、サンタクルスまでの航空券を買った。そこからは陸路で国境を越え、サオ・パウロに行きたい。

 トラックの荷台で
 バス駅の情報では、タラブコ行きバスの出発地点は鉄道駅前。しかし、
「鉄道駅はどこ?」
鉄道駅といっても切符売り場もプラットホームも無い。線路が複線になっているだけ。
従って、バス駅も分からない。出発時間も分からないので、
「タラブコ、タラブコ。」
と言って歩き回った。すると、1台のトラックをゆび指した。
「多分、バスはないのだろう。」
2tクラスのトラックの荷台に乗り込む。
「いくら?」
「5ボリビアーノス。」
安い。しかし、何人かの地元の人と自転車、大きなドラム缶でいっぱいだった。
 13:30。超スローペースで出発したが、タラブコまでそのままのスピードだった。私はドラム缶を支えている木材の上に座り、転げ落ちないように腕をつっぱった。
「うーん、見晴らし最高。」
砂ぼこりも凄い。

 写真になる街
 16:30。タラブコに着いた。トラックの運転手に、この街唯一の宿の場所を教えてもらったが、どこか分からない。それもそのはず看板が無い。見当をつけて、
「ドンドン、ドンドン。」
「オラ。」
「ドンドン、ドンドン。」
そばにいる人に教えてもらった扉を叩き続けた。
「ガタンガタン。」
人が出て来た。
 チェックインを済ませると、カメラを持って街に出た。
 すごく写真になる街だ。夕暮れの光線も、ちょこっと曲がった路地の直線や、人々の服装も最高だ。ただ、ここの人々が写真を撮られることを大変嫌うので、うまくいかない。3枚しか撮れなかった。
 20:00。宿に帰ったが電気、水道は無い。私は部屋の中にろうそくを立て、黒ビール2本とシンガニーを飲んで寝た。



18日(タラブコの日曜市)

 今日は日曜市だ、やったー
 6:40に目覚める。井戸の冷たい水で髪も洗って、
「さわやかな気分。」
街に出ると、もう大勢の人々がいる。
「いい感じ。」
私はカフェ・コン・レチェを飲みながら、さりげなくカメラのシャッターを押す。
「いい感じ。」
あまりにいい感じなので、おかわりとフンゴ・デ・ナランハを追加した。

カフェ・コン・レチェ:ミルクコーヒー
フンゴ・デ・ナランハ:オレンジジュース

朝食をすませて、いったん宿に帰るつもりだったが、あまりいい感じにそのままメルカド(市場)まで行ってしまった。
「撮影ポイントは、ここしかない。」
メルカド中央のジュース売り場に陣取り撮影開始。3杯飲む。
「もう、がぼがぼ。」

 11:00。どこかで見覚えのある顔がやって来た。なんと宿の主人だ。彼と一緒に宿に戻り、荷物をまとめた。そのまま荷物を預かってもらって、
「料金はいくら?」
「10ボリビアーノス(200円)。」
これは今回の旅行の中で一番安い。
「サンキュウ!」
そして、またまたメルカドで写真三昧。
「だけど撮るのは難しいなあ。みんなカメラの方を向いているんだから。」
<写真>

 ミクロバス出発
 そろそろ帰ることを考えないと、スクレに帰れなくなってしまう。
14:00。ミクロバスに乗り込んだ。しかし、埃は入ってくるし、
「くそ遅い。」
こんなことなら、来たときと同じようなトラックか、日本製4WDにすれば良かった。それに、一人のフランス人の教師がずーっと喋り続けている。やっぱり、
「教師の仕事は、どこの国でも同じようだ。」
「私はあんな教師になりたくない。」
 さて、スクレの街が見え始めたころ、小高い山でお祭りをやっている。同乗の地元人に、
「あれは何だ。あの住所を書いてくれ。」
と頼んだ。
「今日はラッキー。また祭が見れる。」

 バリオ・サン・ホセの祭
 17:00スクレ着。
 宿をとり、すぐバリオ・サン・ホセへ行く。スペイン語が喋れないので、何の祭りか分からない。とりあえず、夕焼けがきれいだ。
 お腹が減ったので、小さな出店でサンドウイッチを食べた。あの美味しい自家製酒チチャもある。
「もう一杯、違う店で飲もう。」
私は、人気のある店に入った。
「ちちゃを飲んでいい気分だ。」
何気なく隣に座っている地元の人の芋を見ていたら、何とその人は、私のために訳の分からん料理を一皿取ってくれた。
「がーん。お腹は一杯でーす。」
「それが欲しいのではありませーん。」
「ちょっと見てただけです。」
しかし、ニコニコ笑顔で食べない訳にはいかない。
 私は頑張って食べました。

    私の日記19日(今日も、多いに迷う)をご覧ください。

↑このページのTOPへ



3 率直なアドバイスと行き方
 スクレの街から2、3時間かかりますが、数ある日曜市の中でもお薦めできるものです。

(1) 土曜日の午後出発し、一泊してください。

(2) タラブコの普段の街の様子を見たいのなら、金曜日に行くことを薦めます。

(3) 街の誰もが、ある程度の民族衣装を身に着けている。完全なトラディショナル・スタイルの人もまあまあ見られる。特に、男性。また、靴、女性の帽子に注目すると面白い。

(4) しかし、タラブコの街は欧米のガイドブックに大きく紹介されていることもあり、日曜日の朝、非常にたくさんの西洋人達が、大型ツアーバスで来る。日本人は、今回私一人だった。

(5) また、人達は大変プライドが高く、写真を撮られるのを、極端に嫌う。あなたが、余程親しくなってからシャッターを押さない限り、1枚の写真と引き替えに、罵声と石をもらうことになりかねない。

 タラブコへの行き方 
 スクレの街からトラックなどが随時出ている。(私の日記を参照)帰りは、日曜市の終わった後、たくさんの乗り合バスがあるので、全く心配はいらない。ただし、午後2時までに乗車したほうが良い。

↑このページのTOPへ

 [home]
Copyright(c) 1996-2005 fukuchi takahiro, All rights reserved.