このページは『イラン旅行記 2004冬』 2004 dec -2005 jan です

私の日記
2004年12月27日(月)      雪、あるいは、(寒い)雨
                      
◎ ゾロアスター教とヤズド近郊==================
1 
チャクチャク(ゾロアスター教の聖地)
2 メイバッド
3 
沈黙の塔(ゾロアスター教の鳥葬場)
4 
アーテシュキャデ(ゾロアスター教の寺院)
                             ヤズド泊2
==================================

7:10 起床
 6時前に起きてレスリングの練習場を見学するつもりが失敗→ シャワー

8:00 朝食
 食べたらさっさとタクシーをチャーターして近郊の観光ポイントを見学したい。

(上:何も特別なものはないけれど、ナンは何もつけない方が美味しい。)

9:00 出発

 ホテルのオーナーが紹介してくれたタクシードライバーは、綺麗な身なりをした22才の若者だった。名前はレザー。建築学を勉強している学生。父親の車を借りてきた。

(右:韓国製の新車)




(上:チャクチャクへの道。雨が降ったり止んだり太陽が出たと思ったらすっかり消えたり。)

 年間降水量は100mm(10cm)。そのうちの5mmが昨日降り、さらに今日5mm降る予定なので、チャクチャクの人々にとっては最高の雨だそうだ。ちなみに、1日に30mmの雨が降ると、泥でできた大半の家と壁が崩れる深刻な被害を受けるそうだ。

10:40 チャクチャク
 
下の画像をクリックして、ゾロアスター教の聖地を訪問してみよう。

(上:画面中央やや右にあるのが目的地。左手には滝ができていた。)

 とっても満足。ファリーバと一緒にいる時は、タクシーを貸切ったり、英語の話せる運転手だったり、1泊20ドルもするホテルだったり、まるで王様のような遊び方をしていたので、頬の神経が無くなるまで急斜面を駆け回ることは、私の野生の欲求を深く満足させた。贅沢と快適さに甘んじる心を削ぎ取ってくれた。


(上:帰り道の風景)

メイバッドの街を見学
その1 キャラバンサライ
・ 入場無料
・ あまり感動しない
(上:絨緞博物館になっていた。)

 
 運転手が緊急事態。トイレに行きたいんだって。男性だから何処でもできそうな気もするけれど、イランの男性は日本よりも遥かにマナーに五月蝿い。酒を飲み過ぎることも皆無だし。また、どんな小さな街にも必ずモスクがあり、そのモスクには必ず手洗い場があることも、マナーを向上させる一因だと思う。

 私は彼を待つ15分間、1人でメイバッドの街を彷徨った。
 沙漠地帯にある小さな一都市で、どの家も泥壁に囲まれていた。






(上:土塀の民家を覗いたら羊さんがめぇぇ〜、ではなく猛然と突進。吃驚して後ずさり。)

 それから、タクシーを走らせ、ヤズド市内へ戻る。

 沈黙の塔(ゾロアスター教の鳥葬場)
 下の画像をクリックして見学しましょう。

(上:小雨、粉雪混じりの中、沈黙の塔を目指す。)

 沈黙の塔はどうでしたか? イランから帰国してからの評価は高まりつつありますが、直後の感想はがっかりでした。その原因は、ガイドブックにある魅力的な写真です。それらを悪いとは決して言いませんが、ズヤドの『沈黙の塔』の航空写真は本当に魅惑的なので、その通りの感動があることを期待すると失敗します。期待せずに訪問すれば、必ず、あたなの心を満足させてくれると思いますので、お間違えないように!

アーテシュキャデ(ゾロアスター教の寺院)
 下の画像をクリックして訪問しましょう。

(上:寺院前で記念撮影。神様の真似をしてみる。)

15:00 タクシーよ、さようなら
 これで、タクシーを使ったヤズド近郊とヤズドの旅はお終い。あとは自分の足で回る。
それにしてもタクシーの料金は絶対に高い。僕ちゃんの小遣い稼ぎを手伝ってしまったけれど、僕も僕ちゃんだった頃は同じように稼いでいたから仕方ない、ね・・・

 ホテルでデジカメのバッテリーを交換
 すぐに再出発


(上:ヤズドの街角でズボンにプレスをかける人。頑張ってね。)


(上:エマーム・ホメイニー通りに面した2本のメナーレ。
→その寺院の内部


(上:ヤズドのバザールの入り口)


(上:バザール内にある中庭。このような中庭は、商店と住居が混在している。)

17:30 夕食

 シシケバブは美味しくて安くてかった。何だかんだ5本食べて、チャイを飲んで8000リアル。

 それから、帰り道でナンを買ったら1枚30リアルだった。一桁違うのではないと思ったけれど、間違いではないらしい。1枚、0.5円の計算になるから、なるほど間違ってはいない。


(上:ねっ、美味しそうなケバブ屋さんでしょ。)


(上:ゾロアスター教に影響され、火を撮ってしまう。)


(上:アミール・チャラーグ広場の南東にそびえ立つ2本のミナレット。)
・ ケバブ屋は、この2本のミナレットの中央を歩いて10メートル左手
・ 今すぐにでも雪が降り出しそうに寒い。


(上:アミール・チャラーグ広場から、先ほどのミナレット2本を望む。)
・ 明日午前6時に訪問することになるスポーツクラブは、これら2本のミナレットに向かって左手。
・ 道路を挟んだ向い側の建物にある。
・ それらしい看板が出ているが英語の表示はない。


(上:マスデジェ・ジャーメのミナレット。路面の水たまりを使って撮影した。)


(上:マスデジェ・ジャーメの入り口。)

 午後9時。そんなに遅くないのに気分は深夜。ホテルまでの帰り道は、メイン道路ではなく、裏道をチャレンジする。「上手く帰れると良いな。」「迷子になったら、今来た道を戻ろうね。」「迷子になると大変だから」・・・


(上:では、裏道を歩いて行きましょう。)

 帰り道、完全に迷った。

 ちょっと広い中庭風の空き地で中学生ぐらいの少年5人が遊んでいたが、道に迷って引き返してきた私を見つけて近づいてきた。 私は、ホテルから貰ったカードを見せながら、ホテルに行きたい意志を表示したけれど通じなかった。

 1人の少年は黒いチャドルを被り、女性を装って握手を求めた。私が握手を拒むと、彼は正体を表わし、チャドルを私の頭から被せようとした。間違って握手をしたなら、どうなっていたかは分からない。

 それから、「マネー、マネー」と口々につぶやきながら、5人の少年達が私の服やズボンのポケットを触ろうとした。私は拒んだ。やがて、ぐるりと取り囲んで金を奪おうとしたので、私は日本語で凄んた。もう少し手加減していたら、本当に襲われていただろう。日本の中学校現場で練習しておいて良かったと痛感した。金品の被害はゼロだったけれど、ホテルから貰ったカード(無料)は奪われた。とても貴重な体験をした。もう2度と暗い夜道は歩きません!

21:30 消灯

 イラン人が良いのか悪いのかだんだん分からなくなってきた。少なくとも、「イラン人」で括るのは良くない。人はそれぞれの個性を持っている。

 イラン人がアメリカを好きだったとは知らなかった。ちょっとびっくり。

 イラン人はアメリカという国は好きだけれど、ブッシュは嫌いだそうだ。理由はブッシュは戦争が好きだから。ちなみに、クリントンは大好き。何故かというと、クリントンは戦争よりも女が好きだったからだそうだ。逆に、ブッシュは女にもてないから顔をしているから戦争をするしかないそうだ。真実を言い当てている。イラン人の見識は大したものだ。それから、僕の運転手をしてくれたレザー君は、日本が好きではなくて、日本を愛しているそうだ。吃驚した以上に敬服してしまった。ありがとう。

続きをどうぞ!

私の日記 12月28日

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