このページは、Mr.Taka 中学校理科の授業記録 1年(2012年度)です

第76時
観察4 マグマで決まる火山3種類

     2013 2 1(金)、4(月)
     理科室

はじめに
 今日の主題は『火山の観察』です。教科書はマグマの粘りけから火山を3つに分けていますが、自然の火山は多様です。中間のもの、特別なもの、複雑な過程を経たものなどがあります。私は、無理を承知で多種多様なものを3つに分けことに賛成します。なぜなら、相対性理論と同じように、自分の立ち位置を決めなければ見たり調べたり言い切ったりできないからです。

 したがって、私は教科書より積極的に分類します。今日は、マグマの温度・色・粘度、火山の形、噴火の様子をより強く関連づけてまとめます。なお、初めに本時の反省点を紹介しますと、欲張り過ぎました。火山3種類とマグマ3種類だけで1時間使うべきでした。理解するスピードが速い生徒は良いのですが、火成岩6種類を紹介するのは早過ぎました。

他年度の実践
観察13 火山をつくる岩石(火成岩) 1年(2002年)
観察9 マグマの種類と火山の形 1年(2002年)
観察1 火山の形 3年(2001年)


本時の目標
 マグマは3種類に分類されることを知
 マグマの温度、色、粘度は互いに関連していることを知る
 マグマの種類と火山の形、噴火の様子は互いに関連していることを知る
 マグマ、マグマだまり、地上に噴出したマグマの位置を正しく図示する
 マグマ、深成岩、火山岩の位置を正しく図示する

準 備
生 徒 教 師
  • 筆記用具
  • 教科書、理科便覧、ファイル
  • 色鉛筆
  • 本日の学習プリント、1/人)

授業の流れ
(1) 本時の授業内容の紹介 (1分)
(2) マグマで決まる火山3種類  (30分)
 火山は、マグマの違いで3種類に分類されます。火山を3つに分けることは変わりませんが、それぞれの火山の名前は教えないようになりました。11年前の授業『観察1火山の形 3年(2001年)』は(1)鐘状火山、(2)成層火山、(3)盾状火山の名称を指導していますが、最近は形状による名称を使わないようです。時代とともに、火山に対する考えが変化しているのでしょう。


上:A組の板書

マグマ3種類と火山3種類の関係
マグマ 温 度 800度C 1000度C 1200度C
粘りけ
火 山 噴火の様子 激しい
火山弾、火山ガス
中 間
火砕流
おだやか
溶岩流
火山の例 雲仙普賢岳 富士山
桜 島
キラウェア
(ハワイ)

火山3種類を図示させるポイント
 マグマとマグマだまり、を区別する
 マグマだまり=深成岩、火山=火山岩、とする
 火山岩はマグマからできた岩石、とする
 火山岩は、深成岩と火山岩の2つに分類できる、とする
 教科書や理科便覧のいろいろな図版を参考にする
 いろいろな図版の長所と短所を指摘する

(3) 火成岩の観察  (10分)
 火山3種類の区別ができたとろこで、火成岩(火山岩と深成岩)を紹介し、生徒に観察・スケッチさせました。生徒はついてきてくれましたが、私の授業後の率直な感想は、急ぎ過ぎ。いろいろな火山の写真やビデオを楽しく見る時間にした方がよかったと思います。


上:閃緑岩を観察、スケッチする様子


上:花崗岩を観察、スケッチする生徒


上:りゅう紋岩と学習プリント


上:花崗岩と閃緑岩をスケッチしたAさんの学習プリント


上:B君の学習プリント


授業を終えて
 次時は、理科室に移動してきた人から火成岩を観察、スケッチするように指示しました。1人でも多くの人が始業前に理科室に来て、スケッチを始めてくれると良いのですが、、、。

関連ページ
観察13 火山をつくる岩石(火成岩) 1年(2002年)
観察9 マグマの種類と火山の形 1年(2002年)
観察1 火山の形 3年(2001年)

実践ビジュアル教科書『中学理科の地 学
 第章 地 球   マグマで決まる火山3種類   p.74、p.75 

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観察3 火山噴出物

→ 第77時
観察5 火成岩6種類と鉱物6種類

中学校理科の授業記録1年(2012年度)

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