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実習15 地震の大きさ、伝わり方
2017 3 8(水)〜14(火)
理科室はじめに
本年度の画像記録がないので、4年前の記録『実習16地震の大きさ、伝わり方1年(2012年)』をご覧ください。ほぼ同じ内容です。
図1:地震発生から揺れはじめるまでの時間を色分けする生徒
(実習16地震の大きさ、伝わり方1年(2012年)から)
終わりに
世界有数の地震国である日本に住んでいる以上、私たちは地震について正しい知識を持つ必要があります。必要以上に恐れないようにするためであり、「人事を尽くして天命を待つ」を実践できる人になるためです。最近私は、私たちの不安を煽る国家レベルの政策が行われているように感じています。
地震は私たちの生命を一瞬で奪うほどの巨大エネルギーが放出される自然現象です。それはどうしようもないことであり、人類の力で食い止めることは不可能です。現在、科学的に証明されていることは「放出される日時が特定できないこと」です。2011年の東日本大震災はその一例です。当日はもちろんのこと、その後繰り返される大きな余震についても、日時を一度も予測できていません。「余震に気をつけてください」だけです。
もし、5分前予測が可能なら、ガスの元栓を止めたり、重要なパソコンをシャットアウトしたり、貴重品や非常用品を持ち出すことができます。夜間でも着替えて靴を履くことができます。それができないという事実、その事実を認めることが科学です。義務教育を終える前に、この事実と科学態度を養うことが理科教師の使命と言えるでしょう。
「今後30年以内に地震が起こる確率が80%ある」は当然のことです。それは事実として認め、その上で天命を待つてば良いのです。しかし、「あなががが今後30年以内に死ぬ確率は80%」などと声高に言う必要はないと思います。それは確率です。今この瞬間に死ぬかもしれませんし、今後100年生きているかもしれません。私は今年57歳になりましたが、平均寿命までに死ぬ可能性が50%ある、などと考えることは絶対にしません。愚かな生き方だと思うからです。
自然を知り、自然を受け入れ、自然と共に生きることが大切です。「日本は四季に恵まれた国」であることはご存知だと思います。同じように、「日本は地震に恵まれた国」と考えることもできるのです。いわゆる天災といわれる自然現象は、傲慢な人類への警鐘=めぐみ、と考えることもできるのです。自然を知り、自然を受け入れ、自然と共に生きることが大切です。
関連ページ
実習16地震の大きさ、伝わり方1年(2012年)
地震の大きさ(震度とマグニチュード)1年(2002年)
地震の大きさ3年(2001年)
参考資料:下敷きを使った歪みの説明
実践ビジュアル教科書『中学理科の地 学』
第6章 プレートの
動きと地球地震の大きさ p.116 地震計のしくみ p.117 震度と地震の伝わり方 p.121