このページは、Mr.Taka 中学校理科の授業記録 年(2017年度)です

第8時

観察8 ヒトの主な吸収器官

2017 5 2(火)、8(月)
普通教室

はじめに
 


上:本日の板書の一部分


本時の目標
・消化器官は、いろいろな消化液を出し、食物を化学的に分解(消化)することを知る

準 備

生 徒 教 師
  • 教科書
  • 理科便覧
  • ファイル
  • 本日の学習プリント(1 /人)

授業の流れ
(1)本時の授業内容の紹介 (1分)

(2)主な消化器官 (10分)
 「喉が渇いたとき、水を飲みます。さて、水はどこから吸収されるでしょう。口の中でしょうか。それとも胃の中でしょうか。それとも別の部分でしょうか。イエスかノーで答えてください。では、第1問。水は口の中で吸収されると思う人! ・・・はい、正解です。口で吸収されます。ごく少量の水で口の中を濡らすだけでも、乾きは癒されます」


上:主な吸収器官をまとめた板書

吸収を指導するときのポイント
(1)粘膜細胞という言葉は使わない方がよいが、吸収する部分は粘液や粘膜におおわれた部分である。
(2)細胞膜は必要なものだけを取り込むことができる(選択的透過)。
口内の粘膜細胞で、水を吸収する
参考ページ『半透膜と消化酵素2年(2000年)

 「第2問。水や水に溶けた養分が吸収される場所には『粘膜』があります。口の中にも粘膜があるので吸収します。では、唇は吸収するのでしょうか? ヒントを差し上げます。みなさん、自分の顔を触ってください。何かを吸収しているでしょうか。カエルは皮膚が湿っていて、皮膚呼吸していますが、みなさんは皮膚呼吸していません。水も吸収していません。ということで、唇はどうでしょう? ・・・では、答えてください。唇は水を吸収するかしないか、10秒待ちます・・・時間です。唇は水を吸収すると思う人!・・・ぶー! 水を吸収しないと思う人!・・・正解です! 唇をよく調べると、顔の皮膚と連続していることがわかります。ピンクや赤に見えるのは毛細血管が見えるからです。唇は基本的に乾燥しているので『粘膜』はありません。しかし、唇をびろーん、とやると、奥に境目があることがわかります。そこから粘膜があるので、水を吸収することができます」

(3)細胞膜は水に溶けた物質だけを取り入れる
 ※舌にある味覚細胞、鼻にある嗅細胞も同じ

 「イヌを飼っている人はいますか。その子の鼻は濡れていますか。元気なイヌの鼻が湿っているのは、空気中に飛んでいるいろいろな物質を溶かし、細胞膜から取り込んでその成分を調べるためです。もし、鼻が乾燥したイヌがいたら病気です。匂いがわからなくなっているはずです」

(3)小腸の柔毛のはたらき (20分)
 次の手順で指導すると良いでしょう。

  1. 小腸を管状に図示する(下図)
  2. その中をどろどろに溶けた食物が通過することを知らせる
  3. 吸収できなかったものは大便として排泄されることを知らせる
  4. 内部構造を調べるため、断面図(縦横)を描く(下図)
  5. 表面積を大きくするために『ひだ』があることを知らせる
  6. ひだをさらに拡大すると『柔毛』があることを知らせる
  7. 柔毛の一部を図示する(下図)
  8. 毛細血管とリンパ管を図示する(下図)
  9. 柔毛はそれぞれが吸収する養分を知らせる
  10. 柔毛の外(小腸内部)は、どろどろに溶けた食物が肛門に向かって移動していることを再確認する


上:小腸の柔毛のはたらきを指導するための板書(その1)


上:小腸の柔毛のはたらきを指導するための板書(その2)


上:他クラスにおける板書

(5)本時の感想、考察 (5分)
 


授業を終えて
 も

関連ページ
観察11 吸 収3年(2003年)
半透膜と消化酵素2年(2000年)
有機物はどうなるか2年(2000年)

実践ビジュアル教科書『中学理科の生物学

第1章 生命とは何か  単 p.
 国 p.
第2章
細胞の構造とはたらき
 時 p.
 時 p.
第6章
生命の連続性
 時 p.
 時 p.

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観察7だ液のはたらき

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水や物質の吸収システム
血液の成分
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