このページは、Mr.Taka 中学校理科の授業記録 年(2017年度)です

第10時
観察10 心臓と2つの循環

2017 5 8(月)、9(火)
普通教室

はじめに
 学習内容&展開については、過去の実践『心臓(2000年度、2年)』』『観察13 心臓と2つの循環(2003年度、2年)』をご覧ください。


上:本時の板書(後半)


本時の目標
・自分の心拍数を調べ、心臓について興味関心を高める
・心臓のはたらきについて考察する
・心臓の模式図を書き、そのつくりを理解する
・肺循環を体循環について理解する
・動脈血と静脈血の違いを理解する

準 備

生 徒 教 師
  • 教科書
  • 理科便覧
  • ファイル
  • 本日の学習プリント(1 /人)
  • (1 /班)

授業の流れ
(1)本時の授業内容の紹介 (1分)

(2)心拍数の測定(7分〜10分)
 「脈拍を調べましょう!」

と声を掛けるとで、子どもたちは自分の手首を持ちます。これができれば良いのですが、クラスで10人ほどできない子どもがいます。見よう見まねで調べようとしても、どこにあるのわからないのです。初めての経験なら仕方ないのかもしれません。

 「人によって、位置が少しずつ違うので、少しずつ動かしながら調べなさい」

 「親指1本ではなく、逆にして手首をおさえるようにすれば、4本の指を使うことができます。そうすると、調べる範囲が広がるので、どこに拍動があるかわかりやすくなります」

 「それでもダメなら首にある頸動脈を調べてみましょう」

 「先生、どうしても脈がありません」という子どもには、手助けします。もちろん、先生が助ける前に近くの友だちが調べていると思うのですが、それでも見つからない子どもがいます。実際、私が触れてもわからない場合があります。皮下脂肪が厚いのか、血管が太いのか不明ですが、実際にわからないのです。

 そのような場合、あごの下をぐっと押さえることになります。拍動を感じることはできても、生徒に強要できないほど強く押さえければならないことがあります。

===

 さて、拍動を感じることができたら、1分間、脈拍数を数えさせます。しーんと自分の拍動を感じる時間は、『心臓』の学習のオープニングに相応しいものです。

 脈拍数は子どもによって大きく違います。50以下の生徒から、120近い生徒までいます。少ない生徒はいわゆるスポーツ心臓(?)、多い生徒は緊張していたのでしょう。

(3)心臓はなぜ動くのか (3分〜10分)
 心臓が動く理由について考えます。なぜ、動くのか。心臓が止まれば、死んでしまうのか。心臓は考えているのか。 などです。

 心臓が止まった場合、心臓マッサージを行います。その方法は紹介しませんが、心臓をぐい、ぐい、ぐい、と押す理由は、血液を循環させることです。心臓は血液を循環させるためのポンプです。

 その位置は体のほぼ中央、やや左よりです。大きさは握こぶしぐらいです。授業では、次のように指示します。

 「握りこぶし、じゃんけんの『グー』をつくってください。あなたの心臓の大きさはだいたいそれぐらいです。では、あなたの心臓の位置に、握りこぶしを置いてください」

(4)心臓のつくり、模式図(5分〜7分)
 心臓の模式図を紹介します。その形はハートです。ハート=心臓、イメージ通りですね。そして、ハートを4つの区切ります。


上:心臓の模式図(ステップ1)

心臓のつくりの指導上のポイント
(1)左右が逆
(2)図の右側に左心房と左心室、図の左側に右心房と右心室を書く
(3)上半分が心房(血液がゆっくり入るところ)
(4)下半分が心室(血液をぐっと送り出すところ)
(5)心臓の音は、心室の動きと連動している
(6)1番大きな音は、左心室から出る
(7)左心室は、大動脈につながっている
(8)大動脈は、全身に血液を送り出す血管


上:心臓の模式図(ステップ2)


上:心臓の模式図(ステップ3)

 心臓の指導方法については別ページ『心臓(2000年度、2年) 』がよくまとまっています。

(5)動脈血と静脈血(5分)

上:B組での板書

(6)本時の感想、考察 (5分)


授業を終えて
 

関連ページ
心 臓(2000年度、2年)
観察13 心臓と2つの循環(2003年度、2年)

実践ビジュアル教科書『中学理科の生物学

第4章 食べることと恒常性

 心臓と2つの循環経路 p.80-p.81

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血液の成分

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