このページは、Mr.Taka 中学校理科の授業記録 年(2017年度)です

第18時
観察18 中枢神経(脳とせきずい)

2017 6 2(金)、5(月)
普通教室

はじめに
 メインとなる学習の内容・指導方法については別ページ『観察7 2年(2003年)』をご覧ください。今年の特徴は、脳が何をしているのか考えさせたこと、ホルモンについて紹介したことです。


上:Kさんの学習プリント


本時の目標
・脳のはたらきについて考え、理解する
・感覚器官からの電気信号、および、その情報処理について考察する
・ホルモンのはたらきについて、理解する

準 備

生 徒 教 師
  • 教科書
  • 理科便覧
  • ファイル
  • 本日の学習プリント(1 /人)

授業の流れ
(1)本時の授業内容の紹介 (1分)

(2)脳は何をしているのか、話し合う (5分〜10分)
 授業の始めに、子どもたちから自由な考えを引き出し、まとめておくことはとても重要です。現在の自分の力を見極めることで、学習意欲が高まるものです。これは、どの学習内容・分野においても共通する手法です。

さて、生徒から出た主な意見は次の通りです。

  1. 記憶している(記憶の整理)
  2. 命令している(手や足)
  3. 体を操っている
  4. 考えている
  5. 情報を整理している
  6. 死なないように働いてている


上:A組での板書


上:Kさんの学習プリント

(3)中枢神経に関するまとめ (5分〜10分)
 中枢神経については、別ページ『観察7 2年(2003年)』がよくまとまっています。


上:Kさんの学習プリント

(4)感覚器官の復習 (5分〜10分)
 これまでに学習した感覚器官『』『』『鼻・舌・皮膚』と脳を比較させることで、それぞれのはたらきの違いを明確にします。例えば、目は光の大きさや色彩を感じることはできますが、それが何であるのか認識することはできません。目は光という刺激(外界の情報)を電気信号に変えるものです。それ以外のことは何もしていません。視神経によって、電気信号が脳に伝えられる、脳が情報処理することで、ものが見えることになります。したがって、物事の視点を知らない人がみると、重要なポイントを見落としてしまったり、本当の面白さを見過ごすことになるのです。人は学習することで、事物をより深く観ること、つまり、認識できるようになるのです。学習すると、同じものを見ても、楽しさがどんどんふえていくものものなのです。

 授業では、網膜に写った像は倒立像であること、さらに、左右逆になっていることを紹介しました。産まれたばかりの赤ちゃんは目が見えませんが、網膜が光を受け取ることができるようになっても、外界は上下左右逆になっています。

 では、なぜ私たちが正しく認識いしてるかというと、それは大脳が計算・処理しているからです。私たちは何気なく歩いていますが、脳は逆さまの像を瞬時に反転させ、次はどのように動いたらよいのか判断していることになります。その証拠として、プリズムを使った『逆さメガネ、逆転メガネ(inverting glasses)』の話をすると面白いでしょう。詳細はネットで検索してください。


上:感覚器官についてまとめた板書


上:別クラスでの板書

(5)ホルモンについて(5分〜10分)
 ヒトの体をコントロールするものとして、ホルモンを紹介しました。ホルモンはごく微量で、とても大きな働きをする物質です。中学生の多くは『ホルモン』=『性ホルモン(女性ホルモン、男性ホルモン)』と直結させ、いやらしいものとしてとらえています。その誤解を解くためにも、ヒトをコントロールする重要な物質して紹介しました。


上:Kさんの学習プリント

 ホルモンについて学習したい人は、『恒常性を保つヒトのホルモン(実践ビジュアル教科書『中学理科の生物学p.86-p.87)』をご覧ください。

(6)本時の感想、考察 (5分)


上:C組での板書


授業を終えて
 神経細胞の基本単位『ニューロン』について触れませんでしたが、中学2年は細胞レベルでの学習を基本としているので、5分〜10分程度触れても良かったと思います。

関連ページ
観察7 2年(2003年)

note:生徒と先生の会話
「先生、第六感って何ですか」
「いい質問ですね! みんなにきいてみましょう。みなさんの中で、第六感があるヒトはイマすか?」

実践ビジュアル教科書『中学理科の生物学

第3章 動物が動くしくみ  動くためのステップ p.46
 神経細胞の基本単位『ニューロン』 p.64-p.65
第4章 食べることと恒常性  自律神経の中枢『脳幹と脊髄』 p.84
 ヒトの中枢、末梢神経 p.85
 恒常性を保つヒトのホルモン p.86-p.87
 

第17時 ←
ヒトの感覚器官B
鼻、舌、皮膚

→ 第19時
神経系
実験:落下する定規をつかまえよう!
↑ TOP

[→home
(C) 2017-2018 Fukuchi Takahiro