このページは旅行記『モンゴル旅行記2007夏』 2007 aug. 14 - aug. 28  です。

旅の技術と率直なアドバイス

 ウランバートル以外の都市は、日本人がイメージする都市とは違います。人口が少なく、県の首都でも1万人以下です(ホブドは4000人。2007年8月)。しかも、観光ポイントは極端に少ないので、期待して数10時間も移動してきた人は愕然とするでしょう。しかも、次の県都へ移動する交通手段は不定期です。旅の上級者でなければ、タクシーを数100kmも貸し切ることになります。

 結論として、個人で地方都市を回ることは100%お勧めできません。ウランバートルにある旅行代理店で、「ゴビ沙漠ツアー10日間(7万円)」「ウランバートル近郊ツアー3日間(2万円)」「フブスグル湖乗馬ツアー7日間(4万円)」などに申し込むべきです。モンゴルの自然や人々の暮らしに触れることができると思います。私はモンゴルを再訪する予定はありませんが、行くならそうします。

目 次   
1 名古屋からウランバートルまで

2 ビ ザ
3 気候と服装、持ち物
4 その他
 A) お 金      
 B) 換算率    
 C) 宿泊施設 ※別ページへジャンプします
 D) ザハ(市場)
 E) 交通(個人タクシー、フォゴン、バスなど)
 F) 言語(モンゴル語、英語語)
 G) 写真撮影
 H) 食料事情 ※別ページへジャンプします
 I) 家 畜
 J) 宗 教
 K) 電 話
5 旅を終えて


1 名古屋からウランバートルまで
 名古屋からウランバートルまでは、次の3つの方法があった。
(1)直行便:エアーモンゴリアの夏期特別チャーター便
(2)北京経由:チャイナエアライン
(3)ソウル経由:大韓航空

(3)のソウル経由は乗り継ぎが悪いので、初めから考えに入れなかった。(2)の北京経由は料金が9万円と大変お買得であり、しかも、来年の北京オリンピックに向けて急ピッチで仕事が進んでいるというので一目見学したい気持ちもあったが、行も帰りも宿泊しなければならないので止めにした。涼しければ悪く無いが、大変暑いとの情報もあるのから却下した。なお、北京経由の燃油サーチャージは2万円以上するのが不思議だ。航空券の料金は素人に分からないことが多い。

結論:(1)エアーモンゴリアの直行便
名古屋・ウランバートル往復航空券     132.000円
燃油サーチャージ              3.400円
中部国際空港施設使用料           2.500円
モンゴル空港税               1.700円
航空保険料                 1.280円

               
合計    140.820円

旅行代理店: HIS(栄)
AIU保険 ----円
傷害死亡1千万円、賠償責任100万円、携行品30万円、空港遅延3万円


2 ビ ザ
 2007年8月現在、観光目的でもビザが必要でである。申請方法や有効期間など、必ず自分で確認して取得すること。旅行代理店に依頼することも可能である。

takaの取得方法
・名古屋にあるモンゴル名誉大使館で申請
・申請に必要なものは、(1)申請書(インターネットでダウンロード可能)、(2)写真1枚、(3)パスポート、(4)4200円。
・申請期間は、月曜日から木曜日まで。
・発給に必要な時間は1週間(特急料金を払えば早くなる)。


3 気候と服装、持ち物
 私が旅行したのは8月中〜下旬だった。目的地の緯度は北海道と同じ、しかも標高が1500mある内陸部なので「寒いだろう」と予想していたが、結果は「快適」。ただし、最近は地球規模で異常気象が発生しているので、あなたが旅する時はどうなるか分らない。

持ち物
A) 貴重品

 パスポート、パスポートのコピー2、現金(6万円、300ドル、トラベラーズチェック500ドル)
 キャッシュカード2、顔写真(5センチ角。2枚)、財布1、貴重品用ウエストポーチ 1
 ※空港などにあるATMで現地通貨(3万円相当)を引き出した
  
B) パソコンと撮影器材
 Mac Book Pro(intel)1、電源アダプター1
 デジタルカメラ(フジ S5 Pro)、バッテリー2、充電器2、メモリーカード(2G)
 ニコンレンズ18-200
 デジタルカメラ(olympus μ725w)、メモリーカード(1G)2
 パソコン接続コード2種類、マルチ電源変換プラグ1、たこ脚アダプター1

C) かばん
 デイパック(35P)、小型リュック、黒の小さな鞄

D) 衣 類
パンツ2、Tシャツ2、長袖シャツ1、スラックス2、
ウォーキング・シューズ1、靴下3
帽子1、サングラス1

E) その他
時計(スントのデジタルコンパス付き)
洗面セット、ビニール袋1、無添加シャンプーとリンス各1、
鬚剃り
薬一式、空気枕1、アイマスク1、アーミーナイフセット、爪きり
ガイドブック(地球の歩き方『モロッコ2006-2007』)

F) 現地で購入したもの
 ※飲食物をのぞく
・タオル
・Tシャツ
・ズボン
・トイレットペーパー
・コーヒーカップ
  

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5 その他
A) お 金

 ほとんどの銀行で、日本円を両替えできますが、日本円の価値が極めて低いので、日本でユーロ、あるいは、アメリカドルに両替えしていく方が良いでしょう。その場合、両替え手数料を日本の銀行とモロッコの銀行に支払うことになりますが、それでもお釣が来るほど日本円の価値は低いです。

 私は空港内の銀行で、現金3万円を両替えし(210000ディナール)、さらに、日本のキャッシュカードが使えるか確認するために現地通貨100000ディナールを引き出しました。合計310000ディナール(約45000円)で旅行を始めました。現地滞在期間が日なので、これで十分すぎるだろう思っていましたが不足し、残り2日の時点で50000ディナールを引き出しました。アメリカドルも持参していましたが、銀行で両替えするタイミングがなかったので、キャッシングマシーンで引き出しました。おそらく、15%の損失をしていると思うので、合計6000円ほど損失しました。ただし、お金については何のストレスも感じなかったので、差し引き0ということにしておきましょう。
・ 通過単位は、『トゥグリク』


写真左:モンゴルの紙幣。左列上から下へ、20、100、500、1000トゥグリク。右列上から下へ、5000、10000、20000トゥグリク。
写真右:写真右の紙幣を裏返したもの。
※ 2007年現在、「硬貨」はほとんど流通していない。私は1度も見なかった。

B) 換算率
  100円=700ディナール(2007年8月14日現在)
  1000円=70000ディナール
 ※ただし、私が旅行している2週間の間に、換算率は大きく変わりました。原因の1つとして、空港にある銀行レートが悪かったことがありますが、詳細は不明です。また、この結果として、本旅行記Bの価格は統一されてません。
  100円=900ディナール(2007年8月27日現在)
  1000円=9000ディナール

C) モンゴルの貨幣価値

 日本との平均年収を比較すると、ざっと1/10です。例えばバス料金を比較すると、ウランバートルでは200トゥグリク(20円)、名古屋市では200円になります。その一方、ミネラルウォーター(1.5リットル)価格は600トゥグリク(70円)と150円になるので、単純に言い切ることはできい部分がたくさんあります。


D) 宿泊施設
  別ページを用意しましたので、ご覧下さい。


E) ザハ(市場)
 モンゴル以外のアジア諸国の市場と比較すると、面白さを感じませんでした。その主な原因は、次の通りです。
(1)寒冷地なので野菜、果物などが少ない。
(2)商店のほどんどが、古いコンテナを店としている。
(3)買い手の数が少ない。
 ※ウランバートル以外の都市人口は1万人を超えない。
(4)営業時間が短い(10:00-17:00)。
 この他に、商品の量および種類が少ないことも挙げられる。
上:ボブドのザハ(市場)

左:このコンテナには穀物がいっぱい入っていますが、一般的な商店はコンテナそのものを店として使います。
右:閉店後のザハ。四角い箱がコンテナで、これを開くと店になります。また、手前に台も店です。


F) 交 通

1 個人タクシー

 ウランバートルには公認タクシーが走っていますが、地方都市には「ない」と思います。ただし、タクシーを専業として、1日中走っている真面目な人もたくさんいます。

 ウランバートルではメーター付きタクシーもありますが、個人で乗る場合は、事前に料金を交渉した方が無難です。ホテルで「一般的な料金」を聞いてから交渉して下さい。わずかに高い値段で成立するでしょう。市内から空港までは、7000-9000が適正価格です。

 地方都市では、暇な人は全員タクシー運転手になる可能性があります。ただし、英語が通じる可能性は限り無く0です。私は50人以上に声を掛けましたが0でした。

 料金は、ガソリン代+運転代と考えます。ガソリン代は日本とほぼ同じです。運転代の考え方はいろいろありますが、モンゴルの平均年収を1/10として方法も一案です。しかし、条件はかなり異なるので、一概には結論を出せません。それがモンゴルを旅する醍醐味の1つでもあります。


上:ホブドでチャーターしたロシア製ジープ

上:ウブス湖でチャーターしたタクシー

2 マシーン(長距離の乗り合いタクシー。ロシア製中型ジープは『フォゴン』という)

 大きなグランドなタクシーで、市内を走るものを街と街を結ぶものがありますが、いずれも乗り合いタクシーです。貸し切る場合は、6人分の料金を払います。私は、郊外へ出かけるときに2回、貸し切りました。半日貸し切っても3000円程度なので、ツアーに参加するよりは絶対に安く上がります。

3 市内乗り合いタクシー(ウランバートルのみ)

 ウランバートル市内、あるいは、ごく近郊に行くものです。交通の要所となるところに立っていれば、適当なタクシーを捕まえることができるでしょう。なお、私は1回も使いませんでした。

4 市バス(ウランバートルのみ)

 料金一律200トゥグリク(20円)円です。数10以上の路線があるので、利用価値があると思います。通勤時間以外はそれほど込み合っていないので、危険な香りはしません。

 バス停の場所は決まっていますが、それらの間隔が500mほどあります。また、バスの車体は統一されていません。

 私は2回利用しました。

5 トローリーバス(ウランバートルのみ)

 トローリーバスは電気で走るバスで、天井から2本の長い電極を出し、電線から電流をもらってモーターを回します。このトローリーバスは、首都ウランバートルだけに走っています。1度も乗ったことがない人は試してみるのも悪く無いでしょう。どの路線でも良いので適当なものに乗り込み、帰りは、反対車線のものに乗れば帰れます。

 ちなみに、私は利用する時間がありませんでした。

写真左:ウランバートルの中心部にある百貨店前を走るトローリーバス。

6 飛行機

 500km以上の長距離を移動するなら、片道は飛行機にした方が良いと思います。料金はモンゴルの端から端まで飛んで200ドル(2万3000円)ですが、価値はあります。

上:プロペラ機の客席。指定席でも最前列を希望してみよう。羽根がなく景色が良く見えます。


7 鉄 道

 今回の旅では利用しませんでしたが、快適な移動が期待できます。また、ウランバートルと中国『北京』を結ぶ路線は魅力的なので、チャンスがある方は試してみて下さい。さらに、個人でモンゴル個人を計画している方には、この路線を強くお勧めします。なぜなら、モンゴル国内を個人で歩いても見どころが極端に少ないので、ウランバートルと北京を比較することは、旅全体に大きな変化と発見をもたらすと考えられるからです。2007年9月現在、中国はビザなしで入国できるので、是非どうぞ!

8 徒 歩
 地方都市は極端に人口が少ないので、悪人も少ないと思います。また、見どころがほとんどありません。一方、ウランバートルは1、2日で観光できる程度の見どころがあります。徒歩と市バスで楽しんで下さい。しかし、私は
観光客が集る場所でスリに遭いました。幸いプロとは言えない2人組だったので被害はありませんでしが、危険な臭いがする街です。夜はよほど気をつけなければいけません。

9 ヒッチ
 ホブドの飛行場から市内までヒッチしました。何もないところなので感謝です(しかもタダ!)。今回のヒッチは1回だけでしたが、基本的に地方都市ではヒッチです。その場合、適切な料金を請求されると思いますので、快く払うと良いでしょう。適切な料金とは『ガソリン代÷乗客の人数』です。ガソリン代は、日本の価格とほぼ同じですが(2007年9月)、車の性能や道路が悪いので、燃費は1/2以下で計算して下さい。上に記述した『
個人タクシー』の項目を参照して下さい。


G) 言 語
・モンゴル語
・英語はほどんと通じない(結構苦労します)


H) 写真撮影
 想像していたより、苦労しませんでした。私がモンゴル人と区別つかなかったことも、その一因だと思います。


I) 食 事
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J) 家 畜
 
羊、山羊、牛、馬、ラクダを五畜といい、これらをバランス良く飼育することが大切だ、とされています。私が現地でみた感想では、羊はとても飼育しやすいので多くの家庭が飼っている。その一方、ラクダを見ることは珍しく、私自身もランバートルからハラホリンへ向かう車窓から1度観ただけだった。その他の乗客も声を出して教えあって、首を回してラクダを見ていたから、現代のモンゴルにって「ラクダ」は貴重な存在なのだろう。

上:山羊


K) 宗 教     
 宗教の匂いを全く感じませんでした。

 モンゴルのように個人主義が発達した社会においては、宗教が発達することはあり得ない。絶対的な人口が少ないこと、集団心理によって全体の意識が傾たり流行ないことが原因である。しかし、現代モンゴルは資本主義の流入による経済格差、自立した個人主義の考えの喪失によって、まやかしの宗教が生むかも知れない。十分に注意して欲しい。

 宗教が必要なのは、食物の不足、疫病の流行などによって過酷な生活を強いられている集団社会、および、強固な精神的基盤や自信を持たないぜい弱な集団(現代日本)である。


L) 電 話
 半数以上の人が携帯電話を持っているように感じた。もし、あなたが電話したいなら、適当な人に声をかけて携帯電話を貸してもらえば良い。1分の通話で100トゥグリクぐらいだが、会話できない相手から借りるなら、1000トゥグリク(100円)出せば快く貸してもらえると思う。

 また、下の写真のように、電話器1台を持って、これを貸して生計を立てている人もいる。


上:ウランバートルで見かけた移動電話。小さな村でも、ザハ(市場)に行けば、1台か2台の電話器が見つかる。なお、常設の公衆電話はない、と思われる。


旅を終えて
 

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 (c) 2007 fukuchi takahiro

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