このページは、Mr.Taka 中学校理科の授業記録 1年(2012年度)です

第56時
実験8 凸レンズがつくる実像と虚像2

     2012 11 16(金)
     理科室

はじめに(前時と同じ文章です)
 凸レンズを学習する前時と本時は、次のように授業展開することをお勧めします。第1時は、『光学実験台を使った生徒実験 結果の図示』です。手際良く準備させれば、1時間で完了できるでしょう。第2時は、『凸レンズがつくる実像と虚像の作図の復習 → 教師による点検・確認 → 応用実験』です。作図は、全員合格させることが教師の目標です。応用実験の例は、生徒が持参したレンズで調べる、レンズの一部を覆う、などです。

 この凸レンズに限らず、光分野は『生徒実験→実験結果のまとめ』にするべきです。理由は、生徒にとって未知の作図を行わせることになるからです。実際の現象を確認させ、それを説明するための方法としての作図があることを教えましょう。これは10年前の授業の反省点でした(実験8 凸レンズの見え方(実像) 1年(2002年))。このページを執筆するにあたって読み直し、すっかり忘れていた自分自身を叱責するしかありません。本ページと次時のページは内容が薄いので、以下の関連ページを参考にしてください。

関連ページ
実験8 凸レンズの見え方(実像) 1年(2002年)
実像を作図する 1年(2002年)
実験9 凸レンズの見え方2(虚像) 1年(2002年)
実験10 凸レンズのまとめ  1年(2002年)
補足 凸レンズの中心と通る光


上:暗黒の理科室でフラッシュ撮影したら、生徒達は持参した凸レンズを使って楽しんでいました
 → ほっと一息


本時の目標
・凸レンズがつくる実像を虚像を作図する
・光学実験台を使って、実像をつくる

準 備
生 徒 教 師
  • 教科書
  • 理科便覧
  • 凸レンズ
  • 定 規
  • 本日の学習プリント (1/人)
  • 光学台
  • 暗 幕

授業の流れ
(1) 本時の授業内容の紹介 (1分)

 前半、前と全く同じ作図をさせます。凸レンズがつくる実像と虚像の作図です。合格印をもらった生徒から、昨日と同じように実験の準備をして、検証実験を行います。

(2) 凸レンズがつくる像の作図練習 (20分)
 下図2枚は、合格印をもらった生徒2人の学習プリントです。

.

(3) 検証実験:凸レンズがつくる実像(倒立)
 持参した凸レンズは、直径や焦点距離が違います。その結果、何が変化するのか確かめさせると良いでしょう。これはかなり難しい実験なので、理解できるか不安でしたが、生徒達は楽しそうに実験していました。教科書にあることが十分に理解できたなら、その他は楽しく実験することが大切です。


上:持参した凸レンズで実像をつくる生徒達

凸レンズと実像の関係
凸レンズの直径 直径が大きくなると、像が明るくなる
凸レンズの焦点距離 焦点距離が長くなると、像の位置が遠くなる

(4) 後片付け、考察


授業を終えて
 このページの冒頭『はじめに』の通り、反省しました。それにしても、生徒は面白いことを見つけて実験したり、新しいことを発見して教えてくれたりするので、本当に助かります。下手な授業をするなら何もしない方がまし、親があっても子は育つ、とは良くいったものです。

今日の一句、先生がいても子は学ぶ

関連ページ
実験8 凸レンズの見え方(実像) 1年(2002年)
 ・演示実験『電灯の実像』
 ・凸レンズによる像のでき方(作図)
実像を作図する 1年(2002年)
 ・ 焦点距離の2倍が基準になること
 ・ 焦点では、平行光線になること
 ・ 物体からの光は四方八方に飛び散っているが、凸レンズを通るすべての光は焦点を通るので2本で良いことを確認する
実験9 凸レンズの見え方2(虚像) 1年(2002年)
 ・ 演示実験『ルーペ』の原理
 ・ 虚像(実際の光が集まってないが目に見える像)
 ・ 虚像は、広がっていく点の延長線上に光源があるように錯覚してできる像。その虚像が見えるのは、人の目の網膜が実像を作っているからである。
実験10 凸レンズのまとめ  1年(2002年)
補足 凸レンズの中心と通る光

実践ビジュアル教科書『中学理科の物理学
第5章 目で見る 光   凸レンズが作る実像と虚像 p.100
 虚像は目の中で焦点を結ばない 
 実像は目の中の網膜(スクリーン)にできる像と同じ 
p.101
 焦点距離と2つの像 p.102、p.103
 凸レンズの中心を通る光 p.105欄外

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実習7 凸レンズがつくる実像と虚像

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実験9 糸電話

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