|
第95時
実験23 モーターをつくろう!(初回)
2018 3 7(水)
理科室はじめに
2時間連続でモーターを作ります。初日は、モーターの原理も紹介するので、準備・作成・片付け時間は合計20分程度です。それでも、できる生徒は完成させてしまいます。基本モーターができたら、2日目はオリジナルモーターに挑戦します。
図1:本時の学習プリント(クリックすると拡大します)
本時の目標
・モーターが回転する原理を理解する
・エネメル線と磁石と乾電池でモーターをつくる準 備
生 徒 教 師
- 教科書
- 理科便覧
- ファイル
- 本日の学習プリント(1 /人)
- エナメル線 (70cm/人)
- クリップ (2 /人)
- ダンボール紙 (1 /人)
- 磁 石 (1 /人)
- 乾電池 (1 /人)
- 乾電池ボックス (1 /人)
- リード線 (2/人)
- セロハンテープ (1 /班)
授業の流れ
(1)本時の授業内容の紹介 (1分)(2)モーターの原理(10分)
モーターの原理&作り方は14年前の記録『実験14 モーターを作ろう2年(2003年)』がよくできています。ご覧ください。
図2:モーターが回転する方向(3)エナメルを半分しか削らなかった理由(8分〜10分)
市販のモーターは、回転を方向を一定にするための『整流子』があります。整流子は、図2のようなモーターが180度回転する毎に電流方向を整えるものです。今回作成する簡易モーターには整流子がないので、180度回転する毎に、逆回転になります(図3)。
図3:180度回転する毎に、コイルの電流方向が逆向きになことの説明図この問題を解決するために、180度回転する毎に電流を遮断する、という方法をとります。電流を遮断すれば、それまでの勢い(慣性)によって回転を続けます。惰性で180度回ったところで、もう一度電流が流れれば、同じ方向に回転し続けることになります。
電流を遮断する方法は簡単です。モーターの本体コイルはエナメル線でつくりますが、電流を流すためにエナメルという絶縁体を剥がし、銅線をむき出しにする必要があります。そのエナメルを半分残しておくだけです。ただし、不器用な生徒は半分残すことができません。また、半分の意味を理解できていない生徒は、コイルの付け根半分を残し、その他をすべて剥がしてしまいます。
図4:エナメルを半分しか削らなかった理由に関する板書
図5:モーターの回転方向に関する板書(クリックすると拡大します)(4)実習:モーター作り (10分〜15分)
個人でモーターをつくります。下図6は席を移動して競争している様子です。拡大画像を詳細に見ると、どのような材料で、どのような作業をしているか読み取ることができます。
図6:モーター作り2日目の様子(クリックすると拡大します)
図7:完成したモーター
(5)片付け、モーターの提出、本時の感想、考察 (5分)
終業5分前に片付け開始の指示を出します。熱中しやすい生徒が多い場合は、片付け時間を長くしたいのですが、ギリギリにならないと指示を聞かないものなので、5分前になったら強力に繰り返し中止命令を出します。ダンボールに組・氏名が書いてあることを確認し、カゴの中に入れさせます。先生が回収してしまうのも一案です。カゴの中はすぐにいっぱいになりますが、そおっと重ねるようにして上手に先生が入れてください。3段重ねぐらいまで、いけます。
授業を終えて
3学級120人のうち、初日にモーターを完成できた生徒は5人でした。素晴らしい! できた生徒は2つめのモーターを作りますが、コイルの形を変えたオリジナルモーターになります。できなかった人は、残り時間全てを使ってモーターが回るまで工夫します。関連ページ
実験14 モーターを作ろう2年(2003年)
モーターを作ろう22年(2003年)
モーターを作ろう2年(2000年)
モーターのしくみ2年(2000年)実践ビジュアル教科書『中学理科の物理学』
第94時 ←
実習22 左手と右手の法則
→ 第96時
実験23-2 モーターを作ろう