このページは、Mr.Taka 中学校理科の授業記録 3年(2018年度)です

第28時
1学期期末テスト返却  

     2018 6 27(水)、28(木)
     普通教室

はじめに
 本ページは(1)記号や文字の答え方、(2)テスト返却時の解説、以上2点について記しました。最近のテスト返却手順は『1学期中間テスト返却(2018年)』をご覧ください。


上:テストの解説をするA君


本時の目標
・テストを返却する
・採点ミスがあれば訂正する
・これまでの学習内容について反省する

準 備

生 徒 教 師
  • 教科書
  • 理科便覧
  • ファイル
  • 生徒の解答用紙(1 /人)
  • 模範解答(1 /人)
  • テスト問題用紙(欠席者用)
  • 赤ペン

授業の流れ
(0)模範解答の配布 (始業前)

(1)本時の概要(1分)

(2) 模範解答の解説(1分〜3分)
 今回のテストでは、英語のブロック体と筆記体を区別しました。つまり、問題の図中にブロック体で書かれているものはブロック体だけを正解にしたのです(筆記体は不正解)。もちろん、正解にする場面もありますが、今回は図の中にある記号としての『b(英語の小文字のビー)』だったので、図中における記号を変更して答えることを認めなかったのです。


上:ブロック体と筆記体の『b』は違うことを解説するための板書

 上の板書では、厳密には(1)と1、(ア)とアが違うことも示しています。ただし、問題の選択肢として記号で選ぶ場合は、どちらでも正解にすることを示しました。もちろん、高校入試や外部テストなどで不正解になる可能性も排除できないので、区別できる人はできるだけ正確に答えるように指示しました。

 同じように、化学式は大文字と小文字を厳密に区別します。上図を見てください。Cuは銅ですが、COは一酸化炭素、Coはコバルトを表します。

(3)解答用紙の返却(1分〜3分)

(4)赤ペンによる書き直し(1分〜5分)

(5)採点違いの訂正(1分〜5分)

(6)わからない問題について、教えあう(25分〜35分)
 生徒が教壇にたち、先生の代わりに教える時間になります。萩山中学校の努力点『学び合い高め合い』であり、大学生のアクティブラーニングです。実践方法の詳細を知りたい方は、私の著書『中学教師が絶対知っておきたい一斉授業の教科書学陽書房2015年』をご覧ください。


上:グラフを書いて、問題の解説を行うA君

 上図左端にある質問コーナーをみてください。 質問番号と解説者名(ぼかし入り)があります。初めに、解説番号(内容)を生徒に選択させるわけです。このようにすると、『クラスによって不公平が出る』と考える人がいるので、以下に補足説明をしておきます。

 そもそも普段の授業で、どれだけ先生ががんばっても同じ授業はできません。コンピューターやオンデマンドによる学習なら同じになります。しかし、私が実践している授業は、子どもの個性を活かし、個性を伸ばすことを目的としています。一方的、画一的、コンピューターのプログラムに組み込まれているようなものではありません。

 したがって、最終ゴールに至るまでの道のりはクラスごとに変わります。1時間ごとの到達度や理解度は変わりますが、単元レベルでの最終ゴールさえ見失わなければ大丈夫です。1時間ごとの違いは、次の時間やその次の時間によって解消されていき、定期テストまでにほぼ同じになります。

 定期テストの解説時間(本時)はわずなか微調整、得点を取るための技術確認になります。クラスごとに違う内容を解説したとしても、それはクラス間のバランスをとることになっているのです。


上:がっつり解説してくれたA君
(この後、彼には大きな拍手が贈られました。サンキュ〜!と私からもお礼の言葉)


上:完璧な図表を使って解説をするBさん

 6年前記録『3学期実力テスト1年(2012年)』『 学年末テスト1年(2012年)』をご覧ください。中学1年生でもかなりできることがお分かりになると思います。また、今回のテストは計算問題が多かったので、質問が多く、積極的に教壇に立つ生徒の姿が見られました。

(7)本時の感想、考察 (5分)


授業を終えて
 計算問題は子どもどうしで十分の教えあうことができるので、先生は監督になり、見守るようにするとよいでしょう。もちろん、直接教えるよりも見守ることの方が難しいです。適切なタイミングで問題点を指摘したり、おさえをしたりしましょう。黙って見ていることと見守っていることは違います。

生徒が消極的な時の奥の手
 「先生は平常点をつけませんが、今日はつけます。誰に何点加点したかを明言してつけます。加点するポイント・観点は、その内容で決めます。たとえ、説明がうまくできなかったり途中でつまったりしても、『興味・関心・意欲のポイント』にしますので積極的にどうぞ! 『やる気ポイント』を差し上げます。ただし、点が欲しいだけで出てきて、他の人の邪魔になるなら減点しますのでお気をつけください。なお、すらすらとみんなが納得できるような解説ができたなら『科学的思考ポイント』、わかりやすい図や表で説明できたなら『技能ポイント』、すごい知識が出てきたなら『知識理解ポイント』になります。さてさて、このクラスは消極的なので1番はじめに出てきてくれた人には『やる気ポイント』を差し上げたいです」

関連ページ
1学期中間テスト返却(2018年)
考察24 3学期実力テスト2012年
考察10 学年末テスト2012年
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関連図書
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