このページは、Mr.Taka 中学校理科の授業記録 年(2017年度)です

第92時

実習20 右手の法則

2018 2 27(火)
理科室

はじめに
 右手の法則のために使う時間は、今日を入れて4時間になります。長いように感じますが、中学3年生にとって必要最小限の時間です。過去3時間は、『電磁石作り』『ぐるぐる回る電流』『直線を流れる電流』でした。本時は総復習であると同時に、電流を磁界を身近に感じるための時間でもあります。


図1:本時の学習プリント(クリックすると拡大します)


本時の目標
・右手の法則をまとめ、身近なものに感じる

準 備

生 徒 教 師
  • 教科書
  • 理科便覧
  • ファイル
  • 本日の学習プリント(1 /人)

授業の流れ
(1)本時の授業内容の紹介 (1分)

 これまで3時間かけて学習してきた『右手の法則』を、1枚のプリントにまとめることを知らせます。プリントは上下2つに分けます。上は親指が『電流』、下は4本の指が『電流』になります。どちらに合わせても良いことは、前時にも観点に紹介してあります。


図2:プリント上部にまとめるA君(クリックすると拡大します)

(2)親指を電流、とする (15分〜20分)
  プリントの上半分にまとめます。親指を『電流』に当てはめる、=まっすぐな親指を『電流』とする、=直線を流れる電流、をまとめます。

(3)4本の指を電流、とする (10分〜20分)
  プリントの下半分にまとめます。4本の指を『電流』に当てはめる、=ぐるぐるしている指を『電流』とする、=コイルを流れる電流、をまとめます。

(4)本時の感想、考察 (5分)


図2:本時の感想を書いている時間のスナップ写真(クリックすると拡大します)


図3:同上(別学級、クリックすると拡大します)


授業を終えて
 模式図の視点を動かすと、混乱する生徒がいます。今回のまとめでは、上下に流れる電流の場合、視点は全て『斜め上』からに統一してあります。斜め上にすれば、方位磁針が示す方向を見ることができます。この視点は全授業で統一させてきましたが、問題集には『斜め下』からの模式図を使うものもあります。

 同様に、コイルを上下に置いた場合についても、視点は『斜め上』としました。ただし、授業ではこの視点が曖昧でした。コイルの鉄心の相当するものを円柱とし、その上部が見えるように表現すべきでした。そのようにすれば、『斜め上』か『斜め下』かの問題が明快になったことでしょう。

 また、コイルを流れる電流の場合、視点は『斜め右』からに統一しました(鉄心の相当する部分は、前述のように円柱にするべきでした)。ただし、これまでの授業では『斜め左』からの模式図もあります。さまざまな練習問題・テスト問題では『斜め右』と『斜め左』のものが出題されます。

 模式図を見たとき、視点を考えることは重要ですが、中学2年生の発達段階はそこまで達していません。ここで指導するためには、小学校からの学習指導要領を見直す必要があります。

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実践ビジュアル教科書『中学理科の物理学

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