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Taka先生の単元別カリキュラム
使い方
中学生の方は物理学、化学、生物学、地球科学、天文学をクリックし、そこから気になるページを探して下さい。1つ見つければ関連するページが近くにあるはずです。また、初めから学習したい人は3年(2018年度、2004年度、2001年度)2年(2017年度、2003年度、2000年度)1年(2016年度、2012年度、2002年度、1999年度)をクリックして下さい。
中学校の先生は授業作りに役立てて下さい。この記録を読めば分かるように、授業に決まった形式はありません。生徒と先生のぶつかり合い、個性と感性が体当たりする授業を展開して下さい。また、学習指導案にも決まった形式はありませんので、子どもを取り巻くさまざまな環境(先生を含めた)を考慮した独創性豊かなものを目指して下さい。打ち破らなければならないのは、常に先生自身なかにある殻です。成長する生徒に負けないよう頑張りましょう。凡 例
―編集方針―
1 実証、検証された理科の科学カリキュラム、つまり、中学校の生徒と先生の声による理想的な学習プログラムになるようにしました。
2 全ての分野、単元の内容を収録しました。
3 中学生の参考書になるように、読みやすい表現を心掛けました。
4 先生の指導案資料として役立つように、専門的な資料を掲載・リンクするようにしました。さらに、1つの内容について複数の指導方法を示しました。
5 読者の個性やさまざまな要求に応えるため、形式にとらわれない多様な表現を試みました。―項目の段階―
項目の段階は、分野→単元→章→節の順です。つまり、中学校理科を物理学、化学、生物学、地球科学、天文学の5つの分野に分けてから、それらをさらに、いくつかの単元、章、節の順に細分しました。―カリキュラムの意味―
カリキュラムは教育で使われる専門用語です。一般には「ある学校におけるすべての教育活動の目的や計画を示すもの(教育課程)」ですが、私はとても狭い範囲に使いました。その理由は、中学生や中学校の先生の便利を考えたからです。しかし、各単元別カリキュラムには、単元を超えた広い意味での理科の目的や先生の心構えを姿勢が一貫して書かれています。さらに、理科や学校教育を越え、教育という人間の活動そのものに通じるようにカリキュラムを作りました。なお、中学校3年間を通しての配列は別ページ3年間のスケジュールをご覧下さい。
taka先生の単元別カリキュラムとは
過去20年間の私の実践と生徒の声を織り込んだ実証・検証カリキュラムです。この配列にもとづいていて約500ページの授業記録と約200ページの関連資料が整理されています。具体的には、14の単元光(レンズ)、音(波)、力、運動、圧力(気圧・水圧)、電流と磁界、熱、状態変化(蒸留、気体)、化学変化(化合・分解)、物質と化学式、水溶液、電気分解とイオン、中和、植物学入門、人体・動物、生態系、細胞分裂、遺伝、岩石と鉱物、地震、気象学入門、初等天文学が本HPの骨格をなしています。そして、各ページの構成は表1のようになっています。
表1 各単元別カリキュラムのページ構成
はじめ 単元のねらい、心構え、私の願い、配当時間 中 央 単元別カリキュラム(授業実践記録、授業のねらい、授業の流れ、準備、参考資料、他年度の実践例) おわり note(カリキュラムを編集するときに使ったメモのうち、どうしてもカリキュラムに盛り込むことができなかったこと) 下の表1には、5つの分野とそれらの単元、章の構成を示しました。分野名物理学、化学、生物学、地球科学、天文学をクリックすると左右のウィンドーとも移動します。14の単元をクリックすると右ウィンドーだけ移動します。
表1 Taka先生の単元別カリキュラム
物理学 自然を物体という視点からとらえ、国際単位系(SI)を使って統一できることを学ぶ
単元1(15時間)
光(レンズ)、音(波)→ 単元2(18時間)
力、運動とエネルギー、圧力→ 単元3(23時間)
電流と磁界、熱第1章 光000
第2章 レンズ000
第3章 音(波)第1章 いろいろな力0000
第2章 ニュートンの運動法則
第3章 エネルギーと仕事00
第4章 圧 力0000000第1章 電流と電圧0
第2章 電力量と熱量
第3章 電流と磁界0
化 学 自然を物質という視点からとらえ日常生活に応用できるようにする
単元1
状態変化→ 単元2
水溶液→ 単元3
化学変化→ 単元4
物質と化学式→ 単元5
電気分解・イオン・中和
生物学 生物とそれをとりまくさまざまな事象を学習し考察する
単元1(20時間)
植物学入門→ 単元2(26時間)
人体・動物、生態系→ 単元3(17時間)
細胞分裂と遺伝第1章 私の植物図鑑00
第2章 花0000000
第3章 根、茎、葉000
第4章 光合成と呼吸00
第5章 多様な植物の分類第1章 人 体
第2章 動 物
第3章 生態系第1章 細 胞0000
第2章 体細胞分裂00
第3章 減数分裂と遺伝
地球科学 地球に関する事象を学習し生活に役立てる
単元1(25時間)
岩石と鉱物、地震→ 単元2(20時間)
気象学入門第1章 マグマ、鉱物、火成岩
第2章 堆積岩0000000
第3章 地震、大地の変化00第1章 身近な気象観測
第2章 気 団0000
第3章 天気図を書く0
天文学 天体について学習し宇宙や自然のロマンを偉大さを感じる
1 初等天文学一 般 学習指導要領にしたがって、理科の範囲を逸脱する部分が多い内容を学習する
3つの大切なこと
私はこのカリキュラムを編成するにあたって、3つのことを忘れないようにしました。1つは、古の科学者達が歩んできた道です。現代では明らかな間違いといわれることであっても、その時代の人々が最善を尽くして自然を調べようとしたことは大変貴い行為です。天動説が地動説に変わった話はあまりに有名です。私達が信じて疑わないことも、10年後に「あっと驚く法則」に支配されているされるかもしれません。また、別な角度から私は科学者と呼ばれる人々の歩んできた努力の道を辿ることは、とても魅力的なことだと思います。また、ある人の人生をかけた研究は、非常に興味深く私達の心に深く入り込みます。2つめは、現場の生徒です。すぐに飽きてしまったり、脱線したまま戻ってこなくなったり、奇想天外な意見を言ったり、言葉を覚え始めた幼児のような発想をしたいものだと常々思います。
3つめは、私の感性です。オーケストラに例えてみましょう。立派なコンサートホールに満員の聴衆が集まりました。そして、さまざまな音色を奏でるのは生徒です。和洋折衷、コーラス、バケツを叩く音が入ったら、何と斬新な新しい音楽になることでしょう。どれだけの人々に感動を与えられるでしょう。それをまとめるのが先生なのです。指揮者は賞賛を浴びなければなりませんが、演奏者も観客も指揮者も、どれも欠かすことができない存在なのです。授業の主役は生徒ですが、その舵をとるのは先生です。
西暦2000年を前後する7年間の名古屋市立中学校で学習していた生徒達の声にしたがいました。学習指導案はみさなんの生きてる時代や環境に合わせて再編集されならければなりません。このページを読んでくださる先生なら大丈夫だと思いますが、最終的にもっとも大切なのはカリキュラムではありません。そんなものがあるなら誰が教えても同じになってしまいます。人間でなくともコンピューターで十分です。準備段階で大切なのは、より良いものしようとする先生の姿勢です。そして、現場においては先生の感性がもっとも大切です。失敗でも、つまらなくても構いません。先生が魅力的なら生徒は理科が好きになります。私はそれだけで十分だと思います。自然を科学し、自然を感じる魅力的な先生を目指して下さい。