このページは、Mr.Taka による中学校理科の授業記録:化学分野 です。

Taka先生のカリキュラム案

化学分野 単元4

物質と化学式

 この単元は、単元化学変化を終了してから学習することをお勧めします。また、アルファベットを使って原子を表わすので、中学2年生以降に配置するのが適切でしょう。

この単元で行う生徒実験

単元化学変化で行った生徒実験
1 アンモニアの生成(気体)
2 二酸化炭素の生成(気体)
3 硫酸バリウムの生成(固体、白い沈澱)
4 水の電気分解
5 炎色反応
6 1円玉の密度

7 密度の測定


10
11
12
13
0 基本操作 マッチ、ガスバーナー
1 鉄と硫黄の化合(硫化)
2 
銅と硫黄の化合(硫化)
3 
鉄を熱する(酸化)
4 
銅の酸化(酸化)
5 
マグネシウムの酸化
6 
水素の爆発(激しい酸化)
7 
使い捨てカイロ(穏やかな酸化)
8 
いろいろなものを熱する(燃焼)
9 
有機物を熱する(燃焼、酸化)
10 
酸化銀の分解(還元)
11 
酸化銅の還元(還元)
12 
炭酸水素ナトリウムを熱する(分解)

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授業の展開例
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8時間完了

 この展開例は8時間完了になっていますが、先生の裁量で12時間ぐらいにゆとりを持たせるのが良いと思います。また、第1時からゆとりの時間パート2までを膨らまして6〜8時間完了で学習するもの良いでしょう。炎色反応は金属原子の特徴の1つとして、密度は物質の特徴の1つとして切り離して学習することも可能です。それぞれ、1〜3時間もあれば十分でしょう。


第1時 原子周期表、原子と分子(2年)2003年
 これまでの私の実践は指導要領と共に右往左往したり、中学1、2年生には難し過ぎると思っていましたが、次の手順で原子周期表を丸暗記させることを強くお勧めします。原子は化学分野の基本単位(言語)です。妥協することなく「全ての生徒が丸暗記しなければならない」と明言して下さい。また、元素と原子の違いを知りたい方は、ココをクリックして下さい。
<準備> 周期表の枠だけを印刷した学習プリント
1 原子について知らせる
2 原子周期表を丸暗記させる
 ・ 原子番号1〜20番
 ・ それぞれの特徴を紹介
 ・ 選択理科での実践例← クリックして下さい

3 原子と分子の違いを考えさせる(1種類の原子)
 ・ モデルを使う
 ・ 水素原子と水素分子
 ・ 酸素原子と酸素分子
 ・ 
元素の周期表(2年)2000年を参考にして下さい
4 参考資料  原子の大きさ(2年)2003年

第2時 原子を組み合わせていろいろな物質を作ろう(2年)2003年
 第1時は、モデルを水素原子と水素分子の違いなど1種類の元素(原子)を使って原子と分子の違いを考えましたが、本時は複数の元素(原子)を使っていろいろな物質(分子、単体や化合物)を作ります。
1 原子周期表の復習
 ・ 枠から書かせると良いでしょう
 ・ 次の単元『イオン』につながります

2 いろいろな分子モデルを考えさせる(複数種の原子)
 ・ チョークの説明が有効です
 ・ 
分子と原子(2年)2000年を参考にして下さい
3 他の年度の実践例
 分子と原子(2年)2000年→ 元素の周期表(2年)2000年
 
単体と化合物(2年)2003年→ 原子の大きさ(2年)2003年

ゆとりの時間 生徒の理解度に合わせ、1時間復習しても良いでしょう。授業の内容は、問題練習、第1時、第2時と全く同じ内容のくり返しでも十分です。盛り上がりに欠ける場合は、理解度の高い生徒に先生になってもらます。先生の頑張り過ぎは良くありません。また、クラスの人気者が教壇に立ちたくなるような雰囲気、友達同士で教えあう雰囲気をつくり出すことも非常に大切です。

第3時 
化学反応式『化学変化(化合)のまとめ』(2年)2003年
  化学反応式はその規則が分かってしえば『点取り問題』。理解しやすい分野なので、これをきっかけにして理科好きになる生徒が何人か出てきますので、しっかり試走して下さい。ここで紹介したページは、これまでに生徒実験を行った化学変化のうち、化合についてまとめてあります。
1 これまでに行った5つの実験の化学反応式
 ・ 原子、分子モデルを使って説明する
 ・ 理解度の高い生徒を教壇に立たせるのも有効

2 他の年度の実践例
 いろいろな酸化(3年)2004年
 いろいろな還元(3年)2004年

ゆとりの時間:パート2
 またまた、生徒の理解度に合わせ1時間復習しても良いでしょう。水の電気分解を紹介しても面白いと思います。演示実験でも、生徒実験でも構いません。
 実験10 水の電気分解(2年)2003年
 
実験10 水の電気分解(2年)2000年
 
化学反応式1(水の電気分解)(2年)2000年 → 化学反応式2

第4時 質量保存の法則(アンモニアの生成)(2年)2003年
 質量保存の法則(化学変化の前後で、全体の質量が変わらないこと)を教えるだけなら5分で十分。しかし、時間が許す限り検証実験を行いたいので、本時と次時を使い、3つの生徒実験を行った。
検証1: アンモニアの生成
塩化アンモニウム+ 水酸化ナトリウム→ アンモニア+ 食塩+ 水
NHCl+ NaOH→ NH+ NaCl+ H
 二又試験管の一方に「塩化アンモニウムと水酸化ナトリウム」、もう一方に「水」を入れてからゴム風船をセットする。水を加えてから電子てんびんに載せておけば、アンモニアの発生、質量の変化などが一目瞭然で分かる。

<準備> 塩化アンモニウム3g、水酸化ナトリウム3g、水3ml、二又試験管、電子てんびん、薬包紙、ゴム風船
1 質量保存の法則についてまとめめる
2 生徒による検証実験『アンモニアの生成
 ・ 化学反応式を確認する
 ・ アンモニアの性質を知らせる
 ・ 反応熱の確認もさせたい
3 まとめ

第5時 その2(二酸化炭素の生成、硫酸バリウムの沈澱)(2年)2003年
検証2: 二酸化炭素の生成
塩酸+ 炭酸水水素ナトリウム→ 二酸化炭素+ 食塩+ 水
HCl+ NaHCO
→ CO+ NaCl+ H
検証3: 硫酸バリウム(固体、沈澱物)の生成
硫酸+ 水酸化バリウム→ 硫酸バリウム(白い沈澱)+ 水
SO+ Ba(OH)→ BaSO+ 

<準備1> 10%塩酸8ml、炭酸水素ナトリウム3g、小さな試験管(3本)、500mlペットボトル、電子てんびん、小さな試験管(3本)、薬包紙、BTB液 <準備2> 5%硫酸 20ml、水酸化バリウム水溶液 20ml、50ml ビーカー、電子てんびん
1 質量保存の法則の確認
2 生徒による検証実験
3 他の年度の実践例
 実験12 質量保存の法則(2年)2000年
 次の2つの実践例が掲載されています。
 1 炭酸水素ナトリウム+ 塩酸 → 二酸化炭素
 2 硝酸銀+ 食塩水 → 塩化銀(白色沈澱)
 実験13 硫酸と水酸化バリウムの中和(2年)2000年も参考にして下さい

第6時 炎色反応(1年)1999年
 金属原子の性質として扱うと良いでしょう。理科室の暗幕を閉めて行えば雰囲気満点。将来の科学者がうまれるかも知れません。いろいろなHPで具体的な方法が紹介してあるので、検索してみて下さい。私のページよりも優れているものがたくさんあります。
<準備> 
1 本時のねらい
2 実験手順の説明と演示実験
3 生徒実験
4 まとめ

第7時 1円玉の密度(1年)2002年
 ここに密度を持ってきました。物質(原子)がもっている特性の1つとして位置づけてみました。メスシリンダーの基本操作も学びます。
<準備> 1円玉を100枚(生徒に持参させる)

1 重さと密度の違い
2 密度の計算方法
3 生徒実験「1円玉の密度を測定する」
 ・ 
基本操作:メスシリンダー、上皿てんびん(1年)1999年
 ・ 1円玉は純粋なAlと考えて良い
 ・ 1枚=1g
 ・ 班で黒板に発表させる
4 まとめ
5 他の年度の実践例
 密 度(1年)1999年
第8時 密度の測定(1年)1999年
<準備>メスシリンダーに入る大きさの物質(生徒に持参させる)

1 本時のねらい
2 生徒実習
3 測定結果の発表
4 他の年度の実践例
 密度の測定(1年)2002年

第2章『物質のすがた』のまとめ
(1年)2002年

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